Hakuto-日記

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野尻湖カヌー教室 【サンデープランニング アウトドアスクール その2】

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練習風景(カラーネガをアプリで反転 以下全て同じ)

 

前回は、オリンピックカヌー代表の選考について、カヌーを習ってみようと思ったきっかけ、そしてカヌーの基礎知識についての話でした。

 

さて今回は、野尻湖で行われたカヌー教室について書いていきます。

はたして全くのど素人が、3日間でカヌーに乗れるようになるのでしょうか?

challe.info

 

3日間のコース

おぼろげな記憶ではあるが、1日目は野尻湖の湖畔で基礎練習。2日目は野尻湖の中にある島まで往復してくるちょっとした冒険。3日目は犀川の川下りというメニューだったと思う。
 
まず最初はパドルの使い方を陸の上で習った。
 
カヤックで使うのはダブルブレードパドルという。これは棒の両端に水かき(ブレード)がついているやつだ。ブレードは左右で少しずれていて(角度は色々あって30〜70度くらい)、そのおかげで片側が水を掻いているとき、反対側は空気を切るように前に出すことができる。
 
パドル操作のコツは、水を掻く方の手を支点にし、ブレードが空中にある方の手を押し出すようにすることだと教えてもらった。
 
つまりテコの原理である。腕だけで水を掻くとすぐに疲れてしまう。だから反対の腕を肩から押し出すようにすると上半身の筋肉全体が使えて疲れにくいというわけである。
 
もっとも、そのときはそんな体の使い方なんてことは考えもせず、ただ言われた通りにやることだけに意識を向けていた。
 
続いてカヌーへの乗り方だ。
 
カヌーは乗り込む時が難しい。うまく座らないとすぐにひっくり返る。けれど、一旦乗り込めば重心が水の下になるので少しは安定する。
 
だから座るまでの間カヌーが安定していれば良いわけである。
 
つまり、パドルをカヌーの上と地面とに押し付けてやればカヌーが安定して、うまく乗り込むことができるのである。
 
そうしていよいよ水の上に出てみるのだが、ちっとも真っ直ぐに進んでいかない。左右の漕ぐ力が一定にならないためだ。方向を修正するには行きたい方向とは反対側の遠くの水を掻く。右側の水を搔けば左に回転するということだ。
 
そうやって湖の端っこを行ったり来たりして練習した。
 
確かこの辺りで1日目は終わったように思う。
 

チームメイト

サンデープランニングはロッジが併設されていて、宿泊ができる。コーチも宿泊しているので、一緒に食事をしながら1日の感想やコーチのことをいろいろ聞いたりした。スクールの仲間ともすぐに仲良くなった。
 
チームメイトには、遠いところでは北九州市から来ている人もいた。土浦からバイクでやってきた人、コーチの知り合いで埼玉から参加した人、サイクルジャージを着た東京から参加した人などがいた。男性7人、女性2人が今回のスクールの生徒である。
 
当時、サイクルジャージは珍しくて、正直<変な服>と思ってしまった。
 
僕もバイクでやってきて、前日は湖畔のキャンプ場にテントを張った。群馬の安中あたりまで気温が高く、信号待ちをしていると路面とバイクからの熱で汗がじわーっと吹き出してくるほどだった。
 
ところが長野からは雨に降られてしまった。
 
土浦からバイクで来た人も同じオフロードで、やはり前日はキャンプしたと言っていた。
 
余談であるが、このときコールマンのピーク1(ワン)というストーブを初めて使ったのだが、ジェネレーターの繋ぎ目からガソリンが吹き出してストーブが火に包まれてしまった。
 
大きな炎が上がり、近くに設営していたテントのフライシートに燃え移った。
 
『ああ、テントが燃えてしまう』と観念したところ、すぐに火は消えてくれたのである。
 
フライシートを見るとなんともない。どうやら気化したガソリンがフライシートの下に漂い、それだけが燃えたようである。
 
それにしても肝を冷やした出来事であった。ちなみにテントの外で作業をしていたおかげで自分も無事だった。
 
ただ、なんとか使えたのでコッヘルの蓋で生姜焼きを焼いたのだが、真っ黒に焦がしてしまい、そのうえ軽いやけどをしてしまった。
 

2日目 

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2日目は、ロールの練習をした。カヤックがひっくり返る(転覆する)ことを沈というが、その時に起き上がる方法である。
 
コーチが見本を見せてくれる。まずはエスキモーロール。これはパドルを持ち替えずにパドルを使い、背中を反らせて起き上がる方法で、見た目にカッコいい。カッコいいが初心者には難しい。
 
 
そこで、もう一つの方法、ロングロールを習う。これはパドルを持ち替えて端の方を持ち反対側を遠くに伸ばす。その伸ばしたパドルを支えにして起き上がるのだ。
 
こちらは下を向いたままでも起き上がれるので、エスキモーロールのように鼻に水が入らない。エスキモーロールをするときは鼻栓が必要だ。
 
半日の練習で全員ができるようになる。
 

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そして午後は、野尻湖の中にある島(琵琶島)までを往復した。僕らにとってはちょっとした冒険である。
 
みんななんとか真っ直ぐ進めるようになり、時間はかかっても琵琶島まで行くとこができた。ところが戻るときは向かい風になり、なかなか進まずに苦労した。
 

川下り

3日目はバンの上にカヌー積み込み、犀川まで遠征である。
 
湖では自分で漕がないと進まなかったが、川では浮いているだけで進んでいく。ところが、少しでも川の流れをカヌーの横腹に受けるとひっくり返りそうになる。重心を川上に置いたらすぐに沈だ。
 
それに流れのあるところでは昨日習ったばかりのロングロールなんて使えそうにない。
 
沈をしたら、コックピットのヘリを押して脱出し、カヤックの舳先にあるロープを持って流されながら岸に向かって泳ぐように教わる。
 
コーチの後に続いて一人ひとり流れに乗って漕いでいく。川の流れよりも早く漕いで進めば沈はしないという。
 
幸い沈はしなくてすんだが、何度もヒヤッとすることがあり、川下りは湖とは全く違うものだと感じた。
 
 そうして3日間のカヌースクールは終了し、「必ずまたみんなで会おうね」なんて言ってたけれど、結局それ以来会うことはなかった。
 
みんなどうしているだろうか。
 

まとめ

僕が習った頃は川か湖の上で乗ることが主流であったが、その後、海の上で乗るシーカヤックの人気が上がり、愛好者も増えているようだ。
 
自転車日本一周をしたときに知り合った徳島の女性は、このシーカヤックにすっかりハマってしまったそうだ。冬の夜明け前の海にたつ海霧のことを気嵐(けあらし)と呼ぶそうで、その中を進んでいったことが感動的で素晴らしかったという。
 
その話を聞いた翌朝、海辺に出てみるとまさにその気嵐が立ち始めていて、素晴らしい景色とともに見惚れてしまったのである。
 
カヌーはいまだにマイナーなスポーツではあるが、今はさまざまなスポーツが輸入されたり生まれたりしているので多くの種類があり、それを楽しむ人がそれぞれに分かれているので、昔のように皆が同じスポーツをすることは少なくなっていくのではないだろうか。
 
そう考えると、カヌーには一定のスポーツ人口はいるのであり、けしてマイナーなどと悲観する必要はないかもしれない。
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
 
なお、この年の秋にサンデープランニングが企画した川下りに参加したので次回はその時のことを書いてみたいと思う。
 
では、このへんで
 

 

 

 

 

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