小松の町は城下町で、以前泊まった高田の町と似ていますが、小松の方は雁木はなくて明るく感じました。道は完全な桝目ではなく、寺や神社が町の中に点在していました。
芭蕉は小松に長く滞在していたため、町内にゆかりの寺社が多くあります。そこに句碑が作られているため、見て回るのに結構時間がかかりました。
そして泊まり合わせたカヌー代表選手が教えてくれた芦城公園に行ってみると、その隣にある小松市立博物館で「奥の細道330年 芭蕉とこまつ」展を開催していました。普段は寺に安置されている芭蕉の木像も展示してあり、ラッキーでした。
そのあと、那谷寺に向かいました。途中に木場潟があるのでカヌーの練習風景を眺めようとちょっと寄ってみました。
湖上でパドルを操る姿をちょうど見ることができ(どれが同宿の彼だかわかりませんでしたが)、岸から自転車のところへ戻ろうとすると、潟の周りをランニングしていたお年寄りが自転車のそばに立っています。
何処から来たのか、泊まるところはどうしているのかと聞かれ、それに答えると
「自転車はすごい。私は日本百名山をすべて回ったけど、車だから」
と言うのです。
「いやいや、百名山踏破の方がすごいですよ。どのくらいかかったのですか」
そう聞くと、5年だということでした。自分にもできるかな、ちょっとそう思いました。
那谷寺では芭蕉も褒めた小松うどんを食べました。
そこから山中温泉に向かいましたが、すぐにお腹が空いてしまい、力が出ませんでした。
「みんなそういうかもしれないが、ここの湯が一番」
うーん、一層残念。
この後あわら市に向かったのですが、久しぶりの峠道でした。それにしても北陸の道は狭くてトラックが多いのでとても緊張します。
では、このへんで。