Hakuto-日記

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大山北尾根登山 【スーパーカブでヤビツ峠】その1

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そうだ、山行こう。
水曜日。シフトなし。パソコンボランティアなし。
 
不思議なもので、毎日が日曜日だと何か行動を起こすのにとても労力が必要になる。
べつにその日に行かなくてもいつでも行けると思うとつい先延ばしにしてしまう。
 
それが、その日しか空いていないとなると、その日がとても貴重に感じ、行動するエネルギーが湧いてくるから不思議だ。
 
幸いにも朝のうちは曇っていたが、そのうちに晴れ渡る青空となった。
 

スーパーカブでヤビツ峠

ロードバイクで出かける時と同様に、登山でも準備をするのが大変だ。
 
6時半に起床のつもりが7時20分。8時に出発するつもりが8時半となる。前夜にある程度の準備はしていたが、準備には時間がかかる。それにいつもの通り忘れ物で2回靴紐を解いた。
 
1回目はマスク忘れに気付き、2回目は運転免許証で、それも少し走り出してから気づいた。
 
登山でもチェックリストを作っておく必要がありそうだ。
 
 
さて、今日の登山は、丹沢山塊で山と高原地図にまだ色をつけていないルートの大山北尾根を歩くことにした。
 
このルートは少し距離が長いので、ヤビツ峠から歩き始めないと日が暮れてしまう。このまえ三の塔に登った時は、電車が遅れてヤビツ峠行きのバスに乗れず蓑毛から歩くことになった。
 
今回はぎりぎりの電車ではダメだなと考えていたら、なんだ、スーパーカブがあるじゃないか。バスに乗らなくても行けるんだ。
 
だから少しくらい遅れても大丈夫だという安心感もあった。
 
出発が遅れたうえに、納車から130キロほど走ってガソリンが3分の1くらいに減っていたので、途中で給油したりコンビニで昼食を買ったりしなければならないのである。
 
家の近くのセルフのガソリンスタンドで初給油。キャップを開け、ノズルを給油口に突っ込みレバーを握る。あっという間に給油口からガソリンが噴き出したのであわてて止める。勢いが強すぎたみたいだ。今度は少しずつ様子を見ながら入れる。ただ、水面(油面)の高さが変わっていないようで、どこまで入るのかがよくわからない。
 
そして最後はかなり溢れさせてしまった。溢れたガソリンを拭こうにも雑巾が見当たらない。仕方なくポケットティッシュを取り出して拭いた。こんどはその紙を捨てるところがない。とりあえずティッシュを入れておいたビニール袋にしまった(これはこれで正解だったのだが、後で袋を開けるとガソリンの匂いがすごかった)。
 
なお、リッターあたり約50キロで、聞いていたよりずっと悪い。
 
そのあとコンビニに寄り、ザックをリアキャリアから下ろしておにぎりとパンを詰め込む。
 
国道246号線は、最近はロードバイクで走り慣れているはずなのだが、どういうわけか246に入る交差点をうっかりして直進してしまった。なめらかなシフト操作をしようとそれに気を取られていたせいかもしれないが、交差点の名前を覚えていなかったためでもある。
 
そのまま直進して東名の手前を左折すると、ぐるっと大回りをする形で再び246に出た。
 
善波峠を下り、左に秦野駅に向かう分岐を通り過ぎてすぐ右側にヤビツ峠に向かう道が現れる。ここは間違いなく右折する。
 
スーパーカブで走ってみると、途中の蓑毛までの道もところどころ急坂である。ここをロードバイクで走ることを想像すると、ヤビツ峠は果てしなく遠く思われる。蓑毛に着く前に心が折れそうだ。
 
そしてさらに、蓑毛から先は急坂だけでなくヘアピンカーブのつづら折りがあり、車がすれ違えないくらいの狭い場所なども登っていかなければならないのだ。
 
スーパーカブは、そんな坂道も息切れすることなく安定してエンジン音を響かせている。とにかくトルクフルなのである。結局3速で登り切ってしまった。
 
スーパーカブは、スピードが50キロくらいになると4速でもエンジンの音が大きくなり、今頑張っています的な音を出す。アクセルを開ければそのまま60キロまでふつうに伸びてくれるのだが、「もっとゆっくり走りなさいよ」と言われているような気になる。ちょうど40キロが一番いい音で走ってくれるし楽である。
 
アクセルを開けた時の反応も穏やかで、「今スピードを上げるからまっててね」といった感じなのである。けれどけっして「できないよ」とは言わず、しっかり仕事をしてくれるのである。
 
ああ、これがスーパーカブというやつなんだな。相棒がだんだん頼もしく思えてきた。
 
そうこうしているうちにヤビツ峠に到着。家からヤビツ峠まではおおよそ1時間くらいだろうと見積もっていた。ところがゴタゴタしていたせいで到着時刻は10時5分。1時間35分もかかってしまった。
 
 

門戸橋までの枯れ沢ルート

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ヤビツ峠からの林道は何度か歩いているし、車でもマウンテンバイクでも走ったことがある。しかし、林道の途中の門戸橋(青山荘)まで登山道があることを最近まで知らなかった。
 
今回はその道を行ってみる。出発時刻は10時15分。
 
駐車場の奥から道が伸びている。ところが初めから道を間違えてしまった。標識のところから人が登った道が見えたので上に上がってみたら道がなくなっていたのである。
 
おかしい。ここじゃないみたいだ。そうおもって、地図アプリのYAMAPを起動した。現在位置をGPSで示してくれる。それによるとルートを外れている。やっぱりだ。
 
もう一度元に戻って冷静に見回すと道は下方に伸びていた。下りである。地図を見ると沢沿いを行くようだ。
 
この沢は水は枯れているが、おそらく雨が降ると川になるのだろう。右岸を行ったり左岸を行ったり、時には川底を歩いたり渡ったりするのだが、とても荒れている。ところどころ付けてくれている赤いテープのマーカーがなければどこを歩いていいのかわからないような道だ。
 
出発が遅れたので、林道区間は少し時間を稼ぎたい。だからこの道も少々急いで歩きたかった。けれど、ワイルドな道(ほんとうは道とは言えないところである)は歩きづらいし、しっかりルートを見定める必要があってたいして時間は稼げなかった。
 
林道手前の青山荘の裏手には小川が流れていてそこの橋を渡る。そこは紅葉した落ち葉が敷き詰められて明るい場所だった。
 
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林道を地獄沢橋まで

そこからの舗装された林道はいそぎ足ですすんだ。現在、宮ヶ瀬まで車で抜けられないため、ほとんど車は通らない。
 
途中の杉並木に日が当たり、とても美しかった。スギは形も整っているので凛とした感じがするし、葉もまあるくまとまっているので整然として見えるのだ。
 
残念ながらヒノキは幹は素晴らしいが葉がバラバラでボロを纏っているように見えてしまう(ヒノキさん、ごめんなさい)。
 

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11時15分、登山口に到着。ここまで1時間。20分ほど早く着いた。それでもゆっくり昼食を取っている暇はないと思い、ここでおにぎりをひとつ食べる。
 
また、これから急な登りが続くので、L.L.Beanのジャケットは脱いだ。そして折りたたみのトレッキングポールをザックから取り出して繋ぎ、長さを105センチに合わせる。
 
しかし、標識ひとつない。なんだかおかしい。階段を登ってみると道は獣道のようだ。
 
ふたたびYAMAPのGPSで現在地を確認する。すると、本当の登山口はもうあと少し先だった。森の中の道なき道だが少し進めば到達できるだろう。
 
 
と、ここまででだいぶ長くなってしまった。まだ全然登っていない(逆にくだっている)けど、続きは次回。
 
 

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