この前、那須岳登山についてのブログで、帰り道で発生したスーパーカブのおかしな症状について触れた。
那須野からの優美な姿と荒々しさ 【那須岳】その2 - Hakuto-日記
昨年11月8日に新車で納車。もうすぐ1年になる。
だから、そろそろ1年点検に持っていこうと考えているところだった。
しかし、通勤で乗っていてもおかしな現象は発生する。
ともかく自分で確認できるところを見てみようと思った。
すると・・・
現れた不具合
この前の那須岳のブログにも書いたけれど、ここでもちょっとその症状について触れておこうと思う。
スーパーカブを購入したお店は三重県である。それなので横浜の倉庫まで輸送してもらった。だから、無料の1ヶ月点検は受けられない。
そのため、近くのバイク屋さんに相談した。すると
「1ヶ月点検て特にやることがないんだよね。有料にはなるけどそれで良かったらやりますよ。ただ、1ヶ月じゃなくて1000キロ超えたら持ってきて」とのことだった。
それで1000キロを超えた今年1月中旬にバイクを持っていった。
戻ってきて明らかな違いを感じたのはブレーキ。遊びを調整したと言っていた。そしてオイル交換をしたところ、とくに金属の粉は混じっていなかったということだった。
しかし、これまで気づかなかった音、アクセルを戻した時にカラカラと鳴るのが気になった。それはクランクケースあたりからしているように思われた。
けれど、新車で購入して2か月しか経っていないのだから、おかしくなるところなんてあるはずがない、きっと初めからそういうものなんだろうと、自分を納得させてしまった。
それに走りには影響がなかった。いつの間にか、音がするのが当たり前だと思うようになっていた。
それが那須からの帰り道、突然ギアが入ったように一瞬カクッと前に飛び出るような症状が現れ始めた。
信号で止まり、発進する際にアクセルを開ける。続いてシフトアップする時に一旦アクセルを戻す。この時に一瞬カクッとするのである。
これはまずい。このまま乗り続けるとおおきなトラブルになりそうな気がする。
ただ、ゆっくりシフトアップすればこうした症状は現れなかった。
原因を調べる
原因をネットでいろいろ調べてみるが、コレといった原因は突き止められなかった。
シフトアップするときに現れる症状だし、気になる音もそのあたりから出ているような気がしてならない。
そこで自分でできるチェックとしてまず、オイルレベルを点検してみた。
レベルゲージを回して引っこ抜き、ペーパータオルでオイルを拭う。それにしても車のと比べてプラスチックでちゃっちい。そしてレベル範囲が非常に狭い。こんなのでわかるのだろうかと心配になるほどである。
一応オイルはレベル内にあるように思われた。そしてそれほど汚れてもいない。
ただ、オイル交換は3000キロごとに行うことが推奨されている。しかし、もう7000キロを超えている。いずれにせよ交換しなければ。
つぎに調べたのは、チェーンのたるみだ。
スーパーカブはチェーンケースに入っていてチェーンが見えない。付属のメンテナンスの冊子を見ていたら、覗き窓があり、そこでチェーンのたるみをチェックすることができると書いてある。
ゴム製の丸い蓋を取り外し、小さな穴に指を入れてチェーンを上下に動かしてみる。しかし、どの程度のたるみが規定通りなのかがわからない。定規を取ってきてもう一度調べてみる。するとゆうに規定値の25mは超えている。
これは調整しなければ。ということでチェーンケースをを外してみた。
するとなんとなんとチェーンケースの下側がこすれて穴が空いているではないか。どうやらアクセルを戻した時にしていたカラカラという音は、シフト時に一瞬チェーンが弛んでケースに擦れていた音だったようだ。
ちょっと驚いたが、音の原因がチェーンのたるみのせいだということがわかり、ちょっとホッした。エンジンやトランスミッションの不具合だったら大事だった。
そして、1000キロ点検の後にはすでにカラカラ音がしていたということを思い出し、あれから8ヶ月半も気が付かなかったことがくやしい。
1000キロ点検の整備記録を見ると、単に給油の印「L」がついている。おそらくチェーンのたるみはチェックしていなかったのだろう。
こうした簡単なチェックはやはり自分で行わなければならない。そうすることで安心して乗ることができるということを再認識した。
いざ、調整。そしてオイル交換
まずはケースの汚れを拭いて、穴の空いている底にアルミテープを外側から貼り付けた。
チェーンの張り方は音の原因を調べている時にYouTubeでたまたま見ていた。
まず、アクスルナットを緩め、つぎにアジャスターの緩みどめナットを緩める。
次にアジャスターナットを緩めて車輪を後ろに下げてチェーンのたるみを取る。
進行方向右側が19ミリ、左側が14ミリのレンチを使った。しかし、右側にはマフラーがあり、それが邪魔をしてレンチが入らなかった。
そこでマフラーを取り付けているナットを緩めてレンチが入るように隙間を開けた。
はじめ片側だけ緩めればいいと思っていたが、両側を緩める必要があった。もちろん締める時も同様だ。
こうして少しきつめにチェンを張って後輪を回してみたところ動きが重かったので少し緩める。
緩める時はアジャストナットを締めていく。左右同じ目盛りになるようにしてちょうど良いところでアクスルナットを締め込む。
そして最後にアジャスターの緩みどめのナットを締め込む。
最終的に規定値より僅かきつめにしただけで、ほぼ規定値でアクスルナットを締め付けることになった。
そこでエンジンオイルをAmazonで注文した。あわせて廃油を入れる箱も注文した。
オイルが届き、いざオイル交換。
オイルはホンダ純正のURUTRAG1。最近10wー30wから5wー30wに一新されたらしい。レビューを見るとシフトチェンジが滑らかになったという投稿も見られたが、果たしてどうか。
スーパーカブ110のエンジンオイル規定量は800ml。さて、どうやって計ろうか。計量カップまでは買っていない。そこで1Lのペットボトルが水筒用にとってあったので、それの8分目あたりにマジックで印をつけた。
かなり大雑把だが、最後にレベルゲージでチェックすれば良いだろうというテキトーさである。
ペットボトルにオイルを印まで入れて用意をし、廃油受けをエンジンの下に置いてドレーンボルトをひねる。ゴム手袋は自転車掃除用のテムレスである。
流れ出るエンジンオイルはそれほど真っ黒にはなっていなかった。レベルゲージで見た時と同様だ。
全部流れ出てから覗いてみると、そこにオイルフィルターがありてでさわるとスポッと取れた。オイルフィルターは単なる網の漉し器で、とくに金属粉など溜まっているものはなかった。
おそらくエンジン部品がどれも精度が高く作られているためだろうと思われる。そのことにちょっと感動した。
今回オイルフィルターは交換しないのでそのまま組み付けた。またドレーンワッシャーも本当は交換した方がよいのだけれど今回はパス。
こうして通勤で使ってみたところ、すこぶる快調。気分も晴れやかだ。
ついでに12ヶ月定期点検もやってしまう
ここまでやったので、この際1年点検も自分でやってしまうことにした。ということでメンテナンスノートの項目順に点検をする。
もちろんエンジンに異常はなく、それがチェックである。残念ながらプラグレンチがなかったのでそこだけはチェックできなかった。
しかし、点火も全く問題がなくエンジンがかかる。
今回、意外だったのは空気圧である。1ヶ月ほど前に適正値まで空気を入れていたのにも関わらず、もうすでにかなり抜けていた。ひょっとしてこの前空気を入れた時は走って帰ったばかりだったのかもしれない。それとも寒くなったからか。
もうひとつ調整が必要だったのが前輪ブレーキの遊びだ。ゲージを見ればまだシューは残っているが、それでもかなり減っている。その分ワイヤーが短くなるようにアジャスターを締めた。
後輪ブレーキはほとんど減っていなかった。それだけ前輪ブレーキが重要だということなのだ。ふむふむ、今年4月にモデルチェンジして前輪はディスクブレーキに変わったのも頷ける。そして、ABSも装備。
なんてね。本当は道交法改正でABSが義務化されたためだけどね。
しかしまあ、前輪ブレーキが重要ということには変わりはない。
ディスクブレーキにしたらABSはあった方がいい。これはロードバイク(自転車)も同じ。僕は慣れないディスクブレーキのブレーキレバーを強く握りすぎて二度も転けたことがある。
その点、ぼくのスーバーカブはモデルチェンジ直前のドラム式ブレーキ。とくに効きが悪いとは感じない。
調べてみると、絶対的な効きではドラム式の方が優れているとか。欠点は熱を持ちやすいところ。総合的にディスクブレーキの方が優っていると考えられてこちらが普及している模様。
本当のところはよくわからないが、とくに走りに影響はないし、ぼくのJA44型スーバーカブはちょっとレトロチックなのでドラム式のデザインがぴったりくるように思える。
最後に
日頃の点検の重要さを改めて感じた定期点検だった。
ちょっとでも異常を感じたらすぐに原因を調べるのはもちろんのこと、空気圧もこまめにチェックすべきだと思った。
チェーンケースに穴が開いたのは残念だけど、底のほうで見えないからまあよかった。
こうして現在、ぼくのスーパーカブはますます好調になった。
そして1年を前にして8000キロを超えた。
そういえば思い当たることがひとつあった。
それは時速60キロのときに振動が大きくなることだ。振動で現在時速何キロなのかがわかるくらいだ。
もし、原因のわかる方がいたら教えてください。
どうぞよろしく。
では、このへんで
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