Hakuto-日記

定年後を楽しく、生きたい人生を生きる!

こぬか雨降る 【会津駒ヶ岳】その1

 

2022年9月23日秋分の日。

先週の八甲田山、岩木山の強行軍の疲れがまだ出てこないうちに続けて南会津の山に向かっている。

気持ちだけはそのつもりであったが、やはり日ごろ鍛えていない体には少々タフな日程だった。

しかし、3連休に続いて休みが入って4連休。これをみすみす逃してはバチが当たる。

決してそんなことはないのだが、そうして気持ちを奮い起こして山に向かった。

スーパーカブを買ってもうすぐ1年。実は気になる音がしている。そろそろ1年点検にだそうかと考えている。

朝のうちの雨が止んでよかったと思っていたら、夕方再び降り出した。

後半の4連休。欲張って三座登頂をめざす。

 

国道4号

朝8時、スーパーカブで檜枝岐村の泉キャンプ場へ向かう。天気は雨。次第に雨は上がってくれた。

 

今回もルートはグーグルが案内してくれる。今回は国道246号線から環状7号線を通り、国道4号線をひたすら北上。矢板の先で左に分かれ、国道400号、352号とを使ってどんどんと山の中に入っていく。352号線はなんと新潟県柏崎市まで続いていた。

 

ようやく茨城県に入り、道の駅ごかという案内を見て側道に出る。長い信号を待って右折。その先の左側にそれはあった。

 

じつは「ごか」という文字を読んでもピンとこなかった。「ごか」って市なのか町なのかも分からない。それにひらがな? 漢字があるのだろうが思い浮かばない。後日ネットで調べると茨城県猿島郡五霞町なのだそうだ。

 

入り口から入って駐車場をぐるっと回るよう指示があり、それに従ってバイクの駐車スペースを探す。結局わからないので空いている広いスペースに停めた。ネットを見るとあれがそうだったのかと見覚えのある場所の写真があった。うーん、せめて2輪車とかの表示があればね。

 

https://www.michinoeki-goka.jp/data/img/1648461314_2.jpg

施設案内 | 道の駅ごか公式ホームページ

 

さて、ここの売店で昼ごはんのおにぎりと夜の弁当を買う。売店前の広場ではおにいさんがエレクトーンを弾いていて、何人かのお客さんがベンチに座って聞いていた。

 

4号線に戻りひたすら北上。するとすぐに古河。ここは自転車日本一周の中の奥の細道をたどるルートで、深川を出発して最初に泊まったところだ。3年半前、やはり雨の中を漕ぎ出した。

 

重い荷物にふらつき、お尻が痛くなるのを庇って手に体重を賭けたので手のひらが痛くなって肩が凝った。こうした旅の期待と体の不安が入り混じった初日だった。おまけにレインウェアのシームテープがかなり剥がれてきて、あわててホームセンターに駆け込んだ。

そんな旅の記憶を思い起こしながら走っていた。

 

 

檜枝岐のキャンプ場

遠い。グーグルでは目的地まで293Kmとなっている。走行距離はもう少し増えるだろう。

 

午後4時ごろ雨が再び降り始める。ちょくちょく現れるスノーシェッドという雪崩よけに入ると雨は避けられるが、その中が薄暗くて走りづらい。目的地のキャンプ場に到着したのはちょうど午後5時だった。

 

キャンプ場の受付は山小屋風のカフェでその裏手がキャンプ場になっている。

 

オーナーらしき女性が店の奥から現れて受付し、料金を払う。とても良心的な料金だ。そのあとキャンプ場内の炊事場やトイレの場所などを案内してくれた。

 

https://kafejo-monto.com/img/index/header03_pc.png

尾瀬・泉キャンプ場

 

ちょうど都合よく雨が止んだので急いでテントを張る。

 

夕食に買ってきた弁当を外で食べるとテントに入ってシュラフに潜り込んだ。食べ終わる頃にまた雨が降り出す。


スマホで天気予報を見れば、台風14号が来たばかりなのにもう次の15号が近づいていた。直撃はしないものの台風の北側(つまりこのあたり)が荒れ模様の天気となるということであった。次第に雨足が強くなり、テントを叩く雨の音が頭の中に響く。

 

「これは明日は駄目だな」

 

明日の会津駒ヶ岳登山は諦めざるを得ないと思った。では、どうするか。明日は1日停滞して明後日、明明後日で会津駒ヶ岳と燧ヶ岳を登ったらどうだろう、那須岳はまた次の機会にしようかと考える。そうすると予約したゲストハウスはキャンセルしなければならない。一応明日の朝の天気の様子を見て決めることとする。しかし十中八九無理だと思って寝る。

 

翌朝6時少し前に目が覚める。なんと雨の音がしない。曇ってはいるが雨は降っていなかった。これならいけそうだ。

 

気持ちが第2プランに切り替わっていたので気持ちを入れ替えて準備を始める。予定では6時にここを出る予定だったが出発したのは7時。そして登山口に着いて登り始めたのがちょうど7時半だった。

登山口近くの駐車場

 

こぬか雨

登山口の階段

わかってはいたが初めから急な上り坂だ。ゆっくりと登っていく。しかし連日の登山のせいだろうかそれとも仕事によるためだろうか、ちょっと忙しく睡眠不足でもあった。そんなことが影響して体がだるい。ただ、あの男体山に登った時よりはまだマシだと思う。

思わず感謝の念が湧き起こる山 【男体山】その1 - Hakuto-日記

 

細かい雨が降っている。こういうのを小糠雨と言うのだろう。思わず欧陽菲菲の歌が口をついて出る。『雨の御堂筋』という歌だ。歌詞はうろ覚えだがメロディーはよく頭に残っている。なかなかいい歌だった。こぬか雨と言う言葉もその歌で覚えた。

www.youtube.com


こんな天気にもかかわらず気温は高い。20度くらいはあるだろう。レインウエアの上下を着ていたのでまず中の1枚を脱いでTシャツの上にレインウェアを着る。

 

しかしそれでも暑い。レインパンツを脱いで上だけにするとだいぶ良い。ところが少し雨が強くなった。またレインパンツを履くのは面倒だ。そこで今回持ってきたポンチョを試してみようと思った。

 

今回持ってきたポンチョはツェルト代わり買ったもので、タープにもなるタイプのものだ。着てみると気持ちが良い。なかなかいいじゃないか。だが、しばらく歩くとポンチョもやはり多少は蒸れるということがわかった。

 

道はよく整備されている

 

 

アキノキリンソウ

 

オヤマリンドウ

 

景色は、見えない

 

こうしてレインウェアを着たり脱いだりするのにかなり時間が取られる。そして駒ノ小屋までの中間地点である水場に到着したのは8時50分だった。標準タイム1時間半のところなので意外に遅れてはいなかった。

 

ここから少し下ったところが水場

 

水場から先は道が少し細くなり、岩も多くなる。

 

ここまでは広葉樹林帯の中で、わりと道幅も広く明るい道で気持ちが良かった。体がきついのを除けば。そして針葉樹も現れ始めた。おそらく八甲田山で見たアオモリトドマツではないかと思われる。

 

すると突然視界が開けて目の前が明るくなった。そこからは木道が続いており、その先の展望台のようなところにベンチが並んでいた。

 

湿原のようだ。そしてここから湿原が始まった。

木道が現れた

 

雨の展望台

 

 

つづく。

 

 

広告