Hakuto-日記

定年後を楽しく、生きたい人生を生きる!

那須野からの優美な姿と荒々しさ 【那須岳】その1

 

那須ロープウェイのゴンドラの中から


燧ヶ岳から下山し、尾瀬御池から那須のゲストハウスへ向かう。

今晩は夕食もお願いしている。

夕食は6時からなので遅れるわけにはいかない。

途中、休憩なしでスーパーカブを走らせる。

いや、一度ガソリンスタンドに立ち寄った。

計算すると那須までぎりぎり持つかどうかというところ。

しかし精神衛生上良くないので、途中で見つけたスタンドに入る。

最近はセルフのスタンドが多いが、ここは店員が入れてくれた。

いつも入るのは2.6、7リッターなのですぐに一杯になる。

人がやっているのを見ていると、いっぱいまで入れてくれているかどうかが気になる。

 

那須ゲストハウスChus

Chus店内

今夜の宿は黒磯駅に近い場所にあるゲストハウスだ。

 

那須岳はは那須ロープウェイで上に登る予定なので、その近くの宿を探したが見つからなかった。

 

ついで近くのキャンプ場を探したところ、オートキャンプ場ばかりでバカ高い。だんだん範囲を広げていったところに今回のゲストハウスがあった。オートキャンプ場に泊まるより断然安い。ドミトリーは1泊3300円(税抜)だ。

 

そしてなんと食事の提供もある。到着が夕方になるので夕食をお願いすることにした。

 

青森への旅行が控えていたのでこのゲストハウスについてはあまりよく調べていかなかった。行ってみるとそこはレストランで、ゲストハウスを併設しているらしかった。

 

なるほど、だから夕食や朝食がたのめるのか。

 

 

黒磯の思い出

尾瀬御池から那須までは、ほぼ行きに通った道を引き返した。途中から脇に逸れて黒磯駅方面に向かう。

 

実は、Googleマップに頼り切りで、どういったところを通ったのかは家に帰ってから確認し、それでわかったという具合である。

 

那須に入り、昔、家族旅行で来て、林の中の道を車で走った時の記憶と同じような景色が現れ、「そうそう、前に見た景色だ」と変に感じ入っていた。

 

ちなみにその時の帰り道、高速に乗ったところで空が真っ暗になり、雷とともにワイパーを高速にしても前がよく見えないほどの激しい雨が降ってきた。その時乗っていたのはシトロエンBXだった。

 

この車のワイパーは1本である。もう遠心力でワイパーが飛んでいくのではないかというくらい大きいワイパーが行ったり来たりしていた。

 

1本ワイパーは2本ワイパーと違い、車の左右に水を勢いよく弾き飛ばす。もし通行人がいたら迷惑な車だ。

 

そしてそのうちになぜか足先が冷たくなってきた。なんと、雨水が染みてきていたのである。足元のマットがずぶ濡れになっていた。

 

前がよく見えないくらいの降り方で、みな速度を落としてゆっくり前に進んでいた。そのうちに雨雲の下を通り過ぎて雨が止んだ。

 

黒磯といえばそんな思い出のある場所なのである。

 

 

 

コース料理

Chusレストラン内

ゲストハウスには17時少し前に到着した。よかった。シャワーを浴びる時間がある。
受付で必要事項を記入して、ルールの説明を受ける。そのあと2階にある部屋を案内してもらった。

 

寝床にシーツを敷いてからシャワーを浴びにいく。二段ベッドのある部屋(ドミトリー)は8人が泊まれるようになっていたが、シャワーは一つ。けれど清潔で気持ちの良い施設である。時間がないので見にいってはいないが、宿泊者用のラウンジもあるとのことだった。

 

6時丁度に下のレストランに降りていく。手前の席に座って案内があるのを待つ。
すると20代前半くらいの青年が笑顔で案内してくれた。今日の給仕担当ということだった。頼んだのはコース料理(税抜2500円)で僕以外にコースを頼んだものはいなかった。

 

ふつうレストランのお客としてきて食べたい料理をオーダーすることもできるようだった。もし、次回来ることがあればそうしようと思う。

 

コース料理は、前菜は地元那須で採れたという野菜のサラダ。なんだか味が濃いように感じられていっきに平らげてしまった。

 

つづいては魚料理で地元の古い干物加工の店から仕入れているという鯖を使った寿司で、フランス料理みたいにお皿に乗っていた。ところが食べてみるとしっかり和食で、見た目とのギャップに驚いてしまった。

 

つづいては肉料理。やはり地元の鶏をつかったものだった。ワインが回ってきたせいか、残念ながら味付けなどは覚えていない。けれどけっこうボリュームがあって、この時点でかなり腹が一杯になっていた。

 

そんなところに止めのパスタが来る。ちょっと無理して食べてしまったらもう腹が一杯で苦しい。

 

コース料理と飲み物代、そして宿泊代を支払って2階のベッドに戻る。するとこれまでの疲れが出て睡魔が襲ってくる。しかし、食べたばかりなので頑張って起きていた、つもりだったが、座ったままうとうとしてしまう。

 

目が覚めたところで元気を振り絞り歯磨きとトイレを済ませて清潔なふかふかのふとんに潜り込んだ。

 

 

那須ロープウェイ山麓駅

ゴンドラの中からみえる朝日岳

翌朝は6時半に起床した。荷物を整理して登山用とバイクに残すものとに分ける。重たい荷物を担いで階段を降り、通用口から駐車場まで歩く。バイクに荷物を括り付けると7時半になっていた。

 

これから朝食を食べ、昼食を仕入れて那須ロープウェイ乗り場までいく。Googleマップでは途中に3つか4つのコンビニがあるようだったが、一番初めに現れたセブンイレブンに立ち寄った。

 

山麓駅までは23キロ程である。街から抜け出すと左右に林が広がる。十字路を左に曲がると道はほぼ一直線に那須岳に向かっている。

 

そこからは避暑地らしい雰囲気となり、左右に現れる店の名前も店もどこか洒落ている。

 

しばらく進むと前方に那須岳山頂付近の稜線が、薄青色の空に薄いピンクの線を引いているのが見えた。美しい。ヒマラヤの屋根が空に浮かぶ如くである。

 

スーパーカブではトップのまま登っていくのは次第に難しくなってきた。

 

ここまで車の流れに乗って頑張ってスピードをあげていた。それもだんだん苦しくなってきたが車のほうもだんだん少なくなってきた。

 

ありがたい、もう流れに乗って走るのはきびしい。

 

那須岳がすぐ近くに見えてきた。先ほどまでの優美な姿はどこにもない。荒々しい岩だらけの山に変貌している。

 

道はカーブを描きながら上に続くようになってきた。ギアを3速に落とすカブはふたたび元気づく。まだまだ行ける。ところが道の端には細かい砂が散らばっていた。道路を一杯につかって曲がると滑って転びそうだ。したがってスピードを落として登っていく。

 

アスファルトも荒れているところが多くなった。ザックを背負って来なくてよかった。背負っていたらもっと走りにくかっただろう。

 

那須岳主峰、茶臼岳の麓がロープウェイ山麓駅である。そのすぐ下には大丸温泉がある。ここは昔職場の慰安旅行で来たことがある。あの時は感じなかったがこんな奥にあったのだとわかり驚く。

 

たぶんタクシーか送迎バスできたのだと思うが、幹事さん任せにするとこういうことになる。覚えているのは温泉とロープウェイで上ったことだけというのだから本当に勿体無い。

 

あの旅行は課の旅行で十数名の参加だったが、翌朝、女性の上司が夜中に混浴に入ったということを聞いて、なかなか勇敢だなと思ったものである。

 

いくつものカーブを曲がりながら道はさらに急になっていく。そしてようやく山麓駅が左手に見えた。右手には小さな駐車場がある。車と車の間が広くなったところがあり、そこならバイクを停めても支障がないと思われたのでそこに停める。時計を見るとちょうど8時半だ。始発のロープウェイが出る時刻である。残念、ちょっと間に合わなかった。


道の反対側のゲートを通る時、警備員の女性が次は10後の40分発だ教えてくれた。よかった。綺麗で広い構内の隅に自動発券機が置いてある。そこで1200円の片道乗車券を買った。

 

 

まだ登山はしていないが今回はここまで。

次回につづく。

 

 

広告