先週に引き続き日曜に句会があった。
ホームでない句会にもだいぶ馴れてきた。
とはいってもかなり緊張。
吟行地の生田緑地はポカポカ陽気でまさに春。
そんな園内を一巡りして句を詠んだ。
今週も句会へ
先週の700号記念大会兼お別れ会から1週間。
大会ではとくに仕事はなかったけれど気疲れが甚だしかった。
3年ぶりの人が集まっての大会ということもあるが、やはり場慣れしていないことと実力がないのになんとか選に入りたいという欲望と失望とがなせるわざだろう。
帰りにいただいてきた花は、花瓶がないのでバケツに入れたままだ。
1週間経って黄色の花は萎れてきたが、八重桜はまだまだ元気に咲いている。葉っぱもみずみずしい。
さて、大会から1週間後に俳誌主催の俳句会が行われた。
こちらも常に特選クラスのベテランが揃っていて、少々引け目を感じながら参加している。
それでもたまのたまには特選に入ることもあるが、1、2回名乗って終わることもしばしばである。
そんな句会に参加するため、スーパーカブに乗ってまずは吟行地に向かって出発した。
前日の土曜日は一日中雨であったが翌日はあがっていた。もし降っていたらバスと電車で行くことになっただろう。
この日の予報は曇りで、やはり雲は多かったがほとんど日が差していた。どちらかといえば「晴れときどき曇り」といった感じになった。
ただ、朝方は少し冷え込んでいたのでバイクで冷えないように着込んで出かけた。
途中、雲がかかりほんのわずかだがポツリポツリとヘルメットに水滴がついたがすぐに又日が差してきた。
だんだん気温が上がり、暑いくらいになってきた。
11時半に川崎市の日本民家園に到着。
バイク駐輪場にバイクを停め、上着をバックパックに入れる。
生田緑地の入口を入ると太陽が若葉を照らしていてきらきらと緑が輝いていた。
少し進むと右手に日本民家園がある。
ここには入らずにまっすぐ進んでいくと、視線の先にブルーの客車が見えてくる。ここには客車が1両展示されていて、中に入ることができる。
それぞれの窓から幼い子や小学生くらいの子が顔を覗かせていて、まるで銀河鉄道に揺られて旅をしている子供のように思えた。
左をみればドーム型のプラネタリウムがある。ここのプラネタリウムに入ったことがあるが、ここでも他のところでもいつも寝てしまっている。だから星座のことはちんぷんかんぷんである。
プラネタリウムの隣には芝の広場があり、家族連れが走り回ったりして思い思いに遊んでいた。
奥へ向かう通路の右側は植物園の小径になっている。
ここへの入口にはアーチがあり、木香薔薇が今が盛りと咲いていた。
木香薔薇はやわらかいクリーム色で、少し濃いめのもやっとした感じの色である。
小径を進んでいき、目をひいたのはライラック。別名リラの花。
実は名前を書いた説明板がなければ何の花だかわからなかった。
歳時記(季寄せ)をみれば春の季題になっている。
ちなみに木香薔薇という季題はない。あるのは「薔薇」で夏五月の季題である。
ライラックは葡萄の房のように花をつけていて、それだけに先端が重たいらしく枝をたわませて風にいつまでも揺れていた。
いつまでも香を揺らしたるライラック
植物園の小径を抜けてさらに奥へ進んでいくとメタセコイアの林に入る。
今はまさに緑が煌めいており、まっすぐ伸びた幹の上からその緑が降ってくるようであった。
それはスターウォーズの緑の惑星に入り込んだように思われた。
その並木道のさらに奥には隠れるように池があり、そこからカエルの鳴き声が聞こえてくる。
母子連れが池の向こう側を指差していた。近づくと亀が池から上がるところで、すでに1匹は10センチくらいの高さの向こう岸で甲羅を干していた。岸に上がろうとしていた亀は、あと一息というところで登りきれず、再び池の中にぽちゃんと落ちてしまった。
メタセコイアの並木道の先には岡本太郎美術館がある。
美術館には入らず(昔入ったことがある)に進むと広い階段になり、その先に母の塔が聳え立っている。
これは岡本太郎の作品の原型をもとに作られたということである。
母親のおおきなお腹から生まれた子供達が未来に向かって羽ばたいていく様子を描いたようにぼくにはみえる。
この母の塔の近くでは、いくつかのキッチンカーが店を開いていて何人かが並んでいた。
今日はおにぎりを作ってきたのでここはパスをする。
ここから芝生広場を抜けて階段を登り、通りに出てから右手に進んでいくと枡形山の広場に出る。
ここの展望台に登ると関東平野が一望できる。
そこから見下ろす景色はまさに春。すこし雲が多かったが、それはそれで春の雲の景である。
下に降りてベンチでおにぎりを食べる。
さて、そろそろ時間だ。
広場の門を出て左手の道を下っていくと、初めに入ってきた入り口付近にでる。
バイクに乗って句会場に向かう。
句会にて
会場に着くと、すでに机はロの字に並べられ、多くの参加者が席についていた。
ただ、会費を払う人たちもおり、まだ到着していない人がいるということだったので、前回のように最後の到着ではなかった。
この日の参加者は17名。不在投句は一人であった。
そして選者の先生も席についていた。ここのところ体調を崩されたり怪我をされたりしたせいか、急に歳をとったように見える。
けれど、こうして句会に顔を出してくれると皆も張り合いがある。なんとなく和やかな雰囲気がした。
ただ、こちらとしては何度名乗ることができるか、ひょっとしたら1回も名乗れないのではないかと内心はらはらしている。
それでもこうした句会に参加することはとても勉強になるため、できるだけ参加したいという思いはある。
その反面、なかなか上達しないこと、他の人の句がすばらしく思えて自分を卑下してしまうことから参加したくないという思いもあり複雑である。
結果は、互選ではこれまででいちばん名乗ることができた。あくまでもこれまでにおいてだ。
そして選者の選では、特選はなし。並選では2句入った。前回と同じであった。
前掲の句はそのうちの1句である。
最後に
句会に参加したいししたくないしと、まあ色々と書いてきたが、入選するのが難しいから面白いとも言えるのである。
入選など関係なしに自分が納得できる句が作れればいいのだけれど、その自分が納得できる句というものがなかなか判断できないのである。
続けていればその域に到達できるのかどうかもわからない。
しばらくはらはらどきどきを楽しむこととしよう。
では、このへんで
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