Hakuto-日記

定年後を楽しく、生きたい人生を生きる!

谷川岳で滑落訓練 【モンベル雪山登山技術実践講習会に参加して】

上毛高原駅を出発して

もう雪山シーズンも終わり。

「今シーズン、たっぷり雪山を楽しみました」

と言いたいところだが、まだまだ足りない。

そんな悪あがきで、3月中旬に雪山教室に行ってきた。

こんな時期に習ったって練習する前に春になっちゃうでしょ。

もちろんわかっている。

それに年度末はちと忙しく、休みが取れない。

GWまでの間にふたたび登りにいけたら最高なんだけど。

 

雪山教室に申し込む

昨年12月に雪の伯耆大山に登り、すっかり雪山に魅了された。

その後、道具を買い揃えていく。

今年1月になって北横岳と赤城山に登る。

 

そろそろちゃんとアイゼンワークを学んでおかなくちゃ。

そう思って初心者雪山教室を探す。

しかし、もうこの時期はどこも満員。休日で空いている日を探していくと、見つかったのがモンベルの雪山登山技術実践講習会の初心者コース。けれど約2ヶ月も先だった。

そして、受講の条件にピッケル、アイゼンはもちろん、それに冬山用の登山靴となっていた。

 

講習を申し込んだ後、蔵王山に行ってきた。

ここまでは夏靴による登山。防寒対策のおかげでそれほど足の冷えは感じなかった。

 

2月下旬、足に合えばめっけもんだと思い、横浜のカモシカスポーツにスカルパの低廉の靴を試しに行った。

 

この話はすでに記事にしている。

ガトーショコラを見に 【浅間山外輪山 黒斑山】 - Hakuto-日記

 

幸い足に合ったので購入。

そして試しにというかいきなり登ったのが黒斑山。

続いて蓼科山に登る。

 

こうして臨んだのが雪山登山教室。

 

 

谷川岳で講習

ロープウェイ駅

初めて受ける雪山講習。日帰りで行ける谷川岳というのが魅力で申し込んだ。

ただし、始発バスに乗っても間に合わないので、赤城山に行った時と同様に平塚駅までバイクでいく。集合は谷川岳ロープウェイ駅6Fとなっていて、時間は10:20だった。

 

新幹線の上毛高原駅に到着すると、谷川岳ロープウェイ行きのバスが待っていた。あいにく外は雪。なかなか厳しい条件での講習になりそうだ。

 

バスでの所要時間は45分。水上駅に数分停車。その後、土合駅の前を通り少し登っていくと谷川岳ロープウェイ駅である。バスを降りて入口を入るとそこが6階。集合時間の1時間半も前に到着した。

 

これまで谷川岳には3度来ていて、ロープウェイに乗るのは今回で2回目だ。ただ、冬に登るのは初めて。

 

準備を整えて売店を見てまわり、それからベンチに座って時間を潰す。

 

雪のためバスが遅れた人が集合時間より数分遅れて到着。今回の受講生は女性が6名、男性が4名、インストラクターは2名だった。

 

インストラクターの話では、前日にも講習が行われたが、悪天候のためロープウェイが動かず、下の斜面で行ったとのこと。今日も天気は良くないがロープウェイは動いている。

 

ゴンドラに乗り込むと、その中でピッケルの各部の名称と握り方などの説明を受ける。

 

天神平駅に到着すると寒かった。あまり動かないことを想定してアウターシェルの下に薄手のダウンを着込んでいて正解だった。

 

下は、滑落訓練をするのでオーバーパンツを履いている。

 

手袋はインナーと昔買ったバイク用のシンサレート入りのもの、それに3本指ミトン型のオーバー手袋。

 

まずはアイゼンつけずにトレースのついた登山道を少し登る。前日にだいぶ降ったらしく新雪がかなり積もっていた。

 

前を行く女性は滑って坂が登れず何度も転けていた。本当の初心者なのだと思う。

 

登山道を外れてラッセルしながら進み、インストラクターの指示に従って横一列に並ぶ。ここでザックを下ろし、その下から地ならしならぬ雪ならしをして滑落停止訓練のできる場所を作っていった。

 

ストックで雪をならし、両足を広げて下に降りていく。下までくると外側を回って登り、再び雪ならしで下る。これを数回繰り返すと息が上がった。

 

こうして訓練場所が出来上がると、最初は滑落停止訓練。右回転と左回転を数回繰り返す。ぼくが受けた注意は、ピッケルの握りをもっとスピッツェの近くにすること。そして、足をしっかりあげること。

 

やはりこうした指摘をしてくれることはありがたい。自分では気が付かないものだ。

 

ひと通り滑落停止訓練が終わると、その場で昼食。みなパンを持ってきていた。ぼくはパンとモンベルリゾッタを持参していたが、のんびり食べている時間がなさそうだったので、皆と同じにパンを食べた。

 

昼食後はアイゼンワークの講習。ともかくアイゼンの爪全体をしっかり雪面に刺すイメージで行うこと。すると当然フラットフッティングになる。これは登りも下りも同じ。ただ、登りでの逆ハの字はOKだが、下りではNGとのこと。ぼくが受けた注意は、下りで踵から降りているとの指摘。自分では気をつけていたつもりなんだけど。

 

登り方、下り方とも傾斜により何パターンかの歩き方を教わり、これを使い分けていくことにより、疲れが軽減できるということを教わった。

 

このときに、アイゼンが外れてきた受講者がいた。そこでアイゼンと靴の相性やきつめになるようにアイゼンを調整することなどを教えてもらった。アイゼンはメーカーにより幅の違いがあるので靴にあったアイゼンをつけるのが良いとのこと。

 

また、アイゼンの下には雪がつかないようにプレートが付いているが、これが傷がついたりしてくるとだんだん雪がつくようになり、それがダマになってくる。だからピッケルで叩き落としながら歩くという方法も教わった。

 

そのあとは耐風姿勢の取り方。これは形だけ真似てもダメで、本当に強風に煽られたと思ってガッチリ固めないと訓練にならない。インストラクターは体を押して動かないかどうかを確認してくれた。形だけ真似した時はぐらっと揺れたが、蓼科山での強風を思い出して行ったら今度は押されても大丈夫だった。

 

このあと、アイゼンをつけての滑落停止を行って講習は終了した。

 

下りのロープウェイでは、八ヶ岳の赤岳が登れるようになることが雪山の登竜門となるということ、そのためにいくつかの山の名前をあげてそこに登ると良いということなどをレクチャーしてくれた。

帰りのバスから

 

 

最後に

講習を終えての感想。

まずは装備。手袋は、オーバー手袋をしていても雪を直接掻いたりしていたら濡れてきていた。そのような作業を行う時はやはりテムレスを使うのが良さそうだ。

 

次にシューズ。冬用のシューズを買ってよかった。これまではずっと歩いていたので寒さを感じなかったが、じっとしているとやはり冷えてくる。冬用のシューズでも若干寒かった。今後もしテント泊などする場合はぜったいにカイロが必要だ。

 

講習内容では、アイゼンワークでは兎にも角にもフラットフィッティングということ。いや、これは無雪期でも同じだ。頭で分かっていてもこれがなかなかと難しい。どうしても後ろ足を蹴ってしまう。そのことは、熊野古道を歩いていかに難しいかということを実感している。

 

冬山では突風が大敵。無理をせずに引き返すことが大切であることを忘れないようにしたいと思う。

 

では、このへんで

上毛高原駅に着くころには

 

 

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