Hakuto-日記

定年後を楽しく、生きたい人生を生きる!

道東三山、一日目。暑いよ、北海道 【羅臼岳】

いよいよ北海道の登山を始動した。

今回は道東の三つの山を登る予定である。

一日目は羅臼岳、二日目は斜里岳、三日目は雌阿寒岳。

いずれも日帰り登山ができる山である。

 

女満別空港に到着して

2024/6/29(土)、羽田16:45発女満別行きの飛行機に乗る。
到着後、オリックスレンタカーで知床のウトロに向かう。途中、網走のダイソーに寄り、固形燃料と火薬銃,火薬玉を買う。

 

燃料は機内持ち込みできないため、現地調達した。今回は100均の固形燃料でお湯を沸かす。途中で火を消せるように、容器(ダイソーアルコールストーブの内側を外したもの)と缶詰の蓋を使った火消し器、そしてバーベキュー串を使って作った五徳を用意してきた。

 

火薬銃は熊除け目的。ダイソーで110円。火薬の玉110円。これと固形燃料で締めて330円也。

 


今日はウトロの道の駅で車中泊。近くにキャンプ場があるが、もう夜も遅いので断念した。
夕食もダイソーの隣のスーパーで買ってきた。翌朝用のおにぎりは途中のセブンイレブンで用意。

 

なお、クマ対策として防犯ブザーも持ってきている。クマ撃退スプレーはレンタルしたかったが時間が合わなかったため無し。なので不安。

 

 

岩尾別温泉から羅臼岳を目指す

木下小屋

 

翌朝4時に道の駅を出発。岩尾別温泉駐車場に向かう。5時10分頃駐車場を出発する。

 

数分歩くと、木下小屋に到達する。その目の前に登山名簿の記入帳がおいてある。ちょうどそこに小屋から登山者が出てきた。まずその人が記入を始める。

 

後ろで待ちながらその人を眺めていると、ザックの横にクマ撃退スプレーが見えた。名簿には羅臼町と住所欄に書いてあった。地元の人だ。この人の後についていけば少しは安心かも。そう思ってついて行こうとしたが、とうとう追いつかなかった。

登山道に入ってすぐにある小さな社

オホーツク展望地から先を見る

 

割と急な登山道を登っていく。クマが出るとしたらこの辺りか。しかし今日はすでに大勢の人が登っている。駐車場には4時半に着いたが、その時5、6人のツアーらしき団体が登ろうとしているところだった。

白樺が道をふさぐ

その団体に弥三吉水の手前で追いつく。

 

この少し手前でもツアーらしき団体を追い抜いた。そのとき、上に張り出している木の枝にザックの上に取り付けてあるバンジーコードが引っかかってしまった。その際、先頭にいたガイドらしき人が枝から外し、また引っかからないようにゴムの端を纏めてくれた。段差のあるところだったのでとても助かった。

この写真だけ撮って先を急ぐ

弥三吉水で先の団体が休憩したので、こちらはそこを通過していく。少し進むと極楽平の標識が立っていた。しばらくなだらかな道を進む。ただしクマに出くわさないように周りの音に注意を払いながら。

 

ひたすら樹林帯の中を我慢しながら登っていくと雪渓が現れた。だがそこは登山道の脇で雪の上を歩くことはなかった。

仙人坂 銀冷水まで後少し

オホーツクの海が見えた

最初の雪渓 でもここは通らない

銀冷水

さらに登っていくと銀冷水という水場、といっても小さな沢で、そのまま飲むのは躊躇われる。そこを渡ると小さな広場がありここで休憩。まっすぐ行った先に簡易トイレブースが設置されている。登山道は右に進む。

 

ここで休憩していたら後ろから若者が登ってきた。
「何時頃登り始めたのですか?」
そう聞かれたので5時20分頃だと答える。その若者は5時50分頃だという。健脚だ。

大沢入口付近にて


やがて谷に出ると向こう側に2頭の鹿が草を食んでいた。そして登山道は谷に沿ってついていて、その先には雪渓が見えた。始めはその脇を通って行けたが、途中からは雪渓の中を行く。しかし、しっかり踏み跡のステップが出来ていて持ってきた軽アイゼンは使う必要がなかった。

雪渓が続く

雪渓を歩く

雪渓が終わると、急な岩場の登りでどんどん高度を上げていく。そしてだんだんと傾斜が緩やかになると、たくさんの花が出迎えてくれた。

 

そして右手に羅臼岳が青空の中に聳え立っている。左手には三ツ峰が二つのこぶのように見えている。

 

あたりはハイマツの林で高い木々は一本も見えない。このあたりは羅臼平といい、平坦な場所が広範囲に広がっていた。

羅臼岳

三ツ峰

羅臼平

そしてハイマツの生えていない広場に羅臼平の標識が立てられていた。その場所に先行していた5、6人のパーティがザックをおろして休憩をとり始め、その向こう側には若い男性が寝転んでいて、同じ仲間らしい女性二人が出発の準備をしていた。

 

ここで立ったまま少し休み、その先へ進んだ。するとまた小さな広場になり、その先には太平洋がひろがっていた。ただ、海上に霧が発生しているようでまるで雲海を見ているようだった。この霧はおそらくやませだろう。

 

この場所は羅臼側からの登山道との分岐でクマ避けのフードロッカーが備え付けてあった。羅臼岳へはここを右に進んでいく。

フードロッカー

国後島が雲に浮かんでいる

しばらくは割と平坦なハイマツ帯を進んでいく。そして傾斜は少しずつ急になっていき、だんだん岩登りのようになってくる。ところがここが意外と長く、頂上まであと少しというところでカロリーを使い果たしてしまった。あと少し頑張ろうと思ったが、体が動かない。あきらめてしばし休憩をとることにした。すると雪渓で追い抜いた人がぼくの前をゆっくりと登って行った。

 

10分ほど休憩すると、どうにか少し体力が回復し、急な岩場を慎重に登り始める。山頂手前は狭い岩場なので、下山する人をやり過ごしてから山頂に立った。

羅臼平を見下ろす

ここを登る

山頂には銀冷水のところで少し言葉を交わした若者が休んでいた。そして休憩中に目の前を通って行ったぼくより少し若い男性、そしてぼくの3人だけだった。山頂はそれほど広いとは言えず、切り立った岩場なので隅までは怖くて近寄れない。そのかわり眺めは抜群だった。

 

若者に写真を撮ってもらい、こちらも撮ってあげる。少し話をすると同じ神奈川県で川崎からきたのだという。それで親近感が湧く。

羅臼岳山頂

すこし羅臼岳の文字が・・・

羅臼湖が見える

ウトロとオホーツク海

国後島とやませ

山頂でもカロリー補給をする。休憩の時はソイジョイを食べたが、山頂ではナッツやフルーツの入ったシリアルをボリボリと食べた。

 

 

下山開始

そうしていると、さっき羅臼平で休んでいた団体さんが賑やかに登ってきた。頼まれて写真を撮ってあげる。

 

そろそろ下山開始だ。するとさっきの若者も下山するという。そこでクマが怖いので後ろをついて行って良いかと聞いたところ、快く承諾してくれた。

 

羅臼平までは若者の後ろを歩き、そのあとはぼくが先を歩いて行った。

 

雪渓は下りでもアイゼンは必要なかった。ぼくは軽アイゼンを持ってきたが、若者はチェーンを持ってきたということだった。

 

銀冷水で少し休憩し、次は弥三吉水で休憩することにする。登りではそこで団体が休憩していたのですぐに通過したと言ったら、その若者も同じで、遠慮して立ち寄らなかったとのことだった。

 

樹林帯の中は、いつヒグマに出くわすかわからないので、ふたりでずっと喋りながら下って行った。そうしているとなんだか不安が小さくなるのである。

 

弥三吉水は、すこし広い場所があり、休憩をするにはちょうど良い場所だった。ここで顔を洗うとすっきりとして気持ちが良かった。

 

こうして13時少し過ぎに木下小屋まで戻ってきた。もちろんあのちいさな社に無事下山できたことを報告し、お礼を言った。

 

若者は本当は二人で登るはずだったという。その相手が足を痛めたので一人で登ることになったのだそうだ。登山の間、相方は車で他を回っており、迎えにきてもらうことになっているということだった。

 

そして、明日は斜里岳に登る予定だが、雨予報なので少し考えているとのことだった。下山した時点での予報では、朝方は雨が止みそうなので、いちおう登山口まで行ってみるつもりとのこと。

 

ぼくの方は、多少の雨なら登るつもりでいたし、すでに登山口にある素泊まりの宿を予約していたので、もし登山口で出会ったら一緒に登りましょうということで別れた。

 

 

高山植物

高山植物の花がたくさん咲いていたので、最後にまとめて紹介。

クサフジ (ちょっとボケちゃいました)

イワミツバ? シラネセンキュウ?

ナナカマド

ツマトリソウ

ミヤマハンショウヅル

ウコンウツギ

ミネカエデ

ミヤマスミレ

エゾノコザクラ

キバナシャクナゲ

チングルマ

イソツツジ

エゾノツガザクラ

イワヒゲ

以上です。


最後に

下山後、道の駅ウトロシリエクで昼食を摂る。そこに気温の掲示があり、オホーツク側と太平洋側の温度差がこんなに。

 

そして、一度もヒグマを見かけることなく下山できたことは幸運だった。

 

一日目おわり。

 

 

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