Hakuto-日記

定年後を楽しく、生きたい人生を生きる!

次のフライパンは・・・ 【ファンゴーフライパンの寿命】

 

コロナで5キロ落ちた体重をようやく3キロまで戻したが、まだ階段を登ると息切れする。

早く体重を戻そうと、これまで普段よりも少し余計に食べるようにして来たが、もう限界。消化が追いつかない。

そんな中、とうとう愛用のフライパンの寿命がきた。

さて、次のフライパンはどうしよう?

 

愛用のフライパン

僕が愛用している(してきた)フライパンは、キャンプ用クッキングウェアのセットの中の一つである。

 

遥か昔、ユニフレームから発売されたファンゴーというやつ。

なんと現在も販売されていて、それのミニサイズ版もラインナップされている。

 

当時の値段は覚えていないが、現在は2万円弱で売られている。

 
おそらく当時もこれに近い値段だったのではなかったかという気がする。
これを買って数年経った時、家内からこんなことを言われた。
「あんなに高い鍋、買ったことないわ。あのとき、随分高い鍋を買うなあと思ってみてた」
 
それなのにその後キャンプで使ったのは数回。
それから何十年と専用の布ケースに収められてコンテナボックスの中で眠っていた。
 
再び使い出したのは、息子と二人暮らしを始めて自炊するようになってから。そしてキャンプ用ではなく普段使いとして。
 
ファンゴーは、フライパン、大鍋、大ザル、文化鍋(炊飯用)、小鍋がセットになっている。これに当時は、小鍋に入るボウルと小ザルがセットされていた。
 
その中で、よく使って来たのは文化鍋、ボウル、小ザル、そしてフライパンだ。
 
文化鍋は飯炊きには最高だと思うし、1.5合までなら小ザルとボウルは米を研ぐのに丁度いい(現在は内側にスミフロン加工というものがされているらしい。当時のものはそれがない)。
 
さて、問題のフライパンは直径22センチ、アルミでテフロン加工されている。取っ手はねじ込み式で取り外しできる。ねじのゆるむ回転方向さえ気をつければ普通のフライパンのようにぐらつきなしで使うことができる。
 
深さは5センチあって煮物などにも対応できる。そしてとても軽いのである(450グラム程度)。
 
このように調理にはすこぶる使いやすいのだが、底の形状がフライパンというより鍋に近いため、フライパンから滑らせて皿に盛り付けるというのが難しい。
 
今回寿命となったのは、フライパン内側のテフロン加工がボロボロになったことによる。2年8ヶ月も使って来たのだから当然だ。1年以上前から剥がれ始めてはいたのだが、それが簡単に剥がれるようになってしまったのである。
 
つまりは、寿命はもっと早く来ていたのにこれまで使い続けてきたというだけのこと。ようやく寿命であることを認めたに過ぎないのであった。
 
 

次のフライパンは?

寿命とわかったら早く次のフライパンが早く欲しくなる。
調べると、なんとファンゴーのセットのうちフライパンだけ単体で販売されていることがわかった。
 

 
注意深く説明を読んでいくと、フライパン本体だけの販売で、取っ手はついていないとある。だが、流用すればいいだけのこと。
 
こうしてファンゴー用のフライパンをAmazonのカートに入れたのだが、しばし冷静に考えてみた。
 
現在アマソンでは3,850円と他よりも安く売られているが、それでもいい値段だ。
 
テフロン加工の寿命は1〜2年と言われている。すると長く使っても2年で買い替えなければならない。
 
もったいない(定年退職者はお金を大切にしなければならない)。
 
そこで長く使えるフライパンを探してみた。といっても、ようはコーティングされていなければいいだけなので、コーティングなしでくっつかないフライパンを選べばいい。
 
素材はステンレス、鉄、アルミが思い浮かぶ。
 
それぞれの長所、短所を調べてみた。
 
・ステンレス
長所:錆びにくいので手入れが簡単。とても丈夫。
短所:重い。熱伝導率が悪い。焦げやすい。食材がくっつきやすい。
その他:たんぱく質を多く含む卵、パスタ、米はくっつきやすいので苦手。

・鉄
長所:丈夫。熱伝導率が良い。
短所:錆びやすいのでしっかりとした手入れが必要。重い。
その他:炒め物など火力の強い料理に向く。

・アルミニウム(ノンコーティング)
長所:軽い。熱伝導率がとても良い。
短所:やや丈夫さに欠ける。食材がくっつきやすい。高温、強い酸やアルカリに弱い。油なじみが良くない。
その他:パスタ料理に向く。
 
以上のとおり、コーティングのないアルミは、特殊な用途となるため、サブフライパンとして使うのがよさそう。そうなると、今使っているやつのコーティングを剥がせばよいことになる。
 
残るはステンレスと鉄。
 
さらに調べていくと、油なじみはステンレスよりも鉄のほうが良いらしい。はじめはどちらもくっつきやすいが、油で酸化被膜を作るなどすればくっつきにくくなるそうだ。
 
この酸化被膜が長持ちするのが鉄。鉄は使い込むほどにくっつきにくく錆びにくくなっていく。いわゆる「鉄フライパンは育てるもの」と言われるゆえんだ。
 
手入れの面倒を楽しめるかどうか。つまり、どちらを選ぶかは使う人の好みになるってこと。
 
ということで、ぼくは鉄フライパンを購入することに決めた。
サイズなどについては、現在のものにできるだけ近いものを探した。
 
 

鉄フライパンの種類

鉄フライパンと一口に言っても製造方法や加工方法にいくつか違いがある。
 
まず、鋼板か鋳鉄かという素材の違いがある。
鋼板は鉄の板を加工してつくるもの。鋳鉄で作られるのは鋳物と言われるもの。
 
鋼板の加工方法には次の3つの方法がある。
1 プレス・・・金型を使い一気に成形

2 打出し・・・型抜きした鉄板をハンマーで何度も叩いて成形(国内では山田工業所だけが行っている)

3 鍛造・・・鉄の棒をハンマーで打ちながら伸ばしてフライパンに近い形にし、プレス機で型抜き後、更にハンマーで成形(タークのフライパン製造方法)
 
基本的に1〜3の順で高価になる。
 
鋳鉄は炭素量の多い合金で、この鋳鉄を溶かして鋳型に流し込んで作られたものが鋳物。炭素が入ることにより、強度硬度が増す。また、鋼板フライパンよりも厚みがある。
 
これらの違いは厚みや重さに現れる。理想は作りたい料理に合わせてフライパンを選ぶこと。
 
ただ、ぼくの場合は(節約のため)一つのフライパンでなんでもこなしたい。かと言って安かろう悪かろうでは困る。さらに使って楽しい、どんどん使いたくなるものが欲しい。
 
さて次は窒化加工について知っておきたい。
 
鉄は錆びやすいのが困るところ。それを錆びにくくする処理が窒化加工。
表面を窒素と反応させると窒化層ができて錆びにくくなる。おまけに硬度も増すというありがたい加工である。
 
ちなみにこの加工方法にもいくつかの方法があり、この違いにより浸透層の厚みに違いがあるとのこと。だが、そこまで詳しい商品説明はなされていないので、そのあたりはよくわからない。
 
こうした情報をもとに、値段(あまり高過ぎない)、デザイン、重さ、直径(22センチ)、深さ(約5センチ)、そして日本製であることという条件で探した。
 
 

油ならしと油返し

 
鉄のフライパンって多くのメーカーからたくさんの種類が売られている。日本製も多いので探していて気分が良くなる。
 
とくに新潟県で作られたものをたくさん見かけた。「やはり金属製品は新潟だよね」と新潟生まれのぼくは(生まれたというだけだけど)贔屓したくなる。
 
ということでAmazonでポチるともう翌日には届いたのだった。
ファンゴーのフライパンに一番近い形のものをということで探したので、案外簡単にいくつかに絞ることができた。

 
錆びの不安があったので、少し奮発して例の窒化加工されたものにした。といっても窒化加工の中では低価格。
 
重さは840gほど。これまでが450gくらいだから、倍近い重さだ。Amazonの包みを持った時はその軽さにびっくりしたが、取っ手を掴んで持つとやはり重たく感じる。不思議なものである。
 
鉄フライパンには初めて使うときに行う儀式がある。
 
それは、油ならしと油返しである。
※今回は窒化加工されて錆止め剤が塗られていないため、空焚き(焼入れ)は不要
 
 
初めて使う時の油ならしの手順は次のとおり。
フライパンを中火で2〜3分熱し、手で触れるくらいまで冷めたら底全体がひたるくらいの油を入れて弱火で熱し(3分)、オイルポットに油を移す。最後にキッチンペーパーで内側をまんべんなく拭く。

ガス火のあたったところが青くなっている

 

内側をまんべんなく拭く
油は乾性油(アマニ油など)が理想だが、値が張るので半乾性油の米油を用いた。
 
これで油ならしは終了。だが、野菜屑を炒めると鉄臭さが取れるというので、再びフライパンを熱し、さめたら油を入れて中火で野菜屑を入れ、野菜が黒くなるまで炒めた。

すぐにたわしで洗い、この日の夕食に取り掛かる。
 
ここで行うのが油返しだ。
 
やはりフライパンを中火で2〜3分熱する。火を止め油を入れる。油は底がまんべんなく浸るくらいで縁にも油を行き渡らせる。再度加熱。中火にして油煙が出たら火を止める。オイルポットに油を戻す。これをしばらくは料理の都度行う。

油返しをしたあと
このあと少しの油を入れてきんぴらごぼうを作る。あたりまえだがくっつきはなし。
 
 

最後に

鉄フライパンに食材がくっつく原因は、フライパンについている目に見えない水分(吸着水)が金属と結合することによるものだそうである。
 
だから、油を入れる前にフライパンを熱して吸着水を飛ばしてやる必要がある。
こうした油返しを基本的に料理の都度行う。
 
そして料理後はフライパンの熱が冷めないうちにお湯で洗ってやる。洗剤については諸説あるが、多くは洗剤を使ったくらいでは油が固まった層(ポリマー層)は簡単に剥がれないとしている。
 
購入したメーカーの説明書には、「頑固な汚れは食器用洗剤をタワシにつけて洗ってください」と書かれている。
 
ところで、食材が「くっつく」という表現。ぼくはこれまでずっとこのように言ってきたが、いろいろと調べている過程で多く使われていたのは「ひっつく」という言葉だった。
 
意味は同じのようだが、地方によって言い方が違うのだろうか?
さて、あなたはどちらを使っていますか?
 
では、このへんで
 
 

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