シェラカップの名前の由来知ってますか?
現在、いろいろなブランドからシェラカップが売られていますね。
でも、シェラカップって使いづらいよね、と感じているあなた、
ちょっとこの記事を読んでみてください。
使いづらさも愛すべきものに思えてくる・・・かも。
【目次】
シェラカップとは
シェラカップとは、シエラクラブのカップのこと。正式にはシエラ・オリジナル・カップといいます。
シエラクラブ(SIERRA CLUB)とは、1892年に自然保護の父といわれるジョン・ミューアにより、アメリカ・サンフランシスコで創設された自然保護団体で、現在も活動を続けています。
シェラカップは、実はシエラクラブが考えたものではなかった
シェラクラブが設立された13年後、クラブのアウトドア活動の担当者だったコルビーは、アメリカで最も伝統のあるアパラチアン・マウンテン・クラブと合同のアウティング(アウトドア活動)を行いました。
そのときに、そのクラブのメンバーが持っていた会員用のカップを見て、自分の欲しかったものはこれだと、すぐに製造元を聞き出して、その工場にシエラクラブの刻印をしたカップを1000個作らせたのがシェラカップの始まりです。当時はスズで作られていたそうです。
当初、会員証の代りにそのカップを配布し、その後基金集めのために販売されました。
その後、バックパッキングブームが起こり、アウターフレームのパックにシェラカップをぶら下げるスタイルが流行しました。最近でもコップをぶら下げているのを見かけるとこがありますね。
シェラカップを持っているということは、いわば自然愛好家であることを示すものだったのです。
その後、各アウトドアブランドが、こぞってこのシエラクラブのカップと同じようなカップを作るようになり、それらもまとめてシェラカップと呼ばれるようになりました。
シエラクラブでは現在、カップの販売は行っていないようで、なかなか本物は手に入りにくいことになっています。プレミアがついて1万円もするものもあるようです。
シェラカップの優れているところ
鍋にも食器にもなる
このカップは食器用として使うだけでなく、直火にかけられるので、鍋としてもフライパンとしても使うことができます。目玉焼きなんかを焼くにはちょうど良い大きさです。
丈夫
ステンレス製なので錆びにくく、丈夫です。
持ち手が熱くなりにくい
持ち手がカップ本体とは別になっていて、持ち手に熱が伝わりにくく、
また、熱くなっても冷めやすい構造になっています。
倒れない
底が広く、深さが浅い台形状の形をしているので、倒れることがありません。
重ねられる
いくつもぴったりとスタッキングできる(重ねられる)ため、場所をとりません。
シェラカップの欠点
使いやすさでは今ひとつ
万能なだけに、それぞれの使いやすさでは今ひとつです。
たとえばカップとして使うには、外側に広がっているので手に持った時にこぼしやすい。鍋やフライパンとして使うには、小さすぎてこぼしやすいことなどが挙げられます。
手で持って熱くなくても唇を火傷することがある
持ち手部分は割と早く冷めるので、安心して唇をつけるとやけどすることがあります。カップ本体の熱はすぐには冷めないということです。
最近はチタン製があってそれに比べると重い
ステンレス製なので、最近のチタン製と比べると重いです。
こちらのスノーピークの製品は37gしかありません。
手持ちのシェラカップ(ステンレス製)の重さを測ってみたら、シエラクラブ製のものは85gでした。モリタ製のものは93gで、シエラクラブ製の方が8g軽いということがわかりました。ちなみにもうひとつのstrattonというやつは100gでした。
左はモリタ製、右がシエラクラブのもの。高さも違う
総評
最近は、こうした欠点を補う商品も販売されているようですが、元祖はこのシエラクラブのカップ。そしてこのカップのシンプルな構造はいまも受け継がれています。
そんな自然を愛するものたちが使うカップということに思いを馳せてアウトドア気分に浸る。そんなひとときのための最高のグッズであることは間違いなさそうです。
そして、ソロキャンプでできるだけ荷物を減らそうと考えたとき、わたしはこれを選びます。
実際、自転車日本一周では大活躍してくれました。これでお湯を沸かしそこに少しのウイスキーを入れる。寒い時期のキャンプではなくてはならないものでした。
なお、トップにある写真のわたしの所有しているシェラカップは、持ち手を外側に反らせて曲げており、中指がそこにちょうど乗るようにしています。本来はその部分はまっすぐになっているので、注意してください。
変わり種でシェラカップサイズのざるもあり、これは、そば、うどん、パスタなど、なかなか使えます。こちらの持ち手の先がまっすぐなものです。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。
シェラカップを使うことは自然回帰の原点に帰ること。
わたしたちの大切な地球を守っていこうとする意志の象徴だと言えなくはないでしょうか。
そんな思いを込めて、今後もシェラカップを使い続けていきたいと思います。
なお、この記事はWikipediaと雑誌「ビーパル」の記事を参考にさせていただきました。
では、このへんで
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