朝、武生駅前の旅館を出発し、タケフナイフビレッジへ向かいました。数キロ横道に入ります。
道は山に向かって進んでいきました。雨はあがっていましたが、またいつ降り出すか分からないような天気です。そのためなのか、空気が澄んでいてとっても美味しく、気持ちも鎮まるように感じました。
ナイフビレッジは越前打刃物の工場で、工場内を見学することができます。直売所もありました。
見学通路は工場内を見下ろすようになっており、入って右側では真っ赤に熱せられた刃物を機械でカンカンと叩いています。刃物を動かすのは手作業で、熟練を要しそうです。ところが若そうな方がやっていたのでちょっと意外でした。
左側は研磨(あるいは歯付け)作業で、大きなグラインダーに手で持った刃物を押し当てています。押し当てたときに火花が散るので、しばらく見惚れていました。
朝のうち止んでいた雨が、工場を出るとまた降り出しました。
武生の町は新しく便利なところと昔の街並みとをうまくミックスしたような感じで、割と気に入りました。
敦賀へは南越前市を通って峠越えのルートを行きます。前日、南越前で柿を収穫していたところを熊に襲われたというニュースを見ていたので緊張しながら通りました。南越前の今庄には「つるし柿の里」という看板が立っていました。
今日のルートのメインイベント、峠越えです。峠は二つあり、一応どちらもトンネルが出来ているのですが、ナビの高度は300メートルちょっとを示しており、覚悟して臨みました。
一つ目はトンネルのお陰で大したことはありませんでした。それより、古いトンネルで、信号による交互通行となっているのが面白いと思いました。通学路になっていると書かれていました。
二つ目は、木の芽峠といって、福井の嶺北と嶺南とを分けている峠です。少しずつ高度を稼ぐ道で、なかなかトンネルが見えてきません。舗装された道でも大変なのに、芭蕉が通った頃は標高が600メートル以上もある山道なので、もっとずっと大変だったろうと思います。
では、このへんで。