今年の元旦はいいお天気だったけど2日以降は曇り空。
そして8日の成人の日、やっと晴れました。
でも元日に行こうとした赤城山を調べるとほとんど雪がない。
うーん、雪山に登りたいのに。
それでまた赤城山は見送って近所の丹沢に行くことにした。
そういえば、鍋割山にいったのは40年くらい前のことだったなあ。
それに鍋割山の山頂小屋の鍋焼きうどんは評判になっているらしい。
では、鍋割山にしよう。
ということで鍋割山で鍋焼きうどんを食べてきました。
大倉バス停の駐車場から
我が家からスーパーカブで約50分、大倉バス停の登山口に到着。
駐車場に到着するとすでにバイクは満杯だった。奥の方にも駐輪スペースがあると教えてくれた人がいたが、申し訳ないけれど、小さいので許してとばかり一番端に止めたバイクの隣に止めさせてもらった。
登山準備は、着込んできたものを脱ぐことだ。そして脱いだものをザックにしまう。オーバーパンツを脱ぐ時は靴も脱ぐ。これが結構面倒くさいし時間がかかる。
こうして8時50分、大倉を出発する。
ここから大倉尾根を登る時は舗装路を登っていくのだが、鍋割山方面は道を渡って横道に行く。ここから長ーい林道だ。初めは民家の間を抜け、大きく右に曲がって左に折れる。ここから狭い道を通り、林道に入っていく。
以前、といっても40年くらい前のことだが、友人たちとこの道を通ったことがある。だがあのときは車で入ることができたので、後部座席に座ってガタガタと揺れながらずっと奥の二股の方まで入っていけた(どこに車を停めたのかは覚えていないが)。
鍋割の急登を登る
林道の入り口には車止めのゲートが設けられている。
いよいよここから長い林道歩きの始まりだ。
林道は四十八瀬川に沿って付けられている。
林道の入り口には鍋焼きうどんの営業時間の案内が掲示されていた。
それによると、火水木は11時から13時、土日祝は10時から13時で月金は定休日とある。
そして、13時前でも売り切れてしまうことがあるそうだ。
実は今回新しい靴を履いてきている。
昨年秋に買ったモンベルのクラッグホッパーは、結局つま先が当たるため履くのをやめた。改めて0.5センチ大きい26センチを買ってはみたものの、それでもつま先が当たる。どうも足型が合わないようだ。そこでモンベルさんに返却させてもらった。
そうして次に見つけた靴は、メレルのカメレオン8ストームゴアテックスというやつ。これはWILD1で見つけた。濡れた路面でどのくらい滑るのか未知数ではあったが、Amazonのレビューではかなり改善されていると書かれていた。
ソールはVibram XS TREK EVOというやつで、見たところ不整地でのグリップ力は高そうだ。クラッグホッパーに比べるとソールはかなり硬めである。
この靴は、足をすっぽりと包み込んでくれるように感じる。靴紐をしっかりと閉めるとつま先側に足の移動は少なく、そしてつま先がゆったりとしている。履いた瞬間にこれだという感じだ。モンベルのアルパイン2300を履いた時も同じように感じたのだが、クラッグホッパーは足型が違うようである。
今回はこのシューズにサロモンのショートスパッツをつけて小石が入らないようにした。このスパッツはこれまで数回しか使用していなかった。こんごこの組み合わせは使えると感じた。
ソールが硬いせいで林道の砂利道でも足裏が痛くなることもなく快適に歩けた。
途中、トレランの方が追い越して行ったり、前の方から降ってくるランナーにも結構出会った。
だいぶ奥まったところにひっそりと銅像が立っている。そこには全日本山岳連盟を結成したという尾関廣先生と書かれていた。
10時、二俣に到着。ここから大倉尾根の堀山の家に続く道が伸び、少し先に行くと小丸に向かう小丸尾根に続く道がある。
今日は、後沢乗越から鍋割に続く急登を往復することにしているが、時間があれば小丸から下山しようと考えている。
そのまま林道を進んでいく。しばらくすると西山林道の終点に到達。ここにはペットボトルがたくさん置かれていて、登山者がボランティアで荷揚げするシステムになっている。ボトルの水を鍋割山そうまで運ぶのである。
2Lなら運んで行こうかと思ったりもしたが、なんと置かれたペットボトルは4Lだったので、見て見ぬふりをすることになった(山荘に並んでいるペットボトルは2Lばかりだった。さすがに4Lは敬遠された模様。だが、山頂で4Lを運び上げた人を見かける。エライ!)
ここに外国人の若者集団が休憩していた。中年の日本人がガイドをしているようだ。一応ザックは背負っているが、登山をしにきたとは思えないような格好をしていた。
こちらが上着を脱いでエネルギー補給をしているあいだにこの集団が先に歩き始めた。少し離れて彼らの後を追っていく。
四十八瀬川の源流域を渡ると、いよいよ本格登山が始まる。まずは後沢乗越までの急登。10時50分に後沢乗越着。ここだけ少し平らになっている。
そしてここからしばらく急登が続く。先を行く外人集団は意外にも遅れない。全員を追い抜いたのはもう急登が終わる頃であった。
こちらも少々きつくてもリズムを保って登って行った。そのほうが結局楽なのである。だから体が熱くなることを想定して薄着になっている。
着ているのは、おたふくのベースレイヤーにロイヤルロビンのポリプロピレンシャツ、そしてその上にモンベルの薄手フリースのシャミースというのを着ている。気温は5度くらいだった。
急登は大変だが、振り返れば相模湾や伊豆の山々が見えて気持ちがいい。
急登が終わるとしばらく平坦な木道がつづいていた。
そして最後の登りを登ると目の前に小屋が見えてくる。やった。鍋割山荘だ。時間は11時50分。まだ鍋焼きうどんは残っているだろうか。
しかし、ともかく山頂の絶景を楽しむ。いつ雲が出てくるかわからないからだ。
いそいで景色を眺めた後は、鍋焼きうどんの行列に並ぶ。ぼくは5人目だった。だけどひとりで2人ぶんとか3人分とか頼むので、順番が来るまでにだいぶ時間がかかった。
そしいよいよぼくの鍋焼きうどんが出来上がる。
こぼさないように運んで絶景を見ながらうどんをいただく。なんていい日だ。
こんな山の上で本格的な料理が食べられるなんて。
小丸から下山
こうして1時間以上も山頂に滞在。13時、小丸から下山することにして塔ノ岳方面に向かって歩き出す。
歩き始めてこちらのルートにして良かったと思った。それは蛭ヶ岳から塔ノ岳に続く主脈が一望できたからだ。
20分ほどで小丸に到着。そこから10分ほど歩くと二俣に降りる分岐がある。昔の記憶では、この分岐までもっと近かったように思っていたので知らぬ間に通り過ぎたのではないかと少々不安になった。
この分岐には、このルートは遭難が多いので注意するようにとの注意書きがあった。
下り始めてすぐに目の前で休憩している男性がいて少し驚いた。そこは絶景ポイント(江ノ島が見える)なのでここで写真を撮っていたら先に下って行った。
下り始めてみると、確かに急なので滑落したりするのだろう。慎重に下っていくがすぐに男性に追いつく。しばらく後ろについて下っていたが、「疲れた」と言って道を譲ってくれた。
この小丸尾根を通ったことはあるはずなのだがまったく記憶がない。ともかく急坂なのである。だが、階段はつけられていないので歩いていて楽しい。そして相模湾を見下ろしながら下っていけるのは最高だ。
途中で休憩している男性に出会う。大倉尾根を登って丹沢山手前の竜ヶ馬場まで行ってきたそうだ。「なかなか健脚ですね」と言って再び降り始める。それからここを登ってくる人にも出会った。
鍋割山から降り始める時、風除けのパーカを着てきたのがだんだん暑くなってきた。足場のいいところでパーカを脱ぎ、ザックの雨蓋の上にくくりつけた。
するとさっきの竜ヶ馬場の男性が松ぼっくりを拾いながら降りてきた。しばらくして上で追い抜いた男性も降りてきた。ぼくはその後からの男性の後ろについて降りて行く。
急坂が終わり、なだらかな道に出たところで先行する男性が休憩をしたのでその男性と少し話をする。
けれど、「お先にどうぞ」と言われたのでそこからは自分のペースで下り始める。二俣まで降りてくると、竜ヶ馬場の男性の姿が下に見えた。林道に入ってすぐに追いつく。
「ずいぶん集めましたね。これで何かをつくるのですか」
松ぼっくりの入った袋を指さして尋ねる。一本締めのレトロなザックを背負ってたのでちょっと聞いてみたくなったのだ。すると、
「焚き付けに使うのですよ」という答えが返ってきた。
そこからいろいろと話がはずむ。
その方は5、6年前から薪ストーブを使っているとのこと。ザックはキスリングを制作している片桐製だという。
健脚だと思ったら元教師で、なんと30数年も山岳部の指導をしてきたそうだ。雪山にも連れて行ったという。指導者は厳冬期に雪山の研修を受け、生徒は残雪期に連れて行くのだそう。ぼくが雪山に登った伯耆大山のことや熊野奥駆道の話などをして大倉のバス停まで話しっぱなしだった。おかげで単調な林道を楽しく歩くことができた。
16時過ぎ、大倉バス停に到着。ここでその男性と別れる。
最後に
丹沢は冬がいい。いや秋もいい。
丹沢登山の話をすると決まってヤマビルの話が出る。
どうやら皆被害に遭ったことがあるらしい。
痛くはないが、なかなか血が止まらないし、それに気持ちが悪い。
だからヒルが出ない秋から冬がおすすめだ。
そして天気が良ければ伊豆七島を眺めながら歩くことができる。
今回は丹沢の良さを再認識した。
そしてあの急坂はトレーニングにも最適だ。
この冬。丹沢でしっかり体力をつけたい。
では、このへんで
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