Hakuto-日記

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静かな夜に火を点す 【新アル・ストと風防五徳】

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新型風防五徳

 

前に製作した風防五徳がまったく風防になっていなくて、単なる五徳に格下げしたことは既にお話ししたとおりである。

 

そこで、新たな風防五徳を製作したのでご紹介したい。

 

ちなみにアルコールストーブ(アル・スト)もいくつか製作したので併せてご紹介したい。

 

 

新しい風防五徳

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以前作った五徳

まず、以前に作った五徳。風がなければとてもいい五徳だ。

コンパクトで組み立て不要。すぐに使える。デザイン的にも王冠みたいでなかなかいいと個人的には思っている。

 

ただし、風防にはならなくて(多少はなっていると思うが)、外で使うには別に風防を用意する必要がある。

 

そこで、次に製作したのが風防が五徳にもなるというようなもの。

 

材料は、消費期限の切れたカンパンをせっせと食べて空けた空き缶。スチール製である。

 

カンパンの缶はプルトップで蓋全部が開くので、底の部分を切り取り、さらに4分の1くらいを切り取った。

 

こうすると風防になる。

さらに小さな穴を開け、針金をU字に曲げて4つの穴に通せばこれが五徳である。

ただし、3段階に高さをかえられるようにして合計12個の穴を開けた。

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新しい風防五徳

 

ためしにお湯を沸かしてみたが、問題なく使えた。

通常、カンパン缶の径より小さいもの用だが、アルストの高さを嵩上げすれば大きな鍋も(限度があるが)掛けられる。

当初、缶の上下共に切り抜こうとしていた。けれど、強度が落ちるので上部のリングは切り取らずにそのまま残すことにした。

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風防五徳の燃焼実験(アル・スト6号機を使用)

 

もし切り取っていれば、ダイソーの二重ステンレスカップの外側にピッタリはめることができそうなのだ。そうすれば水を入れたコーヒー缶で直にお湯を沸かして二重カップでコーヒーを飲むことができる。

しかし今回は、強度を優先して切り取らないことにした。

 

それから面白い発見があった。

穴を開けるのに高さを揃えるために油性ペンで線を引いた。それを消さずに燃焼実験を行ってみたことろ、なんと油性ペンがアルコールで拭いても消えないところが残ったのである。

 

それは風の取り入れ口付近の火のそばでいちばん炎が強かった(高温になった)場所だ。

これぞ焼入れ塗装。

 

 

その後作ったアル・スト

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左から順番に1号機、2号機、3号機

最初に製作したアルスト第1号から第3号までは、ダイソーとセリアのものを利用している。

 

1号はダイソーのヘアピンケースにダイソースチールウール、ダイソースチールカゴの小さくて平たいもの。

ヘアピンケースにスチールウールを詰めて、スチールの網でスチールウールをカバーにした。

 

2号機は、セリアクリームケースを使い、1号機と同じ作り方。

 

3号機は、セリア携帯灰皿を使い、1号機2号機と同様の作り方をした。ただ、こちらは中の筒(タバコの火を消すためのもの?)を取り外す作業だけが加わっている。

 

1号機と2号機はエスビットポケットストーブの中に収まる。そして1〜3号機までポケットストーブを五徳として使うことができる。

 

4号機は以前少しだけ紹介したが、コーヒーのボトル缶を利用したものである。上部と下部を切り取って上部を逆さまにして下部の中に入れただけ。炎の出る穴(ジェット孔)は外に開けてある。

 

5号機は、発泡酒のアルミ缶を利用し、上下を切り取り、上部に縦の折り目をつけて下部に差し込んだものである。これはひっくり返さずに差し込んでいる。

 

アルコールストーブ自体が五徳になるようにと作ったものだが、直接鍋(カップ)を乗せると火力が弱くなる。それに燃料が残り少なくなった時に、折り目の隙間から上に登っていかなくなり消えてしまう。ただし、五徳を使えばかなり火力が弱くなるが、最後まで燃えてくれる。


6号機は、4号機と同じような作りだが、ジェット孔を内側にしている。キャンドゥで売られているアル・ストと同じ構造だ。

 

ただし、燃料が少ないときや、燃料を入れてすぐに火をつけるとアルコール燃料が飛び散るという欠陥までもが同じになった。

そこで、隙間にスチールウールを詰めるという改良を行った。これで安全だ(たぶん)。

ちなにみ塗装を落としたので、コーヒーボトル缶で作ったようには見えない出来栄え。

 

7号機は、コーヒー缶(スチール製)の底の部分を切って穴を開けただけの実にシンプルなもの。火力は弱いが長く燃焼するので炊飯に向いている。もちろんお湯を沸かすこともできるので、応用範囲が広そうだ。

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左から4号機、5号機、6号機、7号機

 

これらのアルコールストーブは、構造による違いもあるが、穴の数、大きさ、位置などによっても変わってくる。おそらく工作精度によっても違いが出るだろう。

 

そうやって自分の使い方に合ったオリジナルアル・ストを試行錯誤しながら作るのがアル・スト作りの楽しみである。

 

 

最後に

アル・ストの良いところは、音が静かであること、炎が綺麗であること、手軽に自作できること、鍋の底が汚れないことなどである。

反対に欠点は、長時間の燃焼ができないこと、火力調節がむずかしいこと、昼間は炎が見えないこと、風に弱いことなどなどである。

さらには、燃料用アルコールは可燃性であり、また蒸発しやすく、これも可燃性蒸気となるので、管理に気をつける必要がある。

 

こうしたことを考えれば、似たような使い方をするエスビット等の固形燃料のほうが、危険性が少ない。

だから、そのときの使う場所や使い方によって使い分けるのがよいと思われる。

もちろん、調理をする場合はガスが断然使いやすい。

 

それでもなおアルコールストーブに魅了されるのは、やはり炎の美しさだろう。たき火の炎のゆらめきと同じような、ひとのこころを落ち着かせてくれる効果があるのである。

 

だから、暗くなってからアル・ストに火を点けて、静かにお湯を沸かすことにしよう。


では、このへんで

 

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