今回はお金の話です。
サラリーマンの方を対象にした話になります。
わたしはサラリーマンを42年続けました。転職もせず、1か所で定年まで働くと言うのは珍しい時代になりました。わたしが入社した頃は終身雇用が当たり前。時代はどんどん変化しています。
そんな変化の早い時代ですが、昔から変わっていないものがあります。それはお金です。お金を持ち続ける方法といってもいいでしょう。
【目次】
ばくぜんとした不安の原因
ばくぜんとした老後の不安。それはどこから来るのでしょうか。
ばくぜんとした不安というものは、まずお金に関する知識が不足していることからきていることが第1点です。
そして、不安というのは未来への恐れです。では、未来とはなんでしょうか。それは、今現在が続いていった先にあるものです。今現在と未来は繋がっています。
だから、今を見つめ、将来を予測し、対策を立てれば不安を感じる必要はありません。
さて、お金の話でしたね。将来迎える老後のお金の不安を解消するためにはどうすべきでしょうか。
稼ぐ、増やす、もらう、当てる、といったところでしょうか。盗むというのはもってのほかです。
稼ぐには、出世する、副業をする、人を雇う、などがあると思います。
増やすのは、お金に働いてもらうということで、株や債券、商品取引、不動産売買やアパートなどの家賃収入などがあります。しかし、これらは増えるばかりではなく減るリスクもあります。
けれど、こういった収入ばかり増えても、それだけじゃダメなんです。それは、お金を持ち続ける方法を知らなければならないんです。
わたしはお金の専門家ではないですが、そこそこお金の使い方には気をつけて来ました。
サラリーマンなんで収入は決まっていますし、副業は禁止されていたので稼ぎ方はよくわかりません。けれど、宝くじで3億円当てたけれどすぐに無くなってしまったという話はよく聞くことです。つまり、お金の使い方、管理の仕方というお金を持ち続ける方法がいかに大切かということです。
現状を把握しよう
ようやく、本題に近づいてきました。
現状を把握しましょうというのは、自分の家計の損益計算書と貸借対照表を作ってみましょうということです。
どうしてそんなことをするのかって?
何事も現状を知らなければ対策が立てられないからです。
必要な時期に出会った本
そもそもわたしが収入と支出の棚卸しをやってみたのは8年前、それは「みんなが知らないお金の「仕組み」お金の教養」泉正人著 大和書房刊 を読んだことがきっかけです。通信制の大学で学んでいるとき、定年後のお金の不安から、面倒がらずにまじめにやってみようと思ったわけです。(なお、この本は、現在は版が新しくなり、WAVE出版より刊行されています。)
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そして現状が把握できたら、収支がマイナスになっていないか、借り入れは利息の高い方から返済しているかなどチェックします。つまり支出の見直し。
ここまできて初めてスタート地点です。まずは現状の収支を良くすることが将来につながります。このまま変化がなかった場合の将来の収支も見えてきます。
収支を把握する方法としては、通帳を利用するとやりやすいです。それにこづかい帳のアプリを利用しましょう。まあ、1ヶ月分つければだいたいわかります。損益計算書の期間は1年ですが、年に1回の支出がないならもっと短くても大丈夫です。
資産は、土地がある場合は路線価で大体わかりますし、固定資産税の評価額でもいいと思います。こうした不動産や貯金などの動産は資産です。借金は負債。資産から負債を除いたものが資本になります。これが貸借対照表です。
収支を把握して見直す
ここは簡単にお話しします。
見直しが必要なのは固定費です。携帯電話料の負担は大きいですよね。おそらく生命保険料も高額になると思います。生命保険なんていらないという人もいるくらいです。もしものときの子どもの教育資金として残したいのなら、ひとり2千万円程度あれば十分でしょうし、この額も年々少なくなって当然です。だから見直して保険金額を減額していくべきです。
なお、どこの保険を選ぶかについては、経験上、会社でグループ保険をやっているならおそらくそれが一番安いと思います。それから積立式はやめましょう。保険会社が儲けるだけです。
よく、税の控除があるからと保険を勧められると思いますが、それよりiDeCoを使う方がいいです。iDeCoは確定拠出年金といって毎月一定額を給与天引きで運用に回すことができ、60歳まで続けることができます。そして、掛金が全額所得控除を受けられるため、所得税・地方税が軽減されるというものです。そして掛金は、60歳になったら年金として支払われるので、使わない手はありません。
iDeCoは給与天引きにしましょう。
なお、変動費は余程のことがない限りは現状維持で良いと思いますよ。食べ物が減ったり美味しく無くなったりすると楽しく無くなりますからね。でも、缶コーヒーや甘いソフトドリンクなどは控えめにした方が体のためですよ。
国の制度の仕組みを理解しよう
世の中では年金がもらえなくなるかもしれないとか、税率があがるかもしれないとか、主にマスコミが騒いでいます。
将来年金がもらえなくなるかもしれないからと、保険料を払わない人もたくさんいます。
でも、年金や税金の仕組みをどれだけ知っていますか?
わたしたちは、年金や税金の現在の仕組みを理解して、できるだけ有利になるように動くことが、この日本で生きていく上で必要なことです。
さらに言えば、〈(注)ここからは少し面倒なひとり言なので、読み飛ばしていただいて結構です。〉
よりよい仕組みに変えるには、しっかりとした政治家を投票で選ぶしかないのです。年金制度や税制など、政治家は経済界の寄付を期待したり、年金受給者(有権者)の顔色を伺ってばかり。官僚批判もマスコミが視聴率を上げるために利用することもしばしば。年金の制度設計も案を作成した厚労省の担当者は甘い見込みだということは解っているはずです。それでもなんとかサラリーマンの保険料を上げることに成功しました。
けれども年金受給者への年金は、物価指数に連動して下がった時は下げるはずだったものが、実際には据え置きで、下がりませんでした。一旦決めたことを変えちゃうことはよくあることなんですよね。これは政治の力です。なお、物価が上がった時にも据え置いて、この差を取り戻すようにはなっていますが、本来そこで運用できたはずのお金が運用できなくなっていて、年金資源としてはマイナスなんじゃないかな。
最後に、国が約束している年金が支給されなくなったら国が終わるということ。それに積み立て方式では無くなって賦課方式になっているから、払った保険料が全て戻ってくるとは言ってないので年金額が減ることもあり得ますね。年金ってあくまで保険ですから。けれど民間のほとんどの保険とは違って終身。死ぬまでもらえます。だって、死んだら必要ないもんね。死ぬときに、払った保険料より少ないからよこせといっても使うことはできないからそれはそれで仕方ないこと。そしてこれは国が定めたルールだから、保険料を納めないというのは、ルール違反。サラリーマンは源泉徴収されてるから100%納めてます(不正事業者でない限りは)。それから税金の制度も知っておかないと不利ですよ。サラリーマンだって節税できる部分はありますよ。
〈ちょっと長くなりすぎましたね。スミマセン。〉
メロンパン、好きです。
将来のために
貸借対照表や損益計算書を作成していると将来の夢なんかも見えてくるのではないでしょうか。明確にやりたいことがあったらそのためにどのくらい資金を貯めようかとか、目標ができるかもしれませんね。エクセルなどでライフプランシートを作成してみるのもいいですね。家族みんなで作ったら楽しいかも。
そうして将来のために毎月どのくらい貯めようか、となると思います。この辺は受け売りなのですが、収入の6割を生活費に充て、2割を将来の貯蓄にまわす。しかし、現在、定期預金の利率もほんのわずか(みずほ銀行の場合一律0.002%)ですので、やるなら積み立てNISAがおすすめです。
積み立てNISAは、手数料が安く、運用益(分配金と売買益)が非課税です。年間40万円まで積み立てることができ、最長20年続けることができます。国が作ってくれたこうした仕組みをうまく使うべきです。
そして残りの2割は、自己投資にまわす。自分への投資は確実にリターンが得られます。休日の昼間からビールを飲みながら横になってテレビを見ているのはやめて、将来の自分に役立つことをやりましょう。それは、健康に関することでもいいですし、趣味もいいです。定年後に新しい趣味を始めるのは容易ではありません。もちろんそういうチャレンジもいいですが。ファイナンシャルリテラシーを高めることもいいですね。
ファイナンシャルリテラシーを高めるには、実際に投資などをやってみるのが良いと思います。
わたしは大金をはたいて株の学校に行きました。今ならユーチューブやブログで学ぶことができますね。当時70万円の元手で個別株の投資を始め、1年経たずにやめました。
結果は8万円のプラスでよかったのですが、毎日株価が気になってトイレの中から売り買いの注文を出していました。そして株価が下がると気になってしょうがなく、損切りするのも勇気がいるのでそれだけで疲れてしまいました。それでやめました。
けれど、実際にやってみるのが一番勉強になります。
ちなみに、今のiDeCoの制度は2017年に始まり、わたしも職場ですぐに申し込みました。でも定年のため2年しか続けられませんでした。積み立てNISAはその翌年2018年からはじまります。1年しかないのでやりませんでしたが、まあ、続けることは出来たのですよね。しかし、毎月の収入が無くなっているので、現在は一般NISAをやっています。
なお、収入の1割にも足りませんが寄付も行ってきました。寄附金控除を受けることで、確定申告の知識を得られました。
まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございます。
最後にまとめです。
ばくぜんとした老後の不安には、知識を得ることと現状を把握して改善して対処する。
知識とはファイナンシャルリテラシーを高めること。
現状を把握したら、生活費、自己投資、将来資金を6:2:2に分ける。
自己投資は、学び、健康、趣味などに使うこと。
将来資金は、iDeCoや積み立てNISAで節税しながら増やす。
以上となります。
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