Hakuto-日記

定年後を楽しく、生きたい人生を生きる!

蒼い水と滝の白 【西沢溪谷ハイク】

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西沢溪谷 (カラーネガをアプリで反転 以下全て同じ)
慰安旅行。
 
あまり聞かれなくなった言葉。
 
ほぼ強制的な面はあったけれど、いつも見ている仕事仲間の顔とは違った、意外な面を見ることができるという効能があった。
 
そのことが、そのときの職場のチームワークを増すばかりでなく、部署が変わってからも何かと役に立つことが多かったと思う。
 
その(83年)頃、年に1度の職員全体の慰安旅行のほかにも課の単位で職員旅行に行っていた。
 
その職員旅行で行った西沢溪谷は、とても景色が素晴らしく、同じ年にもう一度出かけていったほどである。
 
今回はその西沢溪谷についての話です。
 

職員旅行で西沢溪谷へ

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5月下旬、甲府に職員旅行に出かけた。
 
一般的な観光コースである昇仙峡を散策したほか、ちょっと離れた西沢渓谷にまで足を伸ばしてハイキングをした。
 
その頃課員は15、6名だったと思う。そのくらいの人数だと機動性がいいので、こうしたハイキングを楽しむこともできたのである。それよりなにより課がよくまとまっていて、仕事に行くのが楽しいという、思い返しても貴重な時期だった。
 
西沢溪谷にはたくさんの滝があり、そのすぐ脇に遊歩道がつけられている。
 
周遊するコースがあり、それは駐車場のある東沢山荘付近を出発して二俣から西沢にそって行くと、順に、大久保滝、魚止の滝、三重の滝、人面滝、竜神の滝、恋糸の滝、貞泉の滝、母胎渕、七ツ釜五段の滝と数多くの滝が続く。道はひろくてしっかりとしている。
 
なかでも三段の滝と五段の滝は水の中に吸い込まれていくような美しい滝である。
 
さまざまな滝を眺めながら沢を遡っていくと、徐々に気分が盛り上がってきて最後に五段の滝に達する。この、なめらかで美しい滝が五段にも重なって落ちている様は、クライマックスを迎える滝として期待を裏切らない。
 
西沢溪谷という名が一般的になってはいるが、西沢があれば東沢もあり、どちらも笛吹川の上流となる。
 
七ツ釜五段の滝からは、東沢の上流とを結ぶルートがあり、その中間には鷹見岩がある。どちらからでも1時間半程度で結ばれている。
 
だから、東沢から登って西沢から下ってくることも可能である(注)。
 
(注)当時は東沢にもハイキングコースがあったが、現在は沢登ルートしかないようだ。
 
さて、五段の滝から沢を越えて少し登ると、廃線となっている森林軌道にぶつかる。この森林軌道に沿った道を下っていくと、西沢溪谷入口まで続いている。
 
このルートが周遊コースとなっていて、3時間半から4時間のコースである。
 
われわれは、五段の滝までみんなで歩き、お年寄り(失礼、中高年の方々)は、ここから引き返してもらった。そして、若手だけでこちらの道を行く。
 
森林軌道の道を行くと、ところどころにトロッコ列車の軌道が残っている。
 
このトロッコ軌道跡は、三塩軌道という名前で、昭和8年から昭和43年まで三富村と塩山駅を結んでいたそうで、周辺の木材搬出に利用された。
 
こうして若手組は、たくさんの滝を眺めた後は森の中の割りと平坦な道を進み、ところどころレールの上を歩くといった変化を楽しんだ。
 
合流地点にいくと、お年寄り組はビールを飲みながら若手組を待っていた。
 
新緑の西沢溪谷の蒼い水と滝の白、そして木々の緑のコンビネーションは、まさに癒しの空間といった趣で、すっかり魅了されてしまったのである。
 

紅葉には少し早かった

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その年の10月10日、体育の日(この頃はまだ体育に日は固定だった)、再び西沢溪谷に出かけることにした。
 
あの素晴らしい景色を見せてあげたいと、そのころの彼女を連れていきたいと思ったのである。
 
八王子駅で待ち合わせた。
 
それは、小田急線の相模原からだと新宿始発に間に合わないためだった。
 
八王子に出るには、町田から横浜線に乗り換える。むこうは新宿から中央線に乗ってくる予定なので、その時間に合わせて八王子駅に入ってきた中央線に飛び乗った。
 
ところが、乗っているはずの人影がない。ひょっとして違う車両かと思い歩き回ってみるが、やっぱりいなかった。
 
諦めて席に座る。携帯のない時代である。
 
列車が塩山駅に到着すると、朝食を食べてきていなかったので、次の列車が来るまでなにか食べようと、食べ物屋を探す。立ち食いそば屋を見つけたが、まだ開店前だった。やっと店が開いたと思ったら、次の列車がやってきた。
 
列車が止まると尋ね人が降りてきた。時計を見ると、まだバスの時間に間に合いそう。いそいでバス乗り場へ向かう。
 
駅から1時間ほどゆられて西沢溪谷入口に到着。
 
腹ぺこなので、まずは東沢山荘不動小屋にて山菜そばを注文する。これがじつに美味なのであった。
 
腹ごしらえをして、10時50分頃歩き始める。
 
今回歩くのは、5月に歩いた時と同じコースで、西沢のいくつもの滝の脇につけられた道を遡っていった。
 
あたりまえだが、相変わらず滝から水は落ちており、美しかった。ただ、5月に来たときの方が水が青くて綺麗だったように思えた。紅葉も始まってはいたが、まだ少し早すぎて色づいた葉がちらほら見える程度だった。
 
それでもやはり素晴らしい景観である。
 
遊歩道の最後の滝、七ツ釜五段の滝で1時間近く休憩し、ふたたびの昼食を食べた。
 
帰りはそこから森林軌道があった道に出る。軌道がところどころ残っていてなかなか楽しい。
 
こうして前と同じに行きと帰りで違った景色の道をたどり、ふたたび元の場所にもどった。
 
残念ながら、初めてのときの方が感動が大きかった。まあ、当然ではあるけれど。
 

 
 

まとめ

西沢溪谷の写真をみていたら、なんだか涼しくなった。
 
滝はマイナスイオンを発生させる。
 
昨年から新型コロナのせいで、どうも遠くにまで行きづらい。
 
「これが収まったら」と、待っていたらどんどん(人生の)残り時間が短くなっていく。
 
「よし、西沢溪谷なら足慣らしにちょうどいいぞ」そう思って調べると、なんと、先日の大雨のため通行止めで、三段の滝までしか行けないという。
 
 
これでは、コロナだけでなく、自然災害にも気をつけなければならない。
 
そういえば、日本ができた時から日本国民は自然災害に悩まされてきていたんだとあらためて思い至る。
 
けれど、そうやって何度も苦難を乗り越えてきているんだ。
 
新型コロナという名の武漢ウイルスもなんとか日本の力でやっつけて欲しいものだと思う。
 
では、このへんで
 

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