Hakuto-日記

定年後を楽しく、生きたい人生を生きる!

掃苔ポタリング 【お盆すぎの墓参り】

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霊園の遊歩道
今年のお盆は雨続きだった。
 
我が家の墓は同じ市内にあるが、端と端に位置していて、さらに交通が不便なところにある。
 
そのため、雨が降る日に墓参りをするのは避けたいという思いが働く。
 
車を手放してしまった今ではなおさらのこと。
 
とはいえ、電車とバスを乗り継いでいくのも億劫だ。バスの本数が少ないのである。
 
そうしたことからお盆を過ぎてようやく墓参りに行ってきた。
 

墓地事情

先祖代々の墓は、親戚との色々な事情があって入ることができないため、父親と僕とで現在の場所に新しく建てた。もちろん父が存命中のことである。
 
その墓に一番最初に入ったのは祖母であった。父の本当の母は早くに亡くなって祖父の墓に入っている。つまり、僕の知っている祖母は後妻なのである。
 
これは僕の祖母にとってはたいへんかわいそうな話なのだが、最初の奥さんがいるところに一緒に入れることは出来ないということなのだった。
 
そこで、我が家の墓には後妻である祖母と父、そして母が眠っているというわけである。
 
 
 
いちおうそうした墓があるというのに、雨の日には墓参りに行かないというまったく不義理な孫、息子をもったものである。まして、お盆を過ぎてから行こうとしているのだからけしからん話である。
 
それでもまあ、行かないよりはマシだからと晴天の暑い日に出かけることにしたのである。
 
 

掃苔ポタリング

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国道1号線

そろそろ体を動かしたいという欲求が芽生えてきたこともあり、2つの行き方を考えた。
 
ひとつ目は、最寄駅から歩く方法である。
 
地図を見ると、墓地は小田急線の鶴巻温泉駅と秦野駅のちょうど中間あたりにある。秦野駅が若干近いような気もする。Googleマップで調べてみると、秦野駅から5キロちょっと、鶴巻温泉駅からは7キロちょっとだった。
 
ふたつ目の案は、自宅から自転車で行く方法である。この場合は約18キロであった。
 
二つの方法を比較すると、秦野駅から歩くと約1時間半程度、自転車の場合も同じくらいだろう。それに、秦野駅には花屋はなかったはずだ。
 
霊園の入り口で花を置いているかもしれないが、お盆を過ぎているのでわからない。
 
そこで、近くのスーパーにいってみて、花が買えたら自転車、買えなかったら電車とバスをつかって最寄駅からは徒歩でいくことにした。たしか、本厚木駅の近くで花が買えるはずだ。
 
スーパーに行ってみると、ちゃんと仏花が置いてあった。これで自転車で行くことに決定。一旦家に戻り、剪定鋏で花立の長さに合うように少し切り詰める。そしてペーパータオルを濡らして切り口に巻き、ビニール袋に入れて輪ゴムで止める。
 
こうしてデイパックに花を入れ、線香は仏壇にあったものを入れる。
 
花はどうしても上が飛び出してしまため、とりだして手ぬぐいを被せ、下で結んでみた。それをふたたびデイパックに突っ込んでみるが、どうも収まりが悪い。上が重たいからだ。
 
しかし、気をつけて行けば大丈夫だと思った。
 
 
 
先日の足馴らしサイクリングで、25キロは走っている。少しくらい距離が延びても大丈夫だとは思うが、日中は太陽の熱をもろに受ける。
 
そこで、自転車に取り付けるペットボトルと背中に600CC程度入る水筒を持った。パンクに備えた工具とポンプも入れた。
 
1時過ぎに走り出すと、太陽の熱は上からばかりではなく、路面からの熱も感じる。汗がどんどん流れ出てきた。
 
止まるたびにペットボトルの水を飲んでゆっくり漕いでいった。ところが、早々に花が落ちてしまった。揺れているうちに中の重たいものが引っ張ってファスナーを開けてしまったようだ。
 
今度は、ファスナーにテンションがかならないように配置を変え、さらにもう少しぎゅっと締めてみた。
 
4分の3ほど走ったあたりで金目川にぶつかる。川沿いの遊歩道脇に生えている並木の陰で少し休んだ。
 
ここまで花は無事にデイパックに収まっている。念の為ファスナーを少し締める。
 
土手下の川を見下ろすと、母親と小さな娘が裸足で川の中を歩いていた。そこは浅瀬になっているようだ。太陽の真下でバーベキューを楽しんでいる若者もいた。
 
先日の大雨ではこの川が氾濫しそうになったなんて想像ができない。
 
水を飲み、塩飴を舐めながら走り出す。
 
橋を渡れば後少しだ。橋を渡ったところにあったコンビニはだいぶ前に撤退していて、その後も廃墟のままだった。通りから少し引っ込んでいて場所が悪かったのかもしれないが、近くに他のコンビニはないのにどうして潰れたのか。よく利用していたので残念である。
 
今回も、おにぎりを買うつもりで来ており、なくなっていたことをすっかり忘れていた。
 
墓地に着くと、まずは水道の水を頭からかぶった。気化熱で少しは涼しくなるだろう。
 
あたりに人影はなく静かで、法師ぜみの鳴き声ばかりが響き渡っている。供花はきれいに片付けられており、整然と石が並んでいるばかりである。
 
子供たちが小さい頃はよく連れてきたものだが、大人になってからはまったくついてこない。まあ、自分もそうだったから仕方ないが、自分が死んだ時にちゃんと墓に入れてくれるのか心配になる。
 
お寺の連絡先や、石材店の連絡先をわかるようにしておかねばなるまい。などということを考えながら、墓を掃除して花を備え線香に火を付ける。
  
手を合わせて日頃の無沙汰を詫び、掃除道具を片付ける。
 
頭はすでに乾いていた。
 

エスビットの風除け

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風除けを装着してみた

 じつは、墓参りのついでに試したいことがあった。
 
それは、先日購入したエスビットの風除けである。エスビットを開いたときの隙間にはめ込むもので、その効果を試したかったのである。
 
木陰のベンチに座り、エスビットを取り出す。エスビットの蓋を開けるとその中にタブレット型の固形燃料が袋に入れて入っている。それを取り出し、今回は風も弱いので、片側だけ風除けをセットした。
 
次に袋の中から固形燃料を2個取り出してエスビットの真ん中に置き火を付ける。
 
ところが、なかなか火がつかない。ライターを長くつけているとギザギザの回転金具が熱くなって、2、3度熱い思いをした。これは教訓として覚えておこう。
 
ライターは続けて火をつけてはならない! なぜなら親指があちちとなるからである。
 
なお、これは回転して火を付けるタイプのライターの場合であることをお断りしておく。
 
さて、風除けの具合だが、見た感じでは火がちゃんとカップの下を這っていたので役には立っていたように思える。ただ、風は一定方向からしか吹かないということはなく、反対方向からも吹いてくる(上の写真のように炎が向こう側からの風でこちら側に靡いている)。やはり両側につけた方がいいような気がした。これはまた別の機会に試してみたい。
 
ただ、そんなに風が強くなくても五徳とカップの隙間から入った風だけでも炎が散らされるので、周りを取り囲む普通の風除けの方が効果があるように思える。これもまた別の機会に試してみたい。
 
こうして、シェラカップにお湯を沸かし、そこにインスタントコービーの粉を入れる。おにぎりは買えなかったけれど、もってきたカロリーメイトを食べながら一息入れた。
 
家でお湯を沸かして持ってくればお手軽ではあるが、こうして火をつけ、それを眺める行為がなんとなく落ち着くのである。これが贅沢な時間というものなのだ。
 
 

帰り道

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湘南平 高麗(こま)山
さて、一服して体力も回復したので、帰りは少し遠回りをすることにし、墓地裏の峠道を上り、そこから二宮まで一気に下って1号線に出た。
 
この1号線は、自転車日本一周の最後に走った道で、さまざまなことが思い出される。そうした感慨に浸りながらのんびり走る。
 
目の前を高校生たちが自転車に乗ってやって来てまた去って行った。ついつい自転車に目が行く。まずはチェーンにちゃんと油を差しているのかをみて、自転車を大切に扱っているのかどうかを判断する。残念ながらかなりの割合で錆びつかせているものがいた。
 
けれど、それよりなによりお腹が空いたので、コンビニを見つけるや否や左に折れて店に入る。店の外でおにぎりを食べていると、スーパーカブが目に入った。
 
うん、なかなかいい。移動手段としてバイクが欲しいと思う今日この頃なのである。
 
今回は掃苔を兼ねたゆるポタで、45キロほどを走った。今回の自転車もジャイアント・ランドナーだったので、次はロードバイクを連れ出そうかと思う。
 
 
では、このへんで
 
 
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エスビット(もどき)とのセット 

 

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