最近キャンプを始め、クッカーを使って料理を作る楽しさを味わった方。
何度かクッカーを使っているうちにだんだんと黒くなってきてませんか?
焚き火や固形燃料のススがついたり、料理を焦がしたり。
これがなかなか落ちない。
今回は、まだメンテナンスをちゃんとしたことがない人もいると思いますので、そんな方々のために、クッカーをメンテナンスしたのでその結果をお伝えします。
この記事があなたのメンテナンスの参考になったらうれしいです。
【目次】
「キャンプで料理するのはいいけれど、鍋が真っ黒になって後片付けが大変なんだよね」そういう方、たくさんいるのではないでしょうか。
わたしもその一人です。
自転車で日本一周したときにクッカーを持っていたのですが、たいした料理は作っていないにも関わらず、クッカーは焼けたように茶色になってしまいました。
ガスバーナーしか使っていないのにもかかわらずです。
そんなふうに茶色くなってからのメンテナンスに挑戦しましたので、ぜひ参考にしてください。
クッカー選び
キャンプで使用するクッカーはチタン製かアルミ製のどちらかが圧倒的に多いですね。
昔、家族でキャンプをしていた頃はホーロー製品やステンレス製品もよく見かけました。ましてチタン製などはほとんどありませんでした。
子どもも大きくなるとキャンプに付いてこなくなります。そうなると、たいていは「ひとり親父キャンプ」ということになりますね。
わたしの場合、自転車で日本一周をするにあたり、一人用のクッカーを買いました。
今回この記事を書くのに他の方のサイトをみていたら、「うん、そうそう」という記事を見つけました。
それは、クッカーは何を基準に選ぶかについて書かれた次の記事です。
決め手は「サトウのごはん」があたためられること。これには同感です。
そしてご飯を炊くなら今人気のメスティンが美味しく炊けるそうです。欲しーい。
私の買ったクッカーは内径が11cmでちょっと足りませんでした。
この方の言うとおり、サトウのごはんはクッカーに入らず、困ってしまいました。
旅に出る前にこの記事を読んでいたら・・・あ、旅が終わった後の記事ですね。
しかたなく考えたのが、食品保存用ポリ袋に詰め替えて温めること。
けれど、レトルトカレーなんかも一緒に温めて、サトウのごはんの容器を皿にして食べるとそのまま捨てられ、クッカーのお湯でコーヒーやスープをシェラカップに作り、洗うのはシェラカップのみにできて便利でした。
ただ、一度使った袋は使い捨てです。
クッカーの素材
少しだけクッカーの素材について触れておきます。
クッカーは、チタン、ステンレス、アルミを使ったもので作られています。
チタンは軽く硬い素材で加工が難しく希少であることもあり高価ですが、最近は増えています。
ステンレスは、少し重いですがサビに強く丈夫で安価です。
アルミも多く普及している素材です。軽く、熱伝導率がよいという特性がありますが少し強度が劣ります。
上で紹介した記事は、素材の特性についても触れており、料理をするなら熱伝導率の高いアルミがいいそうです。
わたしも「アルミのクッカーにしておいてヨカッたー」と思いました。
アルミの場合に気をつけることは、意外ですがアルミは腐食しやすいということ。通常、アルマイト加工が施されていて、酸化膜で覆われているので腐食しにくくなっていますが、この加工は弱いため、剥がれたところから腐食してしまうようです。
ですから、スプーンなどで傷をつけたり、洗うときにあまり強くこすると剥がれてしまうので注意しましょう。
また、水道水に含まれている塩素も腐食の原因になるそうです。濡らしたままにしておくのはNGということですね。
焦げ付きの原因
焦げの原因は、熱伝導率が悪いために起こる鍋底の温度ムラによるもの。
素材が薄いものほど温度ムラが大きくなります。鍋の素材の違いでは、火力が弱くなるにつれて素材の違いによる差が小さくなります。
短時間で鍋内の温度を上げたい場合は、熱伝導率の高いアルミや銅の鍋を使うのがよく、煮込み料理には熱伝導率が高い厚手のアルミや多層鍋を使うのが好ましいようです。
以上のことが、「材質および厚さの異なる鍋の調理適性に関する研究」(1998,原口、渋川)により確認されています。(https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience1995/33/2/33_157/_pdf/-char/ja)
つまり、熱伝導率の低いチタンやステンレスは焦げやすいということ。
また、アウトドアで使うものは軽量化のため金属が薄く作られているため、さらに焦げやすいということです。だから、調理の際に強火にするのは焦げやすくなるだけ。中火で使うのが料理を焦がさない方法といえます。
クッカーのヤケとり
さて、日本一周で使ったクッカーはガスバーナーの不完全燃焼でボワっとオレンジ色の炎の中に包まれたりして焼け焦げたように茶色くなってしまいました。
この、不完全燃焼の原因は2つあります。
ひとつはガスボンベの矢印を上に向けていなかったことが原因です。
ちゃんとしたメーカーのものならカセットガスの矢印が上になるように台座があるのかもしれませんが、私の買ったものにはついておらず、また、ちゃんとした知識を持たなかったため、不完全燃焼を起こしていまいました。
原因を教えてくれたのは、北海道のライダーハウスで一緒だったバイクライダーでした。以後は、ほぼきちんと燃焼してくれました。
ほぼというのは、きちんと矢印を上に向けていても完全燃焼しなかったということです。
それは、かなり冷え込んだ日に使う場合でした。寒くて気化しなかったようです。このように気温が低いときにふつうの安いカセットボンベを使用していたのがふたつめの原因です。
こちらの記事も合わせてどうぞ。
そんなふうに気化しないままで火がつくと大きな炎があがってしまい、クッカーがヤケたようにススがついてしまいます。
そこで、そのヤケたクッカーをきれいにしてみることにしました。
準備するものは、アルミに対応した研磨剤「ピカール」と雑巾(ボロ布)のみ。
はじめはこんな状態
ピカールを布につけて磨くと
はい、このとおりきれいになりました。
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シーズニング
ついでにシーズニング(皮膜加工)を行います。
その前に、ガスバーナーを入れていたため傷だらけなので、サビかどうかわからないけれどクエン酸を使ってサビ取りをします。なお、ステンレスは酸に弱いそうなので注意してください。
お湯を沸かしてその中にクエン酸(これは期限切れですね)を入れます。みかんの皮や酢でもOKです。この方法は焦げにも有効ですが、その場合は煮詰めてください。ゴシゴシこすらず気長にやってくださいね。
水で洗い流したら、腐食を防止するためにシーズニングを行います。
米のとぎ汁で煮るのが一般的ですが、今回は牛乳を使いました。
ただ牛乳を煮るだけで膜ができて少しの間腐食を防止してくれるそうです。このあと水で洗い流します。
全て終わったの状態がこの写真です。
お疲れ様でした。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。
ガスバーナーは布に包んでおいたのですが、その布を突き破って傷をつけてしまいました。あげくの果てに目詰まりして使用不能。安物買いの銭失いでいい経験をしました。
自転車旅では、米は重くて持ち歩けないので、サトウのごはんが食べられたら幸せですよね。
実際はパスタが簡単でよく食べました。半分に折らずに飛び出したまま茹でるには、茹で時間が長い方がムラができません。そんな知恵だけはつきました。
さて、とりあえずクッカーは綺麗になりましたが当面使う予定がありません。
けれど「メスティンが使いやすそうで使ってみたいなー」と、アマゾンサイトを調べたら、トランギアじゃないものばかりがたくさんあって驚きました。
シエラクラブのカップじゃないシェラカップと同じですかね。
では、このへんで
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