Hakuto-日記

定年後を楽しく、生きたい人生を生きる!

古いジュニア用MTBの再生(3)組み立て〜完成

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いよいよ大詰めの組み立て編です。

さて、どんな風に仕上がったのか。

といってもただ走れる状態に戻すだけなので見た目は変わりませんが。

ただ、ハブには新しいグリースが使われているし、ケーブルにもオイルをつけていて、見えないところの性能がアップしています。

いやー、これって単なる自己満足の世界ってやつですね。

今回は再生計画のラスト、ハブの分解整備と組み立てをお届けします。

 

ハブの分解整備

前輪から始めます。

ハブスパナで内側の薄いナットを押さえて外側のナットを左に回して緩めます。

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少し緩めばあとは手で回せます。

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ハブの中心の軸を抜くと、ボールベアリングが零れ落ちてくるので下に受け皿を用意してその上で抜き取ります。

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フロントはグリースが残っていてそれもまだ綺麗でした。

せっかく外したのでパーツクリーナーでグリースを溶かし、ウエスで綺麗に拭き取ります。

私は厚手のペーバータオルを使いました。

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この写真が綺麗になったベアリングです。合計で20個あります。

 

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新しいグリスをたっぷり塗ります。

 

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その中にベアリングをひとつひとつ詰めていきます。

 

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ゆっくりと軸を差し込み、ナットを指で締めていきます。

最後に締め付けるのですがこれは後からやることにして、次は後輪に移ります。

 

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フリーとは反対側のナットを外すことにしました。

前輪もそうですが、両側を回してしまうと左右の長さを合わせ直さなくてはならなくなるので、片側だけにした方が手間がかかりません。

 

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外したナット類を内側から順に並べました。左側が内側です。

 

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後輪は、前輪に比べてベアリングが奥にあります。

 

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フリー側もベアリングは奥です。

グリースはだいぶ切れていてしかも汚れていました。

軸を抜くとポロリと落ちてきました。

ちなみにフリーは外しませんでした。

 

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ベアリングは指では入れにくいので、ラジオペンチを使いました。

専用のペンチは持っていないので。

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前輪と同じ要領でグリスを詰めてベアリングを入れます。

ここも指では入れづらい。グリスガンか先の尖った容器だといいのですが、カップ入りしかないため小指で詰めました。

後輪はベアリングの数が一つ少なくて9個、両側で18個でした。

 

ここで、1日の終了です。

 

タイヤ交換

本日の作業を始める前のお散歩です。

土手に水仙が咲いていました。気持ちのいい午後です。

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さて、タイヤ交換前にハブのナットを締めて玉当たり調整を行います。

締め過ぎず、緩め過ぎずといった微妙な締め具合を目指します。

ただ締めるだけなので写真はなしです。というか撮り忘れました。

 

そして、フリーにカセットスプロケットを取り付けます。

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ここにも薄くグリースを塗っておきます。

 

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わかるでしょうか。切り欠きの幅が違っているのでこれに合わせてはめ込みます。

 

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次にスペーサーを噛ませます。

 

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あとは残りのギアをはめていきます。

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最後にロックリング締めの工具をはめてスパナで締めこみます。

締め込む時はスプロケットを留める工具は不要です。

 

そしてタイヤです。

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とってもお安いタイヤです。

 

古いタイヤを外すところは省略します。

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チューブにはあらかじめ少し空気を入れておきます。

 

タイヤをはめたらチューブが噛んでいないか一周チェックします。

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こうしてブロックタイヤをはめると印象が変わりますね。

チューブはフレンチバルブです。

携帯用の空気入れはこのタイプのしかないので全ての自転車で統一です。

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前後とも完了です。

 

クランク、チェーンリングの取り付け

右側はクランクとチェーンリング一体型で、取り外しの時とは違い、専用工具(クランク外し)は使いません。

ただ14mmボルトを締めるだけです。

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写真は左側です。

そして写真はこれしか撮っていませんでした。

 

ハンドルの取り付け

ハンドルを取り付けて、ネジを上下交互に締め付けます。

 

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仮じめしていたステムもトルクレンチで6N.mまで締めました。ハンドルも同じ強さです。

 

Vブレーキの取り付け

Vブレーキを台座に取り付けます。

まずは前輪。

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そして後輪。

最後はトルクレンチで9か10N.m。

 

新調したブレーキシューです。

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Vブレーキのシューには種類があって悩みました。

 

Y'sRoadさんのサイトから以下に種類をまとめてみます。 

  • M70T4、M70W 全天候型で磨耗も少なくホイールへの攻撃性も少ない。ウェット時によく効きリムに優しく音鳴りも発生しにくい。
  • S70T、S65T ドライでは制動力が高いが消耗が比較的早め
  • M70T3 制動力は高めだがシューの減りがM70T4に比べ比較的早い。
  • M70T2,M65T,M55T 現在一般的に販売されているVブレーキとは互換性がなく少し特殊な商品

検討の結果、制動力の高いM70T3をチョイス。

 

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こんな感じで仮止めします。

 

ブレーキレバー、グリップシフター、グリップをハンドルに装着

ハンドルにブレーキレバー、グリップシフター、パッキンのようなワッシャー、グリップの順でハンドルにはめ、ブレーキレバーとグリップシフターは仮じめにしておきます。

 

グリップはパーツクリーナーを吹きかけてから入れると簡単に入りました。

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右側も同様。

 

ブレーキワイヤー、シフトワイヤーの取り付け

後ろブレーキのケーブルを見ると、やっぱり劣化がひどいです。

ひょっとして残っているのがあるかも。

先日ほとんど不燃ごみで処分したのですが、「残しておけばよかった」と後悔しました。

それでも念のため探して見ると、1本だけちょうど良い長さ(短さ)のものが残っていました。

ラッキーとばかりに交換します。

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これはクラリスのSTIレバーに付いていたものです。若干細いですね。

 

ブレーキレバー、グリップシフターの位置が決まったので、ワイヤー類を取り付けますが、その前にリアディレーラーを取り付けておきます。

 

リアディレーラーの取り付け

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ネジ1本で留まっています。トルクレンチで10Nmです。

トルクレンチは六角のアダプターしか持っていないので、古い自転車では使える場所が限られますね。

これでワイヤー類が取り付けられます。

まずはブレーキ。

ゴムブーツを用意します。

 

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フロントを取り付けたところ。

 

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こちらはリア。

ブレーキシューの位置を合わせて本締めしました。

フロントは、左右のバネの調子があっていなかったので調整し、最後にアルミのリード管がアームの先の黒いフックからギリギリ外せる位置に調整してワイヤーを本締めしました。

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ワイヤーの先にキャップをはめて終了。

 

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ワイヤーの取り回しは色々試してみましたが、ケーブルの長さが決まっているので結局定位置に収まりました。

やっぱりトップキャップで印象が変わりますね。

 

チェーンの取り付け

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チェーンの長さは前についていたものと同じにします。

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5コマ目の先のピンを抜けばOK

 

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こんな感じでピンを再利用します。

製品には2本のピンがついてきていますが、普通はピンの先にガイド用のピンが連なっていて、まっすぐにピンが刺さるようになっています。

後ろ側の本当のピンが刺さったら、先っちょを折って取っ払います。

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さて、うまくはまるでしょうか。

 

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うまく入りましたが、動きが渋いのでぐりぐりしてなじませます。

 

ディレーラー調整

後から、ディレーラー調整はチェーンをつけていなくてもできることを思い出しましたが、すでにチェーンをつけているので、すこし面倒です。

ギアをローにしてリアディレーラーのLのネジを回してプーリーがローギアと同一線状になるように調整。

続いてギアをトップにしてHのネジを回してプーリーがギアの外側と同一線状になるように調整します。

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フロントディレーラーは説明するのが難しいです。

できればマニュアルを見てね、ということなんですが、今回は初めからではなくて既に調整してあったものに再度ワイヤーを取り付けるだけなので、ちゃんと同じ位置にワイヤーを留めれば済むはずなんです。

けれど、アジャストネジを回して再調整してます。

それは、うまくワイヤーが止められなかったからです。

 

リアはケーブルの先にある微調整用のネジがあるのですが、フロントはそれがないのでディレーラーを指で押しながらワイヤーを締めるという離れ業を行う必要がありました(本当はちゃんとしたやり方があるのでしょうが)。

まあ、ディレーラーを押して止まるところがチェーンに当たらなければそれが正解ということで、3、4回ワイヤーを締め直しました。

インナーは、ただアジャストのネジで内側に入りすぎないようにすればそれでOKです。

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説明が長くなったのにあまり役に立たないと思いますので、やるときは、ぜひマニュアルを参考にしてみてください。

 

ペダルの取り付け

 ペダルを取り付ければ組み立て完成です。

ところがこれがなかなかネジが噛み合ってくれません。

早く試乗したいのに〜

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中華製の安物です。

 

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手で締められるところまで締めていき、最後にスパナでぎゅっと留めます。

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完成です!

グリップの先はバーテープに付属していたバーエンドを取り付けてあります。

 

試し乗り

夕方になってしまいました。

ベルとリフレクターを取り付け、ライトもつけて試乗に出かけます。

 

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河原へやってきました。

シートポストの締め方が甘くてだんだん下がってきてしまうのと、ペダルを漕ぐと左右に回ってしまいました。

 

ロードバイクやMTB改のツーリングバイクと比べてふわふわしていて気持ちがいいです。

ちょっとした小さな段差なんて感じません。

それよりも、ロードのような繊細さとは違い、自然をかけめぐるぞーというおおらかな振動が伝わってきます。

そして、砂利道が楽しーい。

 

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます。

やりました。終わりました。

新品ではないけれど、自分でレストアした達成感もあってなかなかいいじゃん。

シフトも問題なく決まるし、ブレーキも効きがいい(そりゃ新品のシューだもの)。

そうして既に届いているプロテクターをつけて、しっかり練習しようと心に誓うのでした。

すると、遠くからこんな声が。

「スタンディングすらできないのにフロントアップ(マニュアル)なんてはるか遠い道だよー」

いやいや聞こえません。

 

では、このへんで

 

これまでのMTB再生の記録です。

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