お正月は良い天気が続きましたが、最近はパッとしない天気が続いている。
仕事が連休になったらキャンプに行こうと思っていたところ、いつも雨予報。
そこで家に閉じこもって読書やYouTube三昧。
読書では、この前読んだ堤未果氏の「沈みゆく大国アメリカ」の続編を読み終えた。
この前書いた懸念がその通り日本に迫っていることがわかり、恐ろしくなった。
今回はそのことではなく、YouTubeで見つけた西田昌司参議院銀のチャンネルで面白いものを見つけたのでその動画について紹介し、感想を述べてみたい。
その動画とは
どんな動画なのか。
いつの動画でどんな内容なのか。
それは、令和4年3月15日に行われた参議院財政金融委員会の様子を録画したものである。
内容は、国債発行の意味するものを財務省が誤って理解していることを正すための質問である。
何が面白いのか。
まず、第一に国債発行の意味するものが視聴者にもわかると言うことである。
次に、財務省は理解できないのか、あるいは理解していて意図的に考えた理屈であるのか。だが、当時の財務事務次官はそれが本当だと思っていると思われる。
そして最後に、委員会でのやりとりで明確になったはずのことが財務大臣らには理解できなかったと言うことである。
だいたい以上の3点になるだろう。
委員会での質問者と回答者は以下の通りである(敬称略)。
財務大臣
国務大臣(内閣府特命担当大臣(金融)) 鈴木 俊一
財務副大臣 大家 敏志
財務大臣政務官 高村 正大
財務省主計局次長 阿久澤 孝
日本銀行企画局長 清水 誠一
動画を視聴したい方はこちらから
ここでの内容を簡単にまとめてみた。
この委員会で西田議員が主張していたこと。
それは令和3年末に矢野財務次官(当時)が発表した財政破綻論が間違っていると言うこと。
それは、国債の発行が財政破綻を起こすと言うことの勘違いを正す目的があった。
そのことを説明し、日銀に確認して裏付けをとっている。
まず、お金はどうやって生み出されるのか。
それは信用創造によってである。
信用創造とはなにか。
それは、民間が銀行から借入を行うことである。
たとでば1千万円銀行から借りるとする。
すると、銀行は借入者の銀行口座に1千万円と記帳する。
これでお金が生まれる。
現金はいっさい動かない。
これが信用創造である。
国債発行はどうか。
政府が国債を発行するとそれを銀行が購入する。
代金は日銀にある当座預金だ。
現在は日銀が国債を購入して民間銀行に代金を日銀当座預金で支払っているので、銀行の日銀当座預金は潤沢である。
だから、政府が国債を発行すればこの日銀当座預金で国債を買う。
日銀当座預金とは決済預金なので原則利息はつかない(現在は一部付利)。
よって銀行は国債を買った方が利息がつくので儲かる。
政府は、国債を発行したお金げ財政出動を行えば、民間企業にお金が入る。当然銀行間取引なので民間預金が増える。
民間預金が増えれば経済がよくなると言う仕組みである。
出席者の反応
財務省側から出席していた主計局次長は、こうした仕組みであるのにもかわらず、銀行が国債を購入できない可能性があるという理屈を並べ立てている。
また、国債の償還は国債を発行して借換えを行なっているのでデフォルトしないという財務省の見解について、それは当時の見解で、状況が変わればわからないと異様なことを言っている。
海外からお金を借りていないかぎり、デフォルトは起こりようがない。
こうした訳のわからない理屈で国債の新規発行に難色を示したり、借金のツケを次世代に回すつもりかというおかしな理屈を吹聴している。
われわれ戦後生まれの年寄りは、社会にお金がまわる経済の恩恵を受けて来た。それは上の世代(戦前生まれの人たち)の頑張りによるものである。
高度成長により世の中にお金が回っていたことで、国債の発行額は少なくて済んだ。それだけのことである。
だから、政府が何もしなくても経済がうまく循環していた。
ところが、新自由主義とやらで、不良債権処理をして借金を返済させたことにより、世の中の預金が減った。社会にお金が回らなくなった。
日本を不景気にしたのは日本政府なのである。
そのことに何十年も気づかずにいる政府とは一体なんだろう。
それは、鈴木財務大臣、大家財務副大臣、高村財務大臣政務官という政治家が、こうした話を聞いても理解できないと言うことが象徴している。
最後に
西田昌司議員は自民党だが、よく勉強されている。
こうした政治家もいる。
だが、役職に就いている政治家がそろいもそろって勉強不足。
なさけない。
だから、我々国民が声を上げなければならない。
それにはわれわれも勉強する必要がある。
なお、要約に誤りがあればぜひご連絡ください。
では、このへんで
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