2月の連休は俳句三昧。
土曜、日曜と2日続けて句会に参加してきた。
伝統俳句協会俳句大会
2月10日(土)、伝統俳句協会の神奈川部会・東京部会合同俳句大会に参加。
会場は横浜波止場会館。13時締切で5句投句、兼題はなく当季雑詠。吟行などして見たものを句に詠む。
会場周辺には赤レンガ倉庫、大桟橋、山下公園、中華街などがある。
なお、ぼくは協会の会員ではないが、会員以外でも参加できるということで、同じ句会の仲間に誘われて行ってきたというわけである。
選者は今井聖氏、岡安紀元氏、坂西敦子氏、坊城俊樹氏、井上康至氏。坊城俊樹氏はわが「花鳥」主宰である。
句会前
10時半、横浜の日本大通り駅に到着。とりあえず会場の場所を確認。隣の広場では何かのイベントが行われるようでいくつかの飲食の出店が準備をしていた。
そこを通り抜けて大桟橋の方へ歩いていく。港に停泊している船の白さが眩しい。風はほとんど感じられない。快晴とはいかないが、薄日の差している暖かないい天気だ。
目の前には赤レンガ倉庫が見える。あちら側に行くには一度戻って回らなければならない。ちょっと遠い。
昼には早いが、小腹が空いたので見つけた立ち食い蕎麦屋に入る。いずれにしても13時締切なので、その前に昼食をとっておかないとならない。
蕎麦を食べた後、隣の山下公園に向かった。公園から港を眺めると、広い海と空が見えた。するとなんだか胃の辺りがすっとして気持ちがすっきりとした。
ベンチが空いたので、座ってしばらく海を眺める。眺めながら俳句を考える。
ベンチと海の間を大勢の人が歩いていく。ジョギングをする人たちも大勢いる。
人影のゆらめく波止場凍ゆるむ
この時作った句が、選者の並選に選ばれた。
しばらくのんびりしてから氷川丸の方に歩いていく。するとたくさんの異国の人たちが目についた。何語だかわからない言語が飛び交っている。
氷川丸はもう航海はできない。港に繋がれて長い余生を過ごしている。見学したのは子供の頃、そして自分の子供が幼い頃にもう一度見学した。
わが師の中子先生が高浜虚子と一緒にこの氷川丸に乗って北海道まで旅をした。なんだか身近に感じられる船である。
山下公園は細長い公園だ。氷川丸のあたりから来た方へ引き返す。ただ、同じところを通っても面白くないので中央を抜けていった。バラの花がいくつか咲いていた。冬のバラは冬薔薇(ふゆそうび)といって季語である。
句会始まる
12時20分頃に会場に入る。受付を済ませ(会費は2千円)、投句する短冊と選句用紙を受け取る。仲間のいる席の近くに座り、用紙を確認すると清記用紙がない。どうやら清記をする係がいて、その人たちが書いてくれるらしい。
13時少し過ぎに最後の人の投句が出され大会が始まる。進行役の挨拶があり、数年ぶりの大会であることが告げられる。続いて選者の紹介があり、井上泰志副会長の挨拶とお話があった。この間に清記がなされる。
選者は並選と一席から三席までを選ぶという説明がある。
その後清記用紙が配られ、最後が90いくつということで、この日同数が参加していることがわかる。
また、当句は5句だが、選句するのは3句であることが告げられた。5句かける90枚で450句の中から3句を選ぶことになる。
大会では多くの句を読むことになるため急いで回していかなければならない。だが、大きな大会を何度か経験したおかげで慌てることなく全ての句を読むことができた。
一応進歩しているということだが、選者に選ばれたのは先の1句のみ。まあゼロよりまし、良しとしよう。
各選者の1〜3席までの講評があって選者の色紙が賞品として手渡される。
時間がないということで、披講がやけに早くて名乗り損なった人がいたのがご愛嬌。
こうして大会は無事終了した。
最後に
大会後、句友と一緒に中華街に繰り出す。
ちょうど春節なので街は大賑わい。龍の舞が練り歩き、道路には車が走るという無茶苦茶な人混みの中を抜けて店に到達。美味しい中華料理に舌鼓を打ち、老酒をいただく。
そんなに飲んだつもりはないのだが、翌日になっても少し残っていた。後からじわじわと効いてくるようだった。
翌日は川崎のいつもの句会。昨日と同じメンバーも全員集まった。句碑の枝垂れ梅が咲き始めたところで春が近づいているのを目で確かめることができた。
俳句づけの二日間だった。
では、このへんで
広告