ありがたいことにスーパーカブが持込日を含めて5日で三重から横浜に届いた。
初めに聞いていたよりもだいぶ早い。
そのため、ヘルメットがまだ届かないなどの問題はあったが、空いている日が8日月曜日しかなかったため、その日にBAS横浜デポの倉庫に取りに行った。
幸い夜中に降った雨は朝方には上がってくれていた。
BAS横浜デポってこんなところ
バイク到着の連絡は11月1日にあった。ところが電話に気づいたのはもう夜で、翌日にかけ直した。
担当の方は、免許証など本人確認できる証明書をもってくれば、9時から5時までの間、いつ取りに来てもいいという。ただし、12時から1時までと日曜祭日は休み。そして11日までなら保管料はかからないということだった。
「それじゃ、取りに行く前に連絡すればいいですね」というと
「とくに連絡は不要です」とのことだった。
そんなわけで11月8日の月曜日、横浜市神奈川区羽沢町にあるBASデポの協力店である日絹倉庫までスーパーカブを取りに出かけた。
最寄りのバス停は相鉄バス七里堰。横浜駅と上星川駅を結んでいる路線にある。バス停からは徒歩2分だそうだ。
乗り換え案内のアプリで調べると、相鉄線の西谷駅から歩いていくと早く着くと案内してくれている。徒歩21分だ。天気もいいしそのくらいぜんぜんオッケーだ。
駅からはグーグルさんに案内してもらう。最近はどっちに歩いているのかも分かるようになり、とても使い勝手がいい。
しかし、驚いたのはその街並みである。
大通りからせまい路地に入ると、昔からの家がカーブに沿って並んでいてその向こうには崖が迫っており、その崖の上にはモダンな家が密集して建っていた。
おそるおそる路地を進んでいくと、崖を上る綺麗な階段が整備されていてほっとする。
階段を登り切ると今度は坂を登っていく。坂はずっと先まで続いていて同じようにモダンな住宅も並んでいる。玄関脇に自転車を停めている家をたくさん見かけたが、この坂を登るのは大変だろうし、下りもスピードが出すぎたら怖い。
ようやく坂を登り切ると、こんどはなだらかな下り坂でそこにはさっきより少し前に建ったと思われる家々があった。街の雰囲気がガラッと変わる。
そんな住宅地を過ぎてコンクリートの急な階段を乗り越えると横断歩道になる。そこを横断して右側の横断歩道をもう一つ渡るとそこが七里堰のバス停だった。
そのバス停あたりだけ昔の山の感じが残っている。そこの坂を少し下ると日絹倉庫があり、倉庫の前に数台のバイクが並んでいた。
そこで、倉庫の方がお客さんと対応していた。そのお客さんはバイクに乗らずに帰っていったので、預けに来たのだろう。
倉庫の方に名前を告げて免許証を見せると倉庫内に案内された。倉庫内には20数台のバイクが並べられていた。
一番手前に水色のスーパーカブがあった。新車同然でピカピカだ。水色もなかなかいい。
そして我がベージュのスーパーカブは一番奥に置いてあった。シートにはビニールが被せてある。
担当の方が引き出して入り口近くに移動した。まだ右のバックミラーがしっかりと止まっていなかったのでそこでネジをしっかり停めてくれた。
「ミラーの調整をしてください」ということだったので、「外に出して調整します」と言ったら、「今はそこでやって大丈夫です」とのことで、そこでナンバーもつけさせてもらった。
なお、スマホで倉庫内の写真を撮ったところ、目の前に撮影禁止と書かれていたので慌てて仕舞った。
倉庫の外でエンジンを掛け、シフト操作の練習をしてみる。遠心クラッチは初めてだ。
これまでYouTubeで調べてイメージトレーニングはしてきた。しかしペダルの踏み具合とか後ろペダルの位置とかは実際に触れてみなければわからない。
やはりクラッチレバーのある二輪にはない踵のペダルの踏み位置がよくわからない。
1、2分練習してから家に向かって走り出す。やはりシフトアップが滑らかにいかない。それと意外とトルクがあるので低ギアでの減速は一気にスロットルを戻すとガクッとつんのめってしまう。
そんなことを気にしながら走っていたので、当然スピードは法定速度。そしてハンドルにつけたスマホのナビも見ている余裕がなかった。
しばらく走って、ナビの地図が変わっていないことに気がついた。画面上部には「〇〇を左に曲がる」とかでていた。
スマホを触りたいが皮の手袋をしているので反応しない。安全な場所で停止してグローブを外して現在位置が出るようにした。
そうしてようやく(Googleマップの)ナビが、実際に使えるようになった。
初めに案内してくれたのとは違うコースを進んだが、それほど遠回りにはならず家に帰ることができた。
家から倉庫まで1時間40分かかったが、それとまったく同じ時間で家にたどり着いた。
結構な回数ギアチェンジを繰り返したが、なかなか慣れない。
スマホホルダー
YouTubeを見ていると、スマホホルダーはミラーの軸にアタッチメントをつけてそこに取り付けている(と思われる)。
それは、スーパーカブのハンドル部分がカバーに覆われていて通常のスマホホルダーは取り付けられないためである。
僕の使っているスマホには以前紹介したTiGRAのスマホケースがついている。これは自転車に取り付けたスマホホルダーに嵌めるためのものである。
できればバイクに乗る時も同じようにしたい。
そこで腕につけるランニング用のベルトをスーパーカブのハンドルに取り付けてみたらこれがちょうどいい。
倉庫からの帰り、このランニング用のホルダーをつけて走ってみたが、全く支障がなかった。これだとすぐに外せるし、当面は通勤用なのでスマホを見ながら走ることもないので塩梅がいい。
ヘルメット
バイクを取りに行くにはヘルメットが必要だ。ところが、ドイツから送られてくるはずのヘルメットがなかなか届かない。
結局、バイクを取りに行く日までに届かなかった。
仕方ないので20年前のヘルメットを持っていくことにした。内側のスポンジはもうボロボロになっていたので、掃除機でスポンジの粉を吸い取り、あとはできるだけ触らないようにして持っていった。
いちおう、ヘルメットを逆さまにしなければ粉は落ちてこない。だから被っている分にはこな粉にならずに済む。
そうして少し緩くなったヘルメットをかぶり家まで帰って来た。
家で昼を食べて少し休んだあと、車庫で書類ケースや車載工具を確認することにした。
手こずったのが書類ケースのネジ。これが固くて回らないのだ。色々試しているうちにずるっと滑った。そして縦に5、6センチの傷をつけてしまった。納車当日にやっちまった。ショックである。
ただ、やっちまったものはしょうがない。他に使える工具はないかと物色していたら、大型のマイナスドライバーが見つかった。
よし、これならどうだ。慎重に押しながらグイッと回す。するとパチっと小さな音がしてネジが回った。
そうして開けてみた書類入れは、自賠責保険証書を二つ折りにして入れるのがやっと。メンテナンス簿は入れられそうにない。
なお、蓋についた傷が黒く汚れていたので水で綺麗に洗い流した。
工具入れのセンターカバーのネジもそうやって同じような音がして回った。中を覗くと何処に工具があるのがわからない。
ようやくはめ込み式のドライバーがあることがわかったが、あるのはそれだけだった。それにそのドライバーを取り出すための手間が半端じゃない。
ただ、スーパーカブは滅多に壊れることがないという。だから工具もプラスドライバーが1本あればいいということなのだろう。
そういった作業をしている時だった。
宅配業者の方が車庫にやって来た。大きな段ボール箱を抱えている。担当者が名前を確認するが、英語なので少し手こずっている。
そう、ヘルメットが届いたのだ。
惜しかった。もうあと1日早く届いていれば、あんな古いヘルメットを被らずに済んだのに。
箱を開けて中を確認する。そして被ってみる。ぴったりだ。Lサイズで大きいのではないかという不安もあったが、二輪館で被った時と同じサイズだった。よかった。
やはり被る時には手こずるが、被ったあとはピッタリしているのにキツく感じない。頭を後ろに倒しても首のところが当たらず楽だ。
これに買っておいたバブルシールドを取り付けた。横は少し隙間が開くが専用品ではないので仕方がないか。
さてこれで20年前のヘルメットを処分できる。まあ、ただ物置に入れておいただけだけど、最後の最後に再び役に立ってくれた。ありがとうをいってお別れしよう。
最後に
この日の翌日は前線の影響で激しい雨が降った。
バイクを取りに行く日が天気で本当によかった。
そしてバイクでの初通勤は、激しい雨がおさまった午後で、小雨がぱらつく程度になっていた。
斉藤ひとりさんじゃないけれど、「ついてる、ついてる」。
そう呟きたくなる幸運だった。
あとは安全運転、安全運転。
では、このへんで
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