子供の頃、両親はテレビの懐メロ番組をよくみていた。
懐かしのメロディ。
一緒にその番組を見ながら両親を馬鹿にしていた。
そう思いながらも結構懐メロを覚えてしまっていた。
老人になった今、聞いているのはぼくにとっての懐メロ。
けれど同世代の方に一緒に懐かしんでもらえたらうれしい。
ぼくの懐メロ
懐かしいと思うメロディっていつ頃に聞いたものだろう。
おそらくたいていの人は10代から20代にかけて聞いた曲だと思う。
ただ、知っていても懐かしいとは思えない曲もある。
おそらく感受性の豊かな時代に聞いて気に入っていた曲で、同時にその頃の出来事と結びついていたりしたものではないかと思う。
たとえば小学5年か6年だったかに尾崎紀世彦の「また会う日まで」という曲が大ヒットした。だけど懐かしさというものはあまり湧いてこない。
中学になってポータブルレコードプレーヤーというものを姉と小遣いを出し合って買った。
たしか姉が買ったレコードはグレープの「精霊流し」。僕が買ったのはサイモンとガーファンクルの「明日にかける橋」。
その頃に聞き始めた曲から懐メロが始まっているように思われる。
ある日、中学の友達の家に行き豪華なステレオセットでピンクフロイドの「狂気」を聞かせてもらった。
それは衝撃的だった。
はやくステレオが欲しかった。
18で就職し、初めてのボーナスでステレオセットを買った。
そして「狂気」を掛けた。
中学時代、フォークソングにもハマった。
おもにテレビで、友達からレコードを借りたりもした。
修学旅行のお小遣いを使わずにギターを買って弾き始めた。
最初に弾いたのは泉谷しげるの「春夏秋冬」。
奮発して買ったLP版はケメ(佐藤公彦)の2枚組。ライブ版だ。
あの頃、吉田拓郎がフォークの騎手だった。
他に好きだったのは古井戸。
RCサクセションのギタリスト、仲井戸麗市がいたところだ。
高校時代にはバンドをやっていたこともあり、ビートルズのコピーなんかもよくやった。
しかし、あの頃は映像が全く見られなかったので、ポールの声もジョンの声も区別がつかなかった。ただ、ジョージとリンゴの声はわかった。
その頃、フォーク村といわれるフォークのアマチュア団体が日本中にできていた。
ぼくらのところはフォーク村とは呼ばずにフォークジャンボリーという名前がついていた。
そこで年上の仲間から、夜にドライブしてカーステレオでさまざまな洋楽を訊かせてもらった。
ただ、ちょっと偏っていて、アメリカのウエストコーストの曲が多かった。
ぼくにとってはひと世代上の曲という感じがした。
たとえばCCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)の「プラウド・メアリー」。アメリカの「名前のない馬」。CSN&Y(クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング)の「ティーチ・ユア・チルドレン」などなど。
ピッタリハマったのはイーグルスだ。とくに「呪われた夜」が気に入った。
有名になる前のドゥービーブラザースも聞かせてもらった。「ロング・トレイン・ランニン」はかっこよかった。
イーグルスもドゥービーも日本に来たとき武道館に観にいった。
イーグルスはベースがランディー・マイズなーからポコのティモシー・シュミットに代わっていた。ドゥービーはマイケルマクドナルドが加入した頃で、昔の泥臭いカントリー色と洗練されたポップな(マイケルマクドナルドの影響)ところが入り混じって2つのバンドがあるようにも感じた。ギターのジェフ・スカンク・バクスターが座って弾いていたのが印象的だった。
20代にはチューリップをよく聞いていたが、今回は洋楽を中心にしておく。
懐メロってなんだ
さて、これまでいろいろなバンドや曲を紹介してきたが、実はピンクフロイドなどはその後もしょっちゅう聞いている。
だから懐メロではなくなっている。
そうすると、懐かしさというのは、しばらくぶりに聞くからそう思えるということになる。
とくに音源を持っていない曲である。
ただ、先ほど紹介した曲以外では、カーペンターズなどはレコード版を持っているがプレイヤーがもう壊れて処分してしまったので聞くことができないため、ぼくにとっては懐メロになる。
ちなみにピンクフロイドについていえば、これまではレコード(CD)の曲しかなかったが、最近はYouTubeでコンサート(あえてライブではなくそう呼んでみた)の模様がたくさんアップロードされており、ピンク・フロイドファンにとってはたまらない。
そうやってYouTubeでいろいろなピンクフロイド(おっさんになってからのものが多い)を見ていると、たまにほかのバンドの昔の曲を聞いてみたくなる。
そこで最近聞いた懐メロは、スーパートランプ、10CC、イエスなどで、特に懐かしいなあと感じたのはカルチャークラブだ。
カルチャークラブのボーカルはボーイ・ジョージといって女装をしていた。日本でもかなり売れた。久しぶりに聞いてみたがなかなかよかった。
特に女装というスタイルは、今日本が問題としているLGBTと符合していてなかなかに興味深い。
最後に
最後にご紹介した曲のユーチューブを以下にいくつか載せておくので、懐かしいと感じた方は楽しんください。
では、このへんで
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