Hakuto-日記

定年後を楽しく、生きたい人生を生きる!

7日間ブックカバーチャレンジがまわってきたので(3)

ブックカバーチャレンジ3日目

書名 : 七瀬ふたたび
著者 : 筒井康隆
 
今日は高校の頃にハマった筒井康隆氏。高校時代は月に5〜6冊のペースで本を読んでいて、ほとんどが氏の小説でした。いちおうSF作家という肩書きなのですが、ほとんどがはちゃめちゃな内容でSFを超えていました。そのはちゃめちゃさが大好きでした(こういう内容をスラップスティックというそうです)。しかしながらストーリーを覚えているのものは皆無という情けなさ。ただそのはちゃめちゃさの快感という記憶が強烈に刻まれているということが作者のすごいところです。
 
私の通っていた高校は新設3年目で、我々が入学してはじめて3学年すべてが揃ったという状況でした。そして私の学年は8クラスあり、そのうち男子がいるクラスは3クラスで、男子を全員集めてもたしか33人しかいなかったと思います。他の学年も似たり寄ったりなので、女子校の中に紛れ込んだ男子というような感じでした。おまけに道路を挟んだ向かいにあるのは女子校。
 
こんな話をすると男性の方は羨ましく思うことでしょう。ところが、女子校に通われた女性の方なら分かると思いますが、校内は女の世界です。男女クラスは多少はいいのですが、ほとんど男は意識されていません。体育の時の着替えは、男女クラスの男子は一部屋に集まり、女子は教室で着替えます。男は早く出て行けって感じです。
 
それはともかく、小説の内容をまったく覚えていないといいましたが、この『七瀬ふたたび』のようにドラマ化されたものは多少内容がわかります。筒井康隆氏の作品の中でも真面目な小説は、映画やテレビドラマになっています。よく知られているのは『時をかける少女』でしょう。原田知世さんが主演して大林宣彦監督がメガホンを取った映画です。大林監督のふるさと尾道を舞台にしたこの尾道3部作にハマった方も大勢いることでしょう。ちなみに尾道3部作とは『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』です。私の知り合いにも何度も尾道詣でをしている人がいました。
時をかける少女』の原作は短編で、映画よりずっとさらっとしていたと思います。『転校生』と『さびしんぼう』の原作は山中恒氏で児童文学の作家です。
 
『七瀬ふたたび』は心が読めるという超能力をもつ七瀬が主人公です。超能力者たちが危険人物として扱われ、超能力を持つものの悲哀(ちょっと違うかもしれませんが、女子校の中の男子生徒のようなマイノリティーである超能力者の苦労や悲しみ)が描かれていたと記憶しています。
 
この作品は七瀬3部作の第2作目となっています。最初の『家族八景』はなんとなく覚えていますが、3作目の『エディプスの恋人』については全く内容が思い出せませんでした。
NHKのドラマでは蓮佛美沙子さんが七瀬を演じていましたっけ(2008年放送)。蓮佛美沙子さんは大林監督自身のリメイク版『転校生ーさよならあなたー』の主演を勤めています(ちなみに私は主題歌を歌った寺尾紗穂さんの大ファンです)。
なお、1979年にやはりNHKで多岐川裕美さん主演のドラマが放送されていたようです。