Hakuto-日記

定年後を楽しく、生きたい人生を生きる!

これがホワイトアウトか 【蔵王山】その1

蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅から

1月最終日曜日、蔵王に行ってきた。

天気予報を眺めながら、歩けそうな山で天気が良さそうなところを探す。

どこも天気が悪い。

その中で唯一、蔵王は晴れのち曇り。

風もその日は弱め。

よし、行くしかない。

 

蔵王に行くぞ

蔵王ロープウェイ駐車場

蔵王に行くと決めた。

さて、どうやって行くか。

前日の土曜日は、夕方から職場の新年会。

日曜日を有効に活用するためには夜行バスが便利。

調べると新宿から蔵王温泉行きのバスがある。

さらに3列シートでトイレ付きの席が空いていた。

早速ネットで申し込む。ああ、ネットは便利だなあ。深夜でも申し込むことができる。

 

新年会の後、小田急線で新宿に向かう。

午前0時を少し回った時刻、予定より数分遅れてバスが到着。

乗客はほとんどが若者。外国人もいる。座席は運転手の後ろの前から2番目。ありがたいことに中央の席に乗客はいなかった。けれどほぼ満席ではあった。

 

やはり3列シートは断然に楽。身動きするのに気を使わなくて良いのがいい。

おかげで(お酒がだいぶはいっていたこともあるけれど)、最初の休憩で停車したことにも気がつかないで眠っていた。

 

翌朝7時20分、予定通りに蔵王温泉に到着する。途中、山形駅前で半数くらいが降りていた。

停車したのは蔵王温泉で唯一というコンビニの近く。このコンビニで水と羊羹を買う。

そして向かったのは蔵王ロープウェイ乗り場。

途中に蔵王中央ロープウェイというのがあって、うっかりすると間違えそうだ。

こっちは子供が小さかった頃にスキーに来て乗ったことがある。

 

あのとき、3番目の息子がツツーと走って行って前のゴンドラに一人で乗ってしまった。小学1年くらいだったろうか。そちらはもう満席なので我々残る4人は次のゴンドラに乗ることになった。仕方がないので上で待っているように叫んでゴンドラに乗ったことを覚えている。

 

そんなことを思い出しながら、おそらく前日に除雪された歩道を滑らないように気をつけながら歩いて行った。

 

ロープウェイが動くのは8時半から。だがすでに、8時前の蔵王ロープウェイの駐車場は半分以上うまっていた。

 

今回はスノーシューをレンタルするつもりで来ている。だが、まだ開店前だ。そこでまずはロープウェイの切符売り場に並ぶ。もうすでに10人くらいが並んでいた。

 

 

地蔵山頂駅

事前に調べたところでは、ロープウェイに乗るまでに1時間半もかかることがあったという。それでも予定の熊野岳まで往復することはできるだろう。でも、早くつけばその先の苅田岳まで足を伸ばしたいと考えている。

 

チケット売り場(自動券売機)は20分くらい前(だったと思う)に開いた。このときすでに列の後ろには50人くらいが並んでいた。


チケット購入後、道路の向かいにあるレンタルショップでスノーシューを借りる。初めて使うと言ったけど、使い方の説明はなし。三千円なり。スノーシューがザックに取り付けられるようにベルトをつけてきたのでそれでザックにくくりつけた。


再びロープウェイ駅に戻り、乗り場の列に並ぶ。ちょうど階段の下くらいだった。二台目のゴンドラに乗れた。ただ満員電車並みに詰め込まれはしたけれど。

 

高原樹氷駅で乗り換え、地蔵山頂駅に向かう。こちらは12人が必ず座っていける。連なって次々とやってくるやつだ。こうして9時には山頂駅に到着した。思っていたよりもずっと早い。


山頂駅ではトイレに行ったりオーバーパンツを履いたり準備が大変だ。それに、バスを降りる前にコンビニのおにぎりを食べてはいたけれど、パンを齧ってエネルギー補給。

 

こうしてやっぱり一番最後になった模様。そうしている間に次々と人が送られてきていた。

 

するとなんだかやかましい。大声で喋る人がいく人もいる。そう中国人だ。小さな子供を連れて家族で来ている人たちが結構いる。富裕層なのであろう。だだ、それにしてもうるさい。

 

スノーシューを履こうと表に出る。すると太陽が雲の向こうに透けて見えていて、ガスで遠くまで見通せない。これでは熊野岳にいくのが難しい。なんとか晴れてくれないかと願う。

 

スノーシューを取り付ける。だがこれには苦労した。うまく嵌まらないのである。力技でどうにかつけて歩き出すとすぐに転けてしまった。するとBOAシステムのラチェットダイヤルがシューの枠に引っかかって元に戻らない。両足ともだ。

 

そのままでは戻らないのでいったんシューを外して引っ掛かりを潜らせてから履き直す。実に面倒だ。少し歩いてみて分かったのは、足を高く上げると枠に引っかかるということ。

地蔵岳の方向

ガスで近くしか見えないが、とりあえず地蔵岳まで行ってくることにする。さて、地蔵岳はどこだろう。地図を見ると、ロープウェイの駅の右手に地蔵岳があるはずだ。だが、山頂が見えない。

 

そして夜にだいぶ雪が降ったようで、地蔵岳に向かう人のトレースはほとんど見えない。それに今日一番くらいのロープウェイで来ているので、先行者も少ない。

 

それでも僅かについているトレースの後について登って行く。すぐに雪が深くなる。足を高く上げる。するとスノーシューが引っかかって前につんのめる。

 

ここまでにもう数回転んでいる。だがこのときは急斜面で、外して付け直す余裕がなかった。少し力を込めて踏みしめると、なんとBOAのダイヤルが割れてすっ飛んでしまった。

 

まずい。最初に思ったのは、修理代を取られるかということ。そのつぎにここで引き返さなければならないかということ。

 

修理代についてはいまさらどうなるものではない。

スノーシューはもう使えないかというと、踵をはめるのがきつかったことが幸いして、つま先がガッチリ固定されていなくとも外れてこないということがわかった。つまり気をつけながら歩けばなんとか使える。

 

それで、ともかく足をあげすぎないように注意して(後から思えば、踵が上がらないように固定すればよかった)、ほぼ新雪状態の上をのっしのっしと歩いて上がった。

 

途中で気がついたのだけれど、トレースが見えなくなったのは、さらに上にいった人たちはスノーシューかスキーを履いていたからだと思われる。壺足で歩いた人は途中で諦めて引き返したためにそこで踏み跡がなくなっていたのではないか。

 

スノーシューで歩くとほとんど沈まない。自分でも歩いた後がわからなくなるくらいだ。はっきりとわかるのは、ストックをついたまあるい穴。

 

ちょっと不安だけれど、ともかく登っていけば山頂に辿り着ける。気をつけるのは下りだ。

 

新雪の上も歩いてみた。どこを歩くのも自由だ。スノーモンスターのすぐそばにまで寄っていける。下では観光客がモンスターのそばによって写真を撮っているのが見えた。

エビの尻尾の道案内

 

そうして少し登って行くと、等間隔に並んだエビの尻尾が見えた。登山道に立てられた目印だと思われる。よかった。これに沿って登っていけば山頂に着けるだろうし、帰りも迷わずに下れる。

 

ところどころにちょっとした段差のような斜面があって、スノーシュー初心者(というか使い方もよくわからない)にとっては頭を使うところもあったが、トライアンドエラーで、真っ直ぐにいけなければ斜めに登ればいいわけで、なんとかクリアー。

 

例の壊れたシューがときどき引っ掛ったりはしたけれど、無事に地蔵岳の山頂に立つことができた。

 

山頂は真っ白で、視界は6、7メートルほど。周りの景色は見えず、熊野岳にいくのは断念して下山することにする。

 

地蔵岳山頂にて

 

下りでも段差のような斜面では斜めに降りて、転倒せずに下ることができた。エビの尻尾が終わってから下は、登ってきたルートが分からず、方角だけを頼りに下って行く。ときどき、鐘の音が聞こえて、山頂駅の方角を確かめられたのはよかった。

 

とりあえず、山頂駅のレストランで待機して、天気の回復を願うことにする。

天気の回復を願い一休み

 

レストランに入るといっきにメガネが曇る。ここで暖かいコーンスープを注文する。幸いテーブルが空いていてそこに座ることができた。

 

つづく。

 

 

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