天気予報では、北陸は晴れのち雨、風と雷に注意ということで、覚悟して出発しました。
犀川のほとり、「犀星のみち」をゆっくり走り、寺町の芭蕉句碑のある寺を周りました。この時の気温20度。いい天気でした。そこから海岸近くの金石港へ向かいます。少し風が出てきました。この港にも芭蕉が立ち寄りました。ここには干拓事業のパイオニア、銭屋五平衛の記念館もあります(入りませんでしたが)。
風に立ち向かいながら、昼頃、白山市の行善寺温泉に到着。ここも温泉手形で入りました。すべすべのいい湯でした。湯から上がって併設の藪蕎麦屋で昼食。そこを出発して少し経ったところでとうとう雨になりました。雨と風、しばらくして雷も鳴り出し、稲妻もはっきりと見えました。顔に当たる雨が痛いな、と思ったら雹でした。
ところが、しばらくすると今度はいい天気になりました。カッパも乾いた頃、暑いので脱いで走り出すとまた雨。着たり脱いだり大変でした。
能美市に入ると学生の下校時刻で自転車の中学生を大勢見かけました。このあたりから小松まで自転車に乗っている人をよく見かけました。しばらくこんな光景はみていなかったのでなんだか嬉しくなりました。
信号待ちをしていると、後ろから来た学生が目の前を左に曲がっていきました。目で追いかけると、なんとその先にくっきりと虹がかかっていました。
天気が悪くなることが分かっていたので、朝、ゲストハウスを予約していました。
宿に着いてみると、そこは高田と同じように町屋を利用したものでした。築80年とのことです。中に入ると廃材を利用して素敵にリフォームされていました。そのことをスタッフに言うと
「ここの人は大工さんだから。良かったら二階も見学していいですよ」
と言っていただきました。もちろん荷物を入れてから見学しましたよ。
ゲストハウスで同部屋となったのは、なんとカヌーの日本代表選手でした。代表選手が近くの木場潟で練習をしているそうです。
オリンピックに出られるかどうかはまだ決まっていないので、現在仲間と競いあっているとのことです。
練習から帰ってくると洗濯、炊事など全て1人でこなしていて大変そうでした。
一応合宿ということですが、すべて自前で泊まるところもそれぞれ。自分で確保しているそうです。マイナーなスポーツの宿命でしょうか。
夕食をとりながらしばらく2人で話をしました。今日の宿泊は2人だけです。
彼は大学生で野外活動に関する研究の一環で山に登ったり沢登りをしたり、いろいろなアウトドア体験をしているとの事でした。
私もカヌーや沢登りを習ったことがあるので話が合いました。
「こうして好きなカヌーを続けられるのも、周りの人の助けがあるからできることなんです」
彼はしみじみとそう話していました。
是非オリンピックに出場してほしいものだと思いました。
では、このへんで。