前回少し触れたようにアルコールストーブ(アルスト)と風防五徳の工作を行った。
ちょっと出かけてアウトドアで一杯のコーヒーを淹れる。
そのためのコーヒーセットを作ることが目的だ。
燃焼テストをしてみると、問題点があることがわかる。
改良、燃焼テストを繰り返してとりあえず完成した。
今回はそんなアルストと風防五徳についての話です。
1杯のコーヒー湯沸しセット
制作の目的はお湯を沸かしてコーヒー1杯を淹れること。
全体の構成は、ステンレスマグカップ(直火できるもの)、アルスト、五徳(風防を兼ねる)、水ボトルそれにライターと燃料。コーヒーは個包装のドリップかインスタント。
これらのものをペットボトルカバーの袋に収納。
外出先で気軽にコーヒーが淹れられる、というものを目指した。
※ステンレスマグ、クリームケース(アルスト)、型抜き(風防五徳)、ペットボトルカバーはすべてセリアで購入。合計440円也。
アルコールストーブの製作
アルコールストーブとして利用するのは、セリアで売られているクリームケース。
これに、以前買ってきてまだたくさん残っているダイソーのスチールウールを詰め込み、同じくダイソーで調達したザルの網を切ってスチールウールが落ちないように蓋をする。
以上で完成。
アルコールが何ミリリットル入るのか、については計量するものがないためわからないが、同じようにして作った方の動画によれば、ぎりぎり30ミリリットル入るそうで、安全を考えるともう少し少ない量となる。
風防五徳の製作
五徳は風防を兼ねたものにしたい。
そこで目をつけたのが、お菓子作りに使う型抜き。
セリアでクリームケースを買う時に大きさを確認したところ、ちょうどぴったりサイズのものがあった。
これに空気穴を開ければ風防五徳になると考えた。
この上には同じくセリアのステンレスマグカップの載せて湯を沸かすことにする。
先日ホームセンターに行ったのは、この穴を開けるのにステンレス用のドリルの歯を買うためであった。
実際の工程をざっと書くと、まず、木材の端切れを組み合わせて型抜きの内側にピッタリはまるようにして形が歪まないようにする。
続いてポンチで穴を開けるところに凹みをつける。穴の位置は、紙を巻いてそれを4回折って16当分になるところに印をつけた。
穴あけは最初に2ミリ、続いて4ミリ、最後に6ミリとしたが、2ミリはともかく4ミリ以上は穴あけが難しかった。回転速度が遅くても早くてもうまくいかない。
よって、まん丸の穴にならず、へんてこな形の穴しかあけられなかった。
燃焼実験と修正
アルストだけで燃やすと意外に炎が高く上る。
そこに風防五徳をはめ、その上に水の入ったステンレスマグカップを置いた。
すると、すぐに炎の勢いが弱くなり、ついには消えてしまった。
どうも空気穴が足りないようだ。
初めに開けた穴は、下部に直径6ミリの穴が8つ、上部に2ミリの穴が16。
そこで穴の数を増やしてみる。
上部に直径6ミリの穴を8つ、真ん中に4ミリの穴を7つあけてみた。
ちなみに真ん中が7つなのは、上下の穴の位置とずらしたことにより、8つ目はつなぎ目と重なってしまうためである。
こんどは初めより少しだけマシな穴があけられた。
これでもう一度試してみる。
火は消えなかったが火力が弱い。マグカップを持ち上げてみると一気に炎が大きくなった。
どうも不完全燃焼しているようだ。そしてお湯が沸くまえに消えてしまった。
燃料は15ml使用した(ポケットウイスキー付属ショットカップの半分の量)。
できればこの量でお湯を沸かしたい。
このクリームケースのアルストは、エスビットポケットストーブにきれいに収まる。そこで、エスビットを五徳にしてシェラカップの湯を沸かしてみると、完全沸騰とはいかないが、細かな泡が沸き立って、コーヒーを飲むには問題のない温度には達した。
上下をひっくり返す
さて、どうやって空気を取り入れるか。
そこで思いついたのが、ミュニークの風防五徳。これは一枚のステンレスメッシュの板を筒状につなぎ合わせて使うもので、上下共に波型をしている。
この形を取り入れることにした。
ただ、上にしていた方は補強の枠が取り付けられているため、下側だけを波のようにカットした。
そしてそれをこれまでとは逆にカットしたほうを上にして使うことにする。
再び燃焼テストを行うと、こんどはちゃんと炎が隙間から溢れ出してよく燃焼すようになった。マグカップでもエスビットのシェラカップと同じくらいまでお湯を沸かすことができた。
念の為、上下を逆にして試したところ、炎は小さくなって消えそうになってしまった。
こうしてなんだかんだと手間がかかってしまったが、どうにか一杯のコーヒー沸かしセットが完成した。
最後に
最後にこのセットでどうやるかの説明。
- タリーズのコーヒーボトルには水を入れておく。
- この水をステンレスマグに注ぎ、アルストでお湯を沸かす。
- ドリップの場合は、沸いたお湯をコーヒーボトル缶に戻してからステンレスマグにドリップをセット。
- そしてボトル缶のお湯を注ぐ。
こうすればコーヒーが淹れられる、とまあこういう具合になるはず。
というわけで、実際にはまだやっておりません。
今回は工作までの話でした。
では、このへんで
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