年末ギリギリになって年賀状をパソコン(Mac)で作成した。
それが今年は簡単にはいかなかった。
もちろんお金をかけて年賀状アプリを使えば簡単ではあっただろう。
しかし、有料アプリを使わないでいかに作るか。
それが年々難しくなってきているようなのだ。
郵便局のフリーソフトが消えた
年賀状はかなり前からパソコンで作成していた。
はじめた頃、無料の年賀状作成ソフトがCDーROMで雑誌についてきたりしていた。
数年それを使っていたが、サポートが打ち切りになり、Mac版もPowerPC からIntel 版になって使えなくなった。
その後もしばらくは年賀状を印刷するときだけ古いMacを持ち出していたが、郵便局から、はがきデザインキットなるフリーソフトがインストールできるようになってからはそれを使ってきた。
ところが、2022年用からインストール版が消えてしまったのである。
フリーなのになかなか良くできたソフトだった。どうして消えたのか。フリーだから文句も言えない(なのでここで言っている)。
一応、Webで動くソフトは公開してくれている。しかし、自分で印刷するよりもデザインを選んで印刷発注してくださいというのが郵便局の狙いで、一見さんお断り的なのである。
Wordよお前もか
そこで、今回からWordで作ることにしようと思った。
パソコンバランティアでもハガキ宛名印刷ウィザードを使った年賀状作成講座を開いている。
まずは、保存していたはがきデザインキットで出力したCSVをもとにエクセルの表をWordで取り込みやすいように整理する。
それからWordを開いてみると、ハガキ宛名印刷ウィザードが見当たらない。
おかしい。
ネットで調べると、だいぶ前からWord for Mac ではハガキ宛名印刷ウィザードがサポートされていないことがわかった。
なんでだ! マイクロソフトの嫌がらせか。
仕方がないからハガキ画面の図をダウンロードして、位置を合わせながらひとつひとつ郵便番号、住所、建物・部屋番号、氏名、敬称とテキストボックスを挿入した。
次に宛名のエクセル表から差込印刷できるようにした。
ところが、番地の数字が算用数字のままでそれが縦に並んでしまう。ハイフンも横向きのままだ。
自動で変換はしてくれないのである。
これまた仕方ないので算用数字を漢数字に直し、ハイフンも縦に表示されるものに統一して修正した。
ついでにわかりやすいようにファイル名を変更して置き場所も今後わかりやすいところに移動した。
修正したデータを反映させるためにワードを一度閉じて再び開くと、そこで問題が発生した。
差込データが引用できないのである。
リンクを切って再びリンクさせようとするとワードが終了してしまう。
その後何度やっても、名前を戻しても場所を戻してもダメ。
ネットにはこの手の障害がよく発生しているようで、決定的な解決策は載っていなかった。
Wordを削除してもう一度Officeの再インストールを試みる。しかしそれもだめだった。
もちろん、新規作成で他の表を差込印刷の宛先にしてみたが、その場合もそこでワードが終了してしまう。
お手上げである。
せめて裏面だけでも
最悪住所は手書きにするとしても、裏面の通信面だけはなんとかしなければならない。
だって印刷用に無地のハガキを買ってきたのだから。
こちらは、はがきデザインキットに用意されているデザインをお借りした。
それをWordに貼り付けて、自分の住所を入れる(住所を手書きした場合、自分の住所までは書きたくないので)。
そうして家にあるインクジェットプリンタでテスト印刷してみたところ、文字がぼやけたり二重にぶれたりしてひどいありさまだった。
もうかなり古い上に2年以上も使っていなかったのだからさもありなん。
残る手はただ一つ。
息子にくれてやった3、4年前に買ったプリンタを使うことである。
無事に年賀状が完成
年賀状を持って家内と息子のいる家に行く。
まずは裏面の印刷だ。
最近(といっても3、4年前)のプリンタは印刷速度が速い。
すべて印刷が終わってもまだ時間があった。
よし、それならばWeb版はがきデザインキットで宛名面に挑戦だ。
このWeb版、12月中旬からCSV取り込みができるようになったらしい。
ただ、CSVの様式は取り込めなかったため、様式の見本を見ながらエクセルの住所録を加工する。
置き換えを使ってスペースを入れたり、スペース区切りでセルを分割したりと脳みそや集中力を使って加工した。
そうやってCSVに変換して取り込むとエラー。どうやら郵便番号の先頭が「0」のものが悪さをしているらしい。
一度、セルの書式設定を文字列にしているものを数値に置き換えてみた。するとこんどは郵便番号全部がエラー。
けっきょく郵便番号は文字列で半角数字とすることで取り込むことができた。
そしてこの宛名面を印刷するにはPDFで出力するようになっている。
PDFをダウンロードするとプレビュー画面で開く。
そのまま印刷してみると郵便番号が大きくずれている。
郵便局が作ったソフトなのにおかしい。
そこで今度はアクロバットリーダーDCで開いてそこから印刷してみた。
今度はバッチリ郵便番号の枡の中に番号が収まっている。
こうして最終的にはなんとか宛名面まで印刷することができたのだった。
最後に
フリーソフトっていつ無くなるのかがわからない。
郵便局さん、お願いだからこれからもずっと提供してください。
こうした年賀状の習慣があるのも年寄りだけかもしれない。
けれど、まだもう少しは残ると思われる。
ときどき来る「結婚しました」という年賀もめでたい新年にはうれしいものなのである。
では、このへんで
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