12月3日(火) 、曇り時々晴れ 豊後大野市から南阿蘇村 67.2キロ
昨日書いた、かぐや姫が歌う『ひとりきり』の解釈が間違っていたことに気がつきました。
作者は、田舎は素敵な夢のようなところだと言っていて、ひとりで暮らしている都会にはそれが〈もう今はない〉ということだと思います。
石垣だけなのですが、そこに本丸や家老の屋敷などがあったことを想像するのは楽しいものです。賄いどころでは何人分の食事を作っていたのでしょう。
そしてそれを取り壊した明治政府のやり方にも疑問を持ちます。
石垣の上は見晴らしが良く、九重(くじゅう)連山がよく見えました。
阿蘇市に向かい、ひたすら上り坂を進んで行きました。標高160メートルから790メートルまで登り続けます。そして日中でも4度で、登っている時は体が暖かいのですが、下り坂は寒くて仕方ありませんでした。一気に下りきると阿蘇市になります。
阿蘇市のコンビニに立ち寄った際に地元の方が
「寒いでしょう。今までで今日が一番寒い」
と言っていました。
そして南阿蘇までなだらかな下りが続きます。
外輪山は切れ目がなく、写真もどこを切り取ったらいいのかわかりません。ふと城壁に囲まれた『進撃の巨人』を思い出してしまいました。囲まれたら抜け出したくなる人間の心理、わかるなあ。
宿に到着するとすぐに温泉に行きました。冷えた体を温めるには風呂が一番です。
宿のすぐ近くにも温泉があるのですが、先般の地震で営業できなくなっているそうで、歩いて10分ほどのところにある日帰り入浴できる旅館までオーナーの奥さんが車で送ってくれました。
夕食を食べているときに同宿する方が到着し、その方から採れたてのトマトを頂きました。学校の先生で、家庭訪問をしてきたところだと言っていました。
するとオーナーの奥さんがすぐに切ってくれて、辛味もろみ味噌と一緒に出してくれました。少し歯応えがあり、甘酸っぱくて子供の頃食べて美味しかったトマトの味でした。柿とみかんも出していただき、こちらも甘くて美味しかったです。
夕食後はオーナーの奥さんと、テレビでひたすら料理を作るユーチューブを見ながら過ごしました。とても大型のテレビで、旦那さんが息子さん(長男)におねだりしたら数日後に届いたということです。ユーチューブの設定は近くに住む次男が全てやってくれたと話していました。
私もこの旅を終えたら家事を行う約束なので、その料理のユーチューブはとてもいいなと思いました。
宿泊したのは古民家のゲストハウスで、関東に30年住んでいて、ご主人の定年後に高千穂近くの古民家をこの地に移設したのだそうです。
とっても居心地のいいところでした。
では、このへんで。