Hakuto-日記

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元日の登山中止! 計画を変更し北八ヶ岳へ 【北横岳】

元日は赤城山の雪山登山と決めていた。

ところが前日、喉に痛みが。

元日の登山は見送り、翌日に行こうとしたらなんと早朝のバスは土日祝日のみ。

そこで行き先を変更して北八ヶ岳の横岳(北横岳)に行くことにした。

急いで新宿発特急あずさ1号の指定を予約する。

家から始発のバスに乗らないと間に合わない。

小田急線からJR横浜線に乗り換えて八王子から特急に乗る。

八王子の駅には登山の格好をした人たちが大勢電車を待っていた。

 

あずさ1号松本行きは登山客だらけ

北八ヶ岳ロープウェイ

北横岳。これまでYouTubeで見てきた山を目指している。

雪山初心者に向いた山だという。

昨年は雪の山には3回登っている。最後に登った12月の伯耆大山だけが本当の雪山といっていい。あとの2回は上の方だけ雪が積もっていて下の方にはなかった。

 

北横岳はロープウェイでいきなり2千メートルの高所に運ばれる。したがってロープウェイを降りればそこは完全な白銀の世界。ふたたび雪を踏み締めるぎゅっぎゅっという音が聞けると思うとワクワクしてくる。

 

八王子の駅で特急あずさ1号を待つ。駅のホームには思いおもいの格好をした登山者が並んでいる。もう直ぐにでも雪山を登れそうな格好をした人も少なからずいた。そしてぼくのように3シーズン用の登山靴でダウンを着込んだ人たちもいる。

 

列車に乗り込んでみると、登山者以外の人たちも大勢乗っていた。車内放送では自由席はなく指定席は全て埋まっているとのことだった。正月2日に松本方面にゆく「ものずきな」人たちがこんなにも大勢いるとは思わなかった(ぼくのそのものずきのひとりだが)。

 

列車が茅野駅に着くと、登山するいでたちのものたちがぞろぞろと降りてきて、道路の向かい側にある北八ヶ岳行きのバス停に並んだ。その前に手前の券売所でチケットを購入する。ここは現金払いなのである。

 

9時20分、茅野駅を出発したバスは北八ヶ岳ロープウェイに向けて走り出した。全員が座ることはできたが、二人がけのところではザックは膝の上だ。

 

 

坪庭から北横岳

北八ヶ岳ロープウェイ

約1時間で北八ヶ岳ロープウェイの山麓駅に到着。ここで登山の支度をする。掲示されていた山頂駅の気温は3度だった。それほど低くはない。10時40分発のロープウェイに乗り、約7分で山頂駅に着く。到着すると目の前が坪庭という開けた場所だった。

 

気温はそれほど低くはないと思ったが、やはり寒い。ザックの中からオーバーパンツを出して履く。それから登山届を記入して提出。そして下で行ったのにも関わらずまた行きたくなってトイレに入る。山頂駅のトイレは、ロープウェイ側の扉を開けて外に出て、少し下ったところにある。そこは広くてしかも暖かくて快適だった。

 

山頂駅から坪庭の方に出て行くところは3、4段の階段を降るようになっている。ところがそこが凍っていて、滑って転ぶ人をちょっとの間に二人も見てしまった。帰りも一人目の前で滑って転んでいた。

 

坪庭と書かれた標識の前でアイゼンを付けようとすると、5、6人の若者がその標識の前に集まって写真を撮ろうとしたので、場所をあけてザックも移動させた。するとスマホカメラのシャッターを切るのを頼まれたので写真を撮ってあげた。

 

山頂駅に到着してからいろいろとやっていたので、アイゼンをつけ終わるとすでに11時半になっていた。急いで出発する。シンボルの木のキツツキに挨拶をして北横岳に向かって歩き出す。

坪庭のキツツキ

最初は坪庭の中の平坦な雪道を進んでいく。曇っているのでとても寒く感じられる。ぱらぱらと雪も降っている。しかし、ひさしぶりにアイゼンが雪に食い込む音とその感触が心地よい。

 

周りの木々は雪を被りそのうえ凍っている。不思議な世界がそこに広がっていた。

 

しばらくすると手が悴んできた。インナー手袋だけで歩き始めたからだ。すぐにオーバー手袋をはめる。だが、一旦冷え切るとなかなか温まってこない。さらにもう一枚オーバーミトンをはめる。

 

白く凍った木(樹氷)

 

樹林帯の中に入ると風を受けなくなり、さらに急な上り坂で体が温まってくると手の方も少し暖かくなってきた。

 

ここは樹林帯の中を歩くので道迷いはしそうもない。雪山初心者向けの山と言われるのはこうしたこともあるのだろう。

 

急坂を登り終え、ふたたび平らな道を歩いて行くと、その先に北横岳ヒュッテが見えた。小屋が見えるとなんとなくホッとする。小屋の前でエネルギー補給としてパンを齧る。すると再びトイレに行きたくなる。年寄りは本当に困ったものだ。

 

だが、小屋のトイレを覗いてみるのもいいだろう。面倒だがアイゼンを外し、協力金を貯金箱のような箱の中に入れて中にはいる。水洗というわけにはいかないが、それでも綺麗に使われていた。それにトイレとはいえ小屋の中なので暖かいのである。

北横岳ヒュッテ(左下の建物がトイレ)

ヒュッテの裏からは再び急な登りとなっていた。下ってきた少年二人が尻で滑って降りてきていた。こちらが登って行くと立ち上がって道をあけてくれた(帰りもここで滑っていたのでずっと遊んでいたようだ)。

 

この2度目の急坂を登り終えるとそこが横岳の南峰だ。この山頂にだけ強い風が吹いていた。残念ながら景色はほとんど見えない。記念写真を撮り終えると隣の北峰に向かう。

 

ヒュッテから歩き出す時、山頂では風が強いことが多いというのでゴーグルをしてきていた。つい最近モンベルで買ったものだ。このゴーグルのおかげでメガネが曇ることなく良好な視界を保つことができた。昨年登った安達太良山ではメガネが曇って前が見えず、結局メガネを外して歩く羽目になった。ゴーグルは必需品だと感じた(メガネをやめてコンタクトにするという手もあるが)。

ここを登れば山頂

新調したゴーグルを着けて

南峰から北峰に向かって歩いていくと、森の木の上に人が立っているように見える(冒頭の写真)。北峰の高さがちょうど重なるためだ。北峰山頂には5分ほどで到着。自分も森の上に乗った。

 

北峰山頂も風が強い。だがそのせいか時々雲が切れる。一瞬目の前に蓼科山がドーンと現れた。生憎カメラの準備が間に合わず、写真が撮れなかった。再び現れないかと少し粘ったが、結局ダメだった。

 

南東方面の南八ヶ岳も少しの間目を和ませてくれたが、これもシャッターチャンスを逃してしまった。

 

結局雲に隠れた景色の写真ばかり撮ってきて道を引き返す。帰りの南峰も同様で、残念ながら景色を楽しむことはできなかった。

蓼科山

山頂の風景

ふたたび北横岳ヒュッテに戻ってくると、空が明るくなって日が差してきた。ここであたたかい味噌汁と菓子パンの昼食を摂る。午後1時、下山開始。

 

下っていくとどんどん空が明るくなってくる。もう少しゆっくりしていたいが、最終バスは午後3時発なのである。だからロープウェイには遅くとも2時40分のには乗らないと間に合わない。名残惜しいが帰りを急ぐ。

 

青空が見え出した

雨池山

縞枯山

縞枯山への分岐を右に折れてロープウェイ山頂駅方面に向かう。ここまでくると登山客ではなく一般の観光客が散策を楽しんでいる。

 

14時10分頃に山頂駅に到着。急いでアイゼンを外してケースにしまうとぎりぎり20分発のロープウェイに乗ることができた。

下りのロープウェイの窓からは御嶽山がはっきりと見えた。また、南八ヶ岳もみることができた。

 

山頂の景色は残念だったけれど、雪山を楽しむことができていい正月になった。

 

 

最後に

きのこ汁(箸でキノコが見えるように)

バスの出発までに少し時間があったので、食堂できのこ汁を頼んだ。ここでのんびりできたのは良かったが、帰りのバスの乗り場がわからず少し焦る。なんのことはない。停留所は発車を待って待機しているバスの陰になって見えなかったのである。これはちょっとなんとかしてもらいたい。間に合わなかったらどうしてくれる。

 

もうすでに多くの人が並んでいたが、どうにか座ることはできた。

 

茅野駅に到着すると、ちょうど良い帰りの特急が満席で指定が取れなかったため、駅のベンチで2時間も待つことになった。といっても駅でずっと飲んでいたのだけれど。ここのお土産は唐辛子ばかりで、辛い煎餅をつまみにビールと地酒をいただいた。途中から温かい待合室に座ることができて快適だった。

 

帰りのあずさ号では茅野駅で買った峠の釜飯を何十年ぶりかにいただいた。

ああ、いい正月だった。

 

(このときは北陸の地震の被害がこれほど大きいということは知りませんでした。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方がいちはやく日常に戻れますことを願っております)

 

では、このへんで

 

 

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