Hakuto-日記

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念願の丹沢主脈縦走 【丹沢最高峰 蛭ヶ岳】その1

「山と高原地図」丹沢を広げる。そこにはこれまで歩いてきたルートに色がつけてある。

地元なので何度も登っている。けれども丹沢の山域は意外と広く奥深い。よってまだ足を踏み入れていないところがある。

 

今回、地図の中央に縦に貫く線を引くことができた。

この丹沢主脈のラインを中央とすると、色がつけられているのは圧倒的に右側(東側)だ。

それは東側の方が交通の便が良いこともあるが、家から近いというのが一番の理由だろう。

さて今回、主脈縦走も山小屋泊も初体験である。

 

いよいよ丹沢主脈縦走

大倉から歩き始める

2025年1月21日、いよいよ念願の丹沢主脈縦走に挑戦である。

 

丹沢主脈縦走とは、丹沢南山麓の登山基地である大倉から北上し、相模原市の焼山登山口に下山するクラシックルートで、通常は山中で一泊する。今回ぼくは蛭ヶ岳山頂にある蛭ヶ岳山荘を2週間くらい前に予約した。

 

前の週はずっと晴天続きであったが、非常にも2日前から天気が崩れ始め、予報では登山1日目は雨、翌日から晴れとなっている。

 

大倉バス停に8時2分到着。ここで防寒着を脱いだりストックを準備したり水を補給したりトイレに行ったりと、しっかり準備を整える。8時15分には出発のつもりだったが結局は10分ほど遅くなった。

 

歩き始めて少しすると小雨がぱらつく。見上げると曇っていはいたが、峰々は見えていた。

 

朝食を食べてまだ2時間半しか経っていないのに、なんだかもう腹が減ってきた。運動時は米粉食パン1枚だけでは足りなかったようだ。少し先の大倉高原山の家との分岐を過ぎたあたりで、補給食として持ってきた羊羹を取り出して食べた。

 

しかし、それだけでは足りず、すぐ先の雑事場ノ平のベンチでクリームパンを1つ食べた。ここまで大倉から40分と地図には載っているが、1時間かかってしまった。途中で数人に抜かれていたが、パンを食べている間にも2人に追い越された。またすぐに追いつくんじゃないかと思ったが、すぐに全く姿が見えなくなった。

 

雑事場ノ平から平坦な道をすこし行くと見晴茶屋に着く。

 

見晴茶屋からは急な上りで階段がつけられている。そして少し緩やかになり階段が木道に変わる。木道をしばらく行くと今度は石畳に変わる。ひょっとして「登山者のためにわざと変化をつけている?」なんてことを考えたりしてしまった。

 

その後緩やかになってからだんだん斜度がきつくなっていく。大倉尾根はこのように緩斜面と急斜面を交互に登っていく。

石畳といってもこんな感じ

そして急斜面の先に緑色の小屋が見えた。駒止茶屋だ。そこに冷たい風が吹き抜けた。熱った体には気持ちがいい風だった。雨は止み、時々日が差している。このまま晴れてほしいと願う。だがやがてまた陰ってしまった。

 

10時半、堀山の家に着く。ここで抜かされた二人に追いついた。休まず通過する。

 

ここからはまた急な登りだ。黙々と行動を稼ぐ(一人なのでいつものことだが)。右から天神尾根の登山道が合流すると少し見晴らしが良くなってくる。こうして11時10分、花立山荘に到着。相模湾を見下ろしながらここで昼食をとる。昼食といってもさっき食べたのと同じロングライフのパンの味違い。ブルーベリーとあんぱん、それに白湯。25分休憩。

花立山荘前から

12時ちょうどに塔ノ岳到着。あいにく山頂は雲の中で全く周りの景色が見えなかった。写真を撮っていたら一瞬雲が切れて鍋割山が見えた。

塔ノ岳山頂

ガスが晴れた瞬間

15分ほど山頂にいて、丹沢山に向かって北側斜面を下っていく。そのとき塔ノ岳山頂にいた時の人数を数えたら15人だった。

 

42年ぶりの丹沢山への縦走路

塔ノ岳北斜面を下っていく

塔ノ岳までは大勢の登山者に出会ったが、丹沢山方面にくると急に人が減った。そしてこれまでの南斜面とは打って変わって雪道だった。滑らないように慎重に下っていく。木々に霧氷が付いていて綺麗だ。

 

雪道が終わるとぬかるみがまっていた。なるべく靴の上に泥がつかないように気を遣いながら歩いていく。

 

今回履いてきた靴は、メレルのカメレオン8。この靴は周りにゴムの補強がなく、おまけにメッシュの布で覆われているので、泥がつくと洗わない限り泥が取れない。

 

また、外側の小指のあたりが擦れて左右とも毛羽立ってきている。これを購入したのが昨年1月なので1年しか経っていない。あまり耐久性はないようだ。ソールも硬めで木道を歩くとコツコツと音がする。それなのに減りは早い。とても履きやすいのに残念だ。

 

塔ノ岳から丹沢山への縦走路は、天気が良ければ左右に丹沢の峰々が見渡せるはずなのだが、あいにくの天気でまったく見通しがきかない。おまけに雪まで降ってきた。だが、雪はつぶつぶの粉雪で上着にあたってもすぐに落ちていくのでカッパを着るまでもなかった。

塔ノ岳と丹沢山との中間地点

上着はモンベルのEXサーマラップパーカーで、多少の撥水性もある。このパーカーは本当に買ってよかった。ものすごく薄いのに保温力があり、風もかなり防いでくれる。かさばらず軽いので、脱いでも邪魔にならない。それに化繊なので汚れても洗濯機でパッと洗える。つまり行動着として活躍してくれている。

竜ヶ馬場手前の縦走路

塔ノ岳から1時間ちょっとで丹沢山に到着。ここは42年ほど前に一度来たことがある。4月上旬のまだ雪の残る頃だった。あの時はここで鹿に遭遇した。まだあまり鹿などをみたことがなかったので珍しさでしばらく見入っていた。それから丹沢三峰ルートを通って宮ヶ瀬に下った。日帰りだった。ニューバランスのジョギングシューズで、下山の最後の方ではもう足首がグラグラになってしまっていた。それでその後登山靴を買うことにしたのだった。

 

今回もローカットシューズだが、まだ足首は大丈夫だ。

丹沢山山頂

蛭ヶ岳へ

天気が悪くてもそれなりに美しい

だいぶ雪が降ってきた。つぶつぶの粉雪だったものが少し大きくなってふわりふわりと落ちてくる。気温も下がっているようだ。

 

丹沢山から50分ほど歩くと不動の峰休憩所についた。随分と新しい。23年8月に完成したということだ。この真新しい綺麗な小屋で休憩し、白湯を飲んで温まる。こんな天気の時は本当にありがたい。なお、基本的に宿泊はできないそうだ。確かに中は大きなテーブルがあるだけだった。

 

そこから数分で不動の峰、続いて棚沢ノ頭にでる。あと1時間で蛭ヶ岳である。いつの間にか雪は止み、なだらかな尾根道を泥に気をつけながら雪と泥の境辺りを歩いていく。

棚沢ノ頭を過ぎたところ

そして、本日最大の難所の鬼ヶ岩に差し掛かる。鬼のツノのような尖った岩が現れ、そこから鎖がつけられた岩場を下っていく。

 

目の前にどんと丸い丘のような山が正面に立ちはだかってきた。ああ、あれが蛭ヶ岳だな、そう思ってスマホのコンパスEXアプリで確認するとやはりそうだった。

鬼ヶ岩

これは樹氷と呼んだ方がいいか

鎖場を下っていると再び雪が降ってきた。そして蛭ヶ岳へ最後の登りを登っていく。15時26分、蛭ヶ岳に登頂。同時に蛭ヶ岳山荘到着。ここはまさに雪山。

蛭ヶ岳山荘

記念写真

 

つづく。

 

 

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