Hakuto-日記

定年後を楽しく、生きたい人生を生きる!

中高年のUL(ウルトラライト)登山について (その3)

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[Free-PhotosによるPixabayからの画像]

中高年のUL登山について、今回はテント編である。
テントについては昔から研究されてきているようで、山岳用のテントは軽量だった。
これをさらに軽量化するために、素材を薄くしたりポールの本数を減らしたり長さを短くするなどの工夫がされてきている。

 

すると当然、耐久性はどうなのかという不安が生じる。
 
しかしこの辺については購入する年齢によっても違ってくるのかなあと思う。

 

僕の場合これから20年も使用するかといわれると・・・?
しかし、10年は持って欲しいカナ。
 
前回の記事はこちらから。

テントの選定

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[chanwit whansetによるPixabayからの画像]

 
テントには様々な種類がある。山岳用に限定するとキャンプ場で使うような快適さは省略されている。
 
概ね山岳用のテントは、比較的設営が楽で軽量であり風に強いという特徴がある。つまり機能を重視して快適さは多少犠牲にしている。
 
初めて僕が買ったテントはダンロップの2人用で、もう40年近く前のものだがそれでも重量は2キロを切っていた。このテントもフレーム(ポール)の中のショックコードを交換するなど多少の修理をすればまだ使えるのだが、これは防災用に使うこととしてもっと軽いテントを使いたい。
 
このテントを使った登山についてはこちらに書いています。
 
最近は格安のテントでもかなり軽いものが売られている。こちらでも問題はないと思われるが、どうも信頼性に欠けるような気がしてしまう。
 
ネイチャーハイクのテントはなんと1.06Kgと超軽量
 

 
中高年にとって、これまで人生で様々な失敗を経験してきていない人はいないであろう。だから、この信頼性というものに多少のお金をかけてもいいのではないだろうか。冒険して時間を無駄にしたくはない。
 
それに体力が衰えていることを自覚して、フレームが折れたり浸水などにより低体温症になるリスクはできるだけ小さくしておきたい。
 
だから、僕の場合テントを選ぶ際に重要視するのは、テント製作の歴史があって、ある程度の信頼性が担保されていること。
 
そうした条件の中で軽量なものということになる。
 
なお、単独行で冬山には使用しない(夏山だけではないということ)という前提であることをお断りしておく。
 

必要最低限の広さ

多少快適さを犠牲にしてもよいと思うのがテントの広さである。最低限ゆっくり足を伸ばして眠れる広さがあれば睡眠には影響しない。
 
そして内部の狭いものはそれだけ軽量になる。
 
このように絞っていくと、候補はだんだん少なくなってくる。その中で快適さをどこまで求めていくのか。
 
例えば同じ床面積のものでも高さの違いがある。座高の高さより低い天井だと、テント内で座るときに頭をかがめなければならない。
 
また、雨が降っている時はテント内で食事を作らなければならないが、できれば前室があったほうが便利だ。
 
さらに悩むのは、ダブルウォールにするかシングルウォールにするかということ。
 
ダブルウォールとはテント本体にフライシートをかける方式である。テント本体には防水性はなく、防水はフライシートが受け持つ。この方式の利点は、テント内が結露しにくいという点だ。欠点はもちろん二重の壁になるので重量が重くなってしまうことである。
 
シングルウォールとはテント本体に防水性を持たせ、フライシートを不要にした点である。この方式の利点は重量が軽くなるばかりでなく設営が容易になること。ただし、テント内がどうしても結露しやすいという欠点がある。
 
なお、通常シングルウォールの場合は前室はないが、やはり前室はあると便利だということで前室部分だけ付け足したようなテントもある。
 
このシングルウォールを突き詰めていくと、非常時用のテントであるツェルトに行き着く。このツェルトを通常のテントとして使っているひとも多くいるようだ。
 
さて、では最終的にどんなテントを選んだのか。つぎに選んだテントを紹介しながら説明しよう。
 
 

選んだテント

個人的なテント選びの基準は
1結露しにくいダブルウォールであること
2前室があるもの
3軽くするためにテントの床面積は最低限にする。ただし高さは95cm以上あるもの
という基準で選定した。
 
自転車日本一周ではモンベルのムーンライト2を使った経験では、フライシートにも結露することがあった。あれではちょっと触れると濡れてしまう。小さなテントにするとますますテントに触れる可能性が高まる。
 
また、雨の日だけでなく寒い時には前室があるとそこで調理ができて便利だった。
 
テント高については、ムーンライト2型の旧型は入り口と反対側がだんだん低くなっていて、着替える時など頭をかがめる必要があった。お尻にマットなどを敷くことも考えると最低でも95cmは欲しい。
 
その結果選んだのは国産テントのアライテント製でトレックライズ0というものである。謳い文句に「究極の一人用」とある。
 
 
もう一つの候補と最後まで悩んだのは、ニーモのアトム1Pというテントである。
 
両者を比較すると下表のとおりで、ニーモの方が床面積も高さもあって広く重量はほぼ変わらず、それでもって価格は安い。
 
 
 
ではなぜアライテントの方にしたのかというと、アライテントは国産テント製作の老舗で信頼性があること。ハンドメイドという点にも惹かれる。そして修理用パーツやフライシートなどが購入できるという安心感があることである。
 
こうした修理部品の単体購入については、ニーモのホームページに書かれていない(確かめてはいないので実際のところは不明である)。
 
なお、どちらも2本のポールをクロスさせるオーソドックスな形で、構造がシンプルで従来から使われてきた実績があり、強度もある。
 
以上、中高年のUL登山におけるテント選びについて、個人的な考えのもとに選んだテントの紹介をしてきたが、実はそれぞれの好みで選んで差し支えないと思っている。
 
冬山に登るとか秋春の3000メートル級の山の稜線でテントを張るとかしないのであれば、色々試してみるのも楽しいではないか。
 
要は雨露が凌げて横になるスペースがあればそれでいいのだ。それよりも体を冷やさないためのマットやシュラフの方が熟睡するためには大切であると思うのである。
 

最後に

中高年が快適で安全な登山をするためには、前回挙げた3つのことが重要であると思うので、もう一度ここに掲げると
1 総重量はできるだけ軽くする
2 必要な登山装備は削らない
3 体の疲れをサポートする装備や機能はできるだけ取り入れる
 
ということで、つまりは万全な体調で安全に登山をすることに細心の注意を払うこと。
 
中高年はそうしたことを心がけたUL登山であるべきだと思うのである。
 
なお、今回は装備の軽量化についての話であったが、地図の読み方など登山にかかわる知識もしっかりと身につけていきたいと考えている。
 
そうしていつまでも楽しい登山を続けていきたい。
 
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
 
では、このへんで
 
 
 

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