自転車で日本一周するにはいくらくらいかかるのか。
今日は、実際に私が自転車日本一周にかかった費用についてご紹介します。
旅の期間は178日間、季節は春から冬までです。
参考にしていただければうれしいです。
旅の概要はこちらにまとめています。
【目次】
旅の装備について
自転車旅に必要なのは自転車ですね。
もし、これからあなたが旅用の自転車(ランドナー)を購入する場合、フェンダーやキャリアが標準で装備されている自転車が10万円くらいからあります。キャリアなしなら6万円くらいからあります。これらは詳しく紹介しているホームページがありますので、どうぞそちらを調べてみてください。
例えば…
まあ、旅用の自転車でなくとも、さらにもっと安い自転車でも、走ることは可能です。
私の場合は、30年ほど前のマウンテンバイク(実はATB(オールテラインバイク)という安物)を持っており、いろいろ手をかけていたので、どうしてもこのバイクで走りたかったということがあります。
だから、自転車の購入費は不要でしたが、タイヤやフェンダーなどにお金がかかりました。キャリアも必要でした。
自転車にどうやって荷物を積むのか、上の自転車の写真を見てもらえばわかりますが、すべてをバッグに詰めて、できるだけ荷物の数を減らしています。そうやって荷物の取り外しや取り付けが手早くできるようにしました。そして防水性に定評のあるものを選びました。
結果、数多く雨の日にも走りましたが、荷物が濡れるようなことはありませんでした。
テント泊もしましたので、キャンプ用具も準備しました。
そんなことで、装備にかけた費用は
252,000円となりました。
私の旅の装備については、こちら↓で紹介しています。
旅にかかる予算とかかった費用
お金についての前提と予算
はじめに、私の旅のお金についての前提をお話しします。
定年退職後、とくに次の仕事が決まっているわけでもなく、収入は全く無くなります。
当然貯金を使って生活することになります。
だから、極力お金をかけないで旅をするという方針をたてました。
出発前に他の方のブログで調べたところ、50万円から100万円くらいが相場のよう。食費が1日1,000円という方もいました。
ただし、これらは若い方の記事でした。
私の場合、若い方と同じようにはいかないと考え、食費は1日2,000円、宿泊費は週に1回ホテルに泊まることとして月に4万円、合わせて月に10万円と見込みました。
旅の期間は、1日60キロ走るとして、日本一周の走行距離の予定が1万キロだったので、60キロで割ると167日、停滞する日を考慮して190日間と考えました。6ヶ月ちょっとです。そこで、私の旅の予算は、少し余裕を持たせて7ヶ月分として70万円としました。
では、旅を終えた結果はどうだったのでしょう。
自転車日本一周にかかった費用
それでは、今回の旅にいくらかかったのか、その費用と内訳は次のとおりです。
装備等 252,000円
保険料 4,520円
小 計 256,520円
食 費 358,000円
宿泊費 317,000円
雑 費 62,000円
交通費 116,000円
その他 88,000円
小 計 941,000円
合計 1,197,520円
1日あたりにすると、
食 費 2,011円
宿泊費 1,781円
雑 費 348円
交通費 652円
その他 494円
小 計 5,286円
ここからは、費用の内訳についてみていきます。
装備等(252,000円)
(内訳)
自転車装備 96,000円
キャンプ用品 47,000円
衣類 28,000円
ガジェット 69,000円
日用雑貨 12,000円
自転車装備の主なものは、自転車用のバッグ6点(52,000円)、タイヤとチューブ(14,000円)、キャリア(9,000円)など。
キャンプ用品の主なものは、テント・グランドシート(31,000円)、フォームパッド(マット)(5,000円)、ランタン(充電式)、コッヘル、ガスバーナー、ミニテーブル(単価2,300円〜2,600円)など。
衣類は、サイクルショーツ、ライナーショーツ、インナーキャップ、グローブ、レッグウォーマー、靴下そしてサンダル。
ガジェットの主なものは、タブレット(33,000円)、カメラレンズ(17,000円)、ソーラーチャージャー(6,000円)、SDカード(4,000円)など。
日用雑貨は、芭蕉紀行(新潮文庫)、洗濯用品(洗剤、布バケツ、携帯ハンガーなど)、身だしなみ用品(鏡、くし、ヘアクリーム)、救急用品(痛み止め、下痢止め、消毒薬、絆創膏)、オリーブオイル、時計バンド、スプレーボトル、雑巾、日本一周プレート作成用の下敷きと防水シール。
保険料(4,520円)
自転車保険(交通事故障害者危険のみ補償特約付傷害総合保険)、保険期間1年、死亡200万円、入院日額1,500円、通院日額1,000円、個人賠償責任1億円。
食費(358,000円)
主な食事内容…朝食はパン。昼食はコンビニ弁当か食堂。夕食は自炊でパスタかうどん。たまに贅沢することもあり。
なお、当初はかなり食費をケチっていたけれど、ハンガーノック(燃料切れで体が動かなくなること)を経験してからは、ケチらずたくさん食べた。
朝食のパンは、初めは惣菜パンや菓子パンを食べていたが、飽きてきて後半はほとんど食パンにバター入りマーガリンを塗っていた。これにハムを挟んだり、ジャムにしたりして変化をつけていた。
行動食は、ドーナツ系が好み。軽いし腹持ちがいいし美味しいし。
宿泊費(317,000円)
ホテル・旅館等(35日) 165,000円
ゲストハウス等(58日) 142,000円
キャンプ場等(76日) 10,000円(無料のところも多数あり)
雑費(62,000円)
温泉等の風呂代、コインランドリー、床屋代、風邪薬、しもやけ薬、ガスボンベ、レインパンツ、レインウェア補修用品代、防寒具、靴、カイロ。
交通費(116,000円)
主に自宅への往復費(69,000円)、フェリー代など。
その他(88,000円)
入館・拝観料、自宅他への土産発送、整骨院・湿布代(病院の診療費は除く)、空港からのアーミーナイフ宅配料。
なお、このほかに(集計外)
スマホ通信料 4,500円/月
自転車ナビタイム 250円/月
そしてもし、もしも怪我をせずに旅をしていたら…
病院の定期検査のために自宅を往復した交通費や防寒具は必要なく、少なくとも100,000円強は浮いていました。
さらに、キャンプをもっとすることができたので、宿泊代も浮いていたでしょう。
ちなみに自転車保険に加入していたので、治療代はほぼ保険で賄うことができました。
以上が、実際にかかった旅の経費です。
さて、これを見てあなたはどのように感じましたか?
けっこうお金がかかるものだと思ったでしょうか。それとも意外と少ない?
お金はどのように持って行ったのか
お金はどのように持って行ったのかというと、現金は概ね5万円を財布に入れて、1万円くらいになったときにコンビニ等で引き出していました。
コンビニで使うときは、交通系カードにチャージして使っていました。スーパーでは主にクレジットカードを使っていました。小銭がたまらずにとても便利です。
宿泊は、ホテルのときはクレジットカードで、民宿やゲストハウスでは現金で支払っていました。
旅の途中での装備等の買い方
ネットによる購入
急ぎでないものや、その辺には売っていないものはネット(アマゾン)で買いました。
レインウェア補修剤のシームグリップや、壊れたガスバーナーの買い替えなどで使いました。
この場合、ホテルに泊まる予定の数日前に購入し、送り先を予定している宿泊先にすればOKです。
実店舗での購入
逆に急ぎのものなどは通りかかったお店で買いました。洗い替えが足りなくなった靴下をユニクロで買いました。このほか、持って行ったゴアテックスのレインウェアのシームテープが剥がれてしまったので、古河のホームセンターでレインパンツを買いました。
防寒具は、北海道で冷え込んできたことから、ホームセンターやスーパーで買いました。さすがに寒い地方で売っている防寒具はとても暖かくて、ハズレがないと思いました。
それから、私はサンダルで出発したのですが、指先のしもやけがひどくなってきたので米子で靴を買いました。やはり靴は試しばきをしてみないと失敗する恐れがあります。
準備と計画について
ここで、旅の計画について少しふれたいと思います。
旅の準備として、ある程度の計画はしておいた方がいいと私は考えます。このへんは人によって考え方は異なると思いますが。
計画とは、旅の行程と予算の計画のことです。
私は旅の行程は奥の細道以外は大雑把で予算は上に書いたくらいのものでした。
実際、交通費やお土産代などはすっかり忘れていました。
そして、状況が変化して(寒くなって)、キャンプでは洗濯物が乾かないので2日に1回は宿に泊まるようにしました。途中でコインランドリーに立ち寄ると時間がもったいないと思ったからですが、こういったお金がかかることも、宿泊費の予算が月4万円なので、できるだけ安い宿にすれば、それほど予算オーバーとならずにすむと考えることができました。
だから、ある程度の旅の計画と予算を立てておけば、経費を節約して旅をすることができるというわけです。
あなたがもし、もっと時間をかけた旅をするなら、キャンプの回数を増やし、洗濯はコインランドリーで行うこともできます。
もし、冬場にかからない旅をするなら、コインランドリーを使わずとも洗濯物を乾かすことができます。そうしたならもっと経費を抑えることができます。
だから、基準となる予算がないと、旅の計画を途中で変更した場合に、旅を終えるまでにいくらくらいかかるかを想定することが大変になると思います。
日本一周にかかったお金は、すべてが費用ではない
さて、日本一周にかかる経費がすべてが費用となるかといえば、そうではありません。
まず、装備については、ほとんどが旅を終えてからも使うことができます。
そして食費は旅をしていなくてもかかるものです。
さらに、人との出会いはお金で買えないものです。旅での経験も行動しなければ得られないものです。必ず自分にとってプラスになるものが得られるはずです。言い換えれば、それにかかったお金は費用ではなくて、自分への投資だとも言えるのではないでしょうか。
でも、本当にそこまでお金をかける価値はあるのでしょうか。
私はそれだけの価値はあると思っています。
それは、先日の私の記事「日本一周をしてみてよかったこと」にも書きましたが、デメリットに比べメリットの方が大きかったと思うからです。
それに、旅をしたことで「死ぬときに後悔すること」が一つ減ります。まちがいなく、これには価値があります。
おわりに
最後までお読みいただきありがとうございます。
いかがでしたか? 参考になりましたか。
もし、自転車で日本一周したいと思っているのなら、ぜひ出発してください。
といっても、いまの新型コロナウイルスの感染リスクがある現状では難しいですね。
もし、数年後に定年を迎えたらやってみたいと思っているのなら、ぜひ出発してください。
死ぬときに、「ああ、日本一周したかったなあ」なんて後悔しないために。
ともかくやりたいと思ったことはやってみましょう。そのこと自体素晴らしいことです。
日本一周をしてみてよかったことをまとめました。