Hakuto-日記

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玉川温泉で湯治 【秋田旅行 その1】

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湯治なるものを初めて体験した。
 
正直な感想をいうと、温泉にばかり入るのは意外にも疲れるものである、ということだ。
 
毎日、一日中何もしないで(実際はオリンピックをみていたが)食べることと温泉に入ることだけをやっている。
 
今回は食事を作ったりしていたからいいようなものの、それもなかったらただ横になっているしかない。
 
でも、横になっていても疲れるものだ。あまり寝ていると背中が痛くて仕方がない。
 
今回は、初めての湯治体験ということもあり、秋田の玉川温泉と近くの乳頭温泉に5日ずつ宿泊した。
 
そんな湯治体験を綴っていこうと思う。

玉川温泉

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今年7月下旬から秋田県の玉川温泉と乳頭温泉に湯治に出かけた。
 
東京駅12時20分発、初めて乗る秋田新幹線こまち号で田沢湖駅まで3時間弱。快適な旅だった。
 
特に、盛岡から左に折れてからは、緑の森のなかを進み、清涼な川が間近に眺められて素晴らしい景色だった。
 
田沢湖駅からは羽後交通バスに乗る。途中、田沢湖畔を経由していくつかのダム湖の脇を抜け1時間半、ようやく玉川温泉に着く。
 
フロントのある建物の入口の両側にはナマハゲの像が立って我々を出迎えてくれた。
 
フロントで受付を済ませると、鍵を受け取り、自炊棟へ向かう。今回は自炊しながら湯治をすることにしたのである。
 
ここ玉川温泉に着く前に、新玉川温泉にバスが止まり、他の客はそこで降りていった。終点まできたのは我々だけだった。
 
新玉川温泉からバスで5分くらいかかったと思うが、ここ玉川温泉から遊歩道を通っていけば、歩いて15分ほどの場所にあった。そこはすべてが旅館タイプで、自炊棟はないようだ。
 
玉川温泉の自炊棟は見渡したところ、半分近くを占めている。渋黒川のほとりに駐車場を囲むように建物が配置されている。
 
フロントのある建物と隣の食堂のある建物とが繋がれていて、その上が旅館部の客室となっている。食堂の奥にも別棟の建物が続いていた。フロントの正面には大浴場の建物があり、2階の渡り廊下で繋がれている。
 
フロントの斜向かいに自炊棟の入口があり、駐車場を横切って坂を下る。入口でスリッパに履き替え靴をロッカーにしまう。
 
廊下を左に真っ直ぐいった突き当たりに大浴場があり、右側に少し行けば直角に折れ曲がってその先に炊事場があった。その奥は自炊客の客室になっている。
 
自炊棟は2階建てであり、我々の部屋は、入口近くの階段を登った2階の少し大浴場寄りのところだった。斜向かいにトイレがあり、その先に炊事場がある。どちらも近いので便利だった。
 
部屋は6畳で、おそらくどの部屋も同じ作りのように感じた。上がりかまちに暖簾があり、暖簾をくぐると正面に窓があった。窓は駐車場に面しており、その左横には小さめの3段の棚が備え付けられいる。反対側の横の壁には同じく3段の、こちらは大きな棚が張り出している。上りかまちの横は押し入れだった。
 
6畳に二人と少し狭く感じたが、棚のおかげで部屋が広く使えた。
 
部屋にはテーブルが一つと扇風機が1台置かれていた。扇風機があるがエアコンはついていない。
 
この部屋の弱点は、風が通らないことだ。廊下に出ると涼しいのに部屋の中は暑かった。それで入口の引き戸を少し開けて風を通した。他の部屋も同じらしく、扉を開けている部屋が多かった。
 
寝る時には閉めたので、毛布1枚でちょうどよかった。それでも夜は冷えてくるので平塚よりはましではあった。
 

大浴場

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初日、温泉には1回入った。以後、1日に最低2回は温泉に入った。
 
玉川温泉の泉質は強酸性(日本一らしい)であることが特徴である。
 
強酸性のお湯は強すぎるので、体を慣らすために弱酸性にした湯から入るのがいいらしい。けれど、初日はそういった入浴の仕方などを読ずに入り、たまたま入ったのが源泉50%のお湯だった。他は暗い室内と湯気のため、眼鏡をかけていないのでよく見えなかった。
 
翌日の昼間にじっくり眺めると、建物は真ん中で仕切られていて、向かって右が女風呂、左が男風呂で左右同じ作りのようだ。
 
浴槽も広くて、脱衣場から浴場への入口を入るとすぐ左手に掛け湯の浴槽がある。浴槽と言ったのは、かなり大きくて十分お湯に浸かれるくらいなのだ。
 
その奥と右手が洗い場になっていて、その仕切りなども全てが木製(檜?)である。
 
中央が通路になっており、左手手前から、源泉50%の浴槽、同じく50%のゆる湯(37、8度)、そして熱湯(42度)、仕切り壁の向こうに2人が寝転がって入れる寝湯、突き当たりに2筋の打たせ湯。
 
通路の正面は窓があって明るい日差しが入ってくる。
 
その右側には蒸気風呂、そこから手前に首出しの箱蒸し風呂が3台並んでいる。
 
この箱蒸し風呂に入る人はあまり見かけなかった。ところが一度、誰もいないと思っていたら、ポツンと首がでていて驚いた。
 
そのとなりに飲料用の温泉(飲泉)が蛇口より流れ出ている。このままでは強すぎるので、薄めるための水の蛇口があり、使い捨てのコップが置いてある。
 
飲んでみると、酸性なので酸っぱい味がした。そして少ししょっぱい。また、打たせ湯をかぶって目に入ったらとても沁みてまいった。昔、知床のカムイワッカの滝壺温泉に入った時と同じだ。
 
次に弱酸性の浴槽があり、続いて泡が吹き出しているジェット風呂。一番手前が源泉100%の浴槽である。
 
初日にわけがわからず入ったのが50%の湯だったが、尋常性感染という皮膚炎で引っ掻き傷がある身(特に足)には、ヒリヒリ、チクチクとした。けれど、痒みよりよっぽどましだ。
 
翌日からは、弱酸性の湯から順番に入っていき、慣れた頃に源泉100%のお湯に入った。この湯は刺激を和らげるためにぬる湯になっている。そしてこの頃にはヒリヒリ感はあまり感じなくなっていた。
 

炊事場

炊事場は棟の各階1列に1箇所あって、どこも同じ作りでとても広かった。
 
我々の部屋の近くの炊事場は、他に比べると鍋やフライパンの数が少なかった。しかし、もともと少ないと聞いていたので、家からキャンプ用の鍋やフライパンを持ってきていたので問題はない。
 
食材は、家内が大量のドライフーズ(乾物)を用意していたので、使い切るために毎日ほぼ乾物を食べた。
 
売店には、少しの野菜や卵が置いてあり、卵と長ネギを買った。また、米は2キロ入りが1袋だけあったのでそれを買ったが、帰るまでに補充されることはなかった。もしあの米が買えなかったら困っていただろう。
 
飯炊は持っていった鍋で僕が炊き、おかずは家内が作るという分担になった。乾物を色々工夫して変化をつけてくれたので、飽きずに美味しく食べることができた。
 
とくに、おつまみの帆立貝柱の炊き込みご飯は美味であった。
 

岩盤浴

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玉川温泉のもうひとつの特徴として、近くで岩盤浴ができることがある。
宿の近くから自然研究路が続いており、そこから歩いて5、6分のところに硫黄が吹き出ている。その周辺の地熱を利用して岩盤浴ができる。
 
そこに3つの小屋があり、中を仕切って4〜6人が横になれるスペースが作られている。ただ、小屋といっても屋根とそれを支える柱があり、そこに風が通り抜ける幕が張られているだけである。
 
皆ゴザを手にしてきていて、それを敷いてその上に横になっている。ただ、中に入れないものは外で勝手気ままにゴザを敷いて岩盤浴をしていた。
 
我々もゴザを持っていったが、小屋には一人分しかスペースがなかったため、家内が小屋の中、僕は外の岩の上で横になった。
 
ただ、岩の上は多少ゴツゴツしていたが、風が通り過ぎて気持ちがよかった。中には日除け用の傘を持ってきている人たちもいて、その人たちは、初めから外で横になるつもりだったようだ。
 
後から小屋の中が空いたので横になってみたが、僕には熱すぎてすぐに外に出てしまった。
 

焼山登山

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玉川温泉に着いた日は台風8号がこちらに向かっていて、どうやら直撃するという予報だった。

 
それで、着いた日の夜から翌日まで雨が降っていた。けれど、それほどの風もなく、雨は少しの間強く降っただけで台風は通り過ぎていった。
 
3日目は晴れた。晴れると日が差して暑い。そこで、岩盤浴にいった。
 
4日目は、岩盤浴に行った際に案内板に書いてあった焼山に登ってみることにした。案内によれば、頂上まで3キロ弱となっている。ついでに登山口も見つけておいた。
 
山には一人で登るつもりだった。家内とどうも話が噛み合わないと思ったら、家内も一緒に登るという。まったく予想していなかったので驚いたが、一緒に行くことにした。
 
 
今回はここまでにして、続きは稿をあらためることにします。
 
では、このへんで
 
 
玉川温泉に興味を持たれた方は、こちらのサイトに詳しい内容が書かれていますので、参考にしてください。
 
公式HPはこちら
 
 

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