Hakuto-日記

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エバニューチタンカップ400FD用風防の自作 【アルミ缶による製作】

風防、ストーブ、カップを収納

先日、エバニューのチタン製カップを登山用に購入。

これに同じくチタン製の折りたたみ式アルコールストーブ(中華製のエスビットチタニュームストーブもどき)を組み合わせて湯沸かし用にしようと考えた。

燃料は固形燃料を使う。

当然、屋外使用なのでどうしても風防が必要になる。

そしてできればチタンカップに風防を収めたい。

エバニュー製の風防を探すとぴったりのものが見つかった。

しかし、高い。

そしてどこもほぼ売り切れ状態である。

これは自作するしかあるまい。

challe.info

 

エバニューTIフーボー

専用の風防は薄いチタンの板を丸めて留めるものであった。

チタンカップ400FDの深さは約55mmで、この風防の高さは50mmなのでカップの中に丸めて収納できる。

 

さすがにメーカーの専用品は、輪の大きさが調整でき、さらに同じものが2枚ついていて、1枚ではアルコールストーブに、組み合わせて二段にするとガスバーナーに対応できるようになっている。

 

1枚の長さは405mm、高さは50mm、そして厚みは0.1mmである。

 

この薄板に空気取り入れの三角の穴が開けられており、その1箇所が縁まで切り欠きされている。

これにより、カップの取手部分が当たらないようになっている。

 

なるほど、よくできている。それに全て直線なので加工も楽なのではないか。

 

ただし、値段が約5,000円もする。

 

それにどこを探しても売り切れである(1箇所売り切れ表示のないところがあったが、本当にあるかは不明)。

エバニュー公式オンラインショップ / Ti フーボー

store.yamap.com

 

Amazonで風防探し

まず最初に行ったのは、Amazonで使えそうな風防を探すことだった。

しかし、ちょうどいいものが見当たらない。

 

そこで考えたのは、カップの大きさにちょうど良い大きさの風防を高さを5センチに切ること。

しかし、それがなかなか見当たらない。

 

これならと思うもののAmazonのコメントをみると、薄手のチタンで作られたものは巻きぐせが付いて扱いづらいという意見がいくつか見られた。

 

そうやって探していたら、薄いチタンの板が売られていた。

 

そこで考えたのが、この板を使って初めから自作することだ。

 

値段も1000円ほどでリーズナブル。

 

では、どんなふうに作るかを考える。

きっと自作している人がいるだろうからそれを参考にしようとネットで探す。

 

実は、上記で紹介したメーカー純正のフーボーはその時に見つけたのである。

 

自作風防を紹介しているブログを見つけ、それを読むと、アルミ缶を切ってそれを片側だけ鍋に巻きつけているものだった。

 

そこで閃いた(チョット大げさ)のが、アルミ缶2本を使ってつなげること。つなげ方はエバニュー純正の方式を真似すること。さらには穴あけのデザインも真似しちゃえ。

 

 

紙で風防模型の製作

ということで、まずは紙で模型を作ってみた。

 

初めは取手部分の切り欠きをどのくらいにしたら良いかわからないので、単につなげただけ。

 

外周も適当で鍋の外周より少し大きくなるようにしてみた。

取手部分の切り欠きの大きさをどうしようかとストーブを嵌めようとして失敗に気づいた。

そう、ストーブの五徳は鍋よりも外に出ている、つまり鍋より大きいのだった。

 

第1号試作模型は五徳が入らなかった

 

そこで、最大でどのくらいになるのかアルミ缶(本麒麟)の外周を測ってみた。20.9センチ。

 

2ヶ所をつなげるので重なり合う部分が1ヶ所余計になるので、純正の40.5センチとほぼ同じくらいになると予測する。

 

けれど念の為、これまた紙で作ってみた。

 

するとぴったりの大きさ。けれどカップの取手部分はやはり当たる。

 

どの程度切り欠いたらいいのか見当をつけ、これを2.5センチとした。

そこから4センチのところに向かって斜めに線を引く。

 

そこを実際にカットすると、ちゃんと取手部分が当たらなくなった。

ただ、あまりにピッタリなので酸素が不足しそうだ。

 

やはり空気取り入れの穴を開ける必要があると考えた。

そこで反対側の方にも同じ切り欠きを作り、それが下に向くようにしてみる。

 

切り欠き2ヶ所 まあこれでもいけるんじゃない?


眺めてみると、なんだかまだ足りない気がする。

 

そこで、上部に2ヶ所、下部2ヶ所の空気穴が開くようにして、上下を逆さまにしても同じ形となるようにしてみた。

 

さらに切り欠き分も純正と同じ形に変更する。

 

純正品の2段を1段に凝縮した感じ

 

組み立て前の紙模型



とてもよくなったように思う。

この紙で作った模型と同じものをアルミ缶で作ることにする。

 

 

アルミ缶で風防製作

カッターナイフを固定して、アルミ缶(本麒麟)を刃先に押し当ててくるくる回しながら罫書きをする。

1ヶ所は適当な場所。そこから55mmのところ。そしてその間をつなぐ直線。

 

切り方は、カッターナイフで数回傷をつけ、その線の周りを指で押していく。すると少しずつ傷のあったところが切れていく。

 

こうして2枚のアルミの薄板を切り出した。

 

ただ、寸法を測ってみると長さが1ミリほど短かった。缶の周囲をメジャーで測ったのだが、実際はそれよりも小さくなるということに気がついた。

それに、高さの方も1ミリほど短く切り出していた。

 

風防の外周は紙で作った時にピッタリだったので、少し円が三角になってしまうだろうが大丈夫だろう。それに高さの方は問題ない。

 

切り欠きや空気穴、繋ぎの穴やベロの切り出しもすべて最初の切り出しと同じように数回傷をつけ、後は板を左右に曲げると簡単に切り出すことができた。

 

なお、ベロを通す切れ込みは、1ミリほど幅を持たせたることにここで修正している。

2枚をつなげてズレを微調整してストーブにはめてみる。

 

多少三角の円になる

 

無事装着。

 

後は怪我をしないようにヤスリがけ。

 

最後にスチールウールで本麒麟の塗装を剥がして完成。

 

アルミ缶から切り出したもの

 

ストーブにはめると多少窮屈な感じになるが、実用上は問題なく、見た目もメーカー純正品によく似たものになったので満足している。

 

組み立てたところ

 

 

最後に

実際にこれでお湯を沸かしてみた。

 

水(温度不明)を200mlをエバニューチタンカップ400FDに入れ、チタンマルチリッドを反対向きに被せる(というかただ乗せるだけ)。

 

室内温度19度、無風(ただし換気扇を全開にする)の状態で、タブレット型のエスビット固形燃料を2個ストーブに乗せて火をつける。

およそ5分で沸騰。

 

約5分で沸騰

 

カップを持ち上げてみたら、燃料はまだ半分ほど残っていた。

これなら400mlの水も沸騰したであろう。

 

外では風があるのでわからないが、足りなければ後から追加することもできる。ただし火傷には注意だ。

 

以前、エスピットのポケットストーブを触って火傷をしたことがある。

みなさんも火傷には十分注意してください。


では、このへんで

 

 

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