5月5日(日)、晴れ 那須町から須賀川市 65.14キロ
快適な公園の朝、と言いたいところですが、朝露がものすごくてテントがびしょ濡れとなっていました。雑巾で拭いて太陽で乾かしていたら、昨日の夕方もやって来たご婦人が犬の散歩にやって来ました。
快適な夜を過ごしたことなどを話すと、
「ここはいいところでしょ。よくみんなここでテントを張っていますよ」
そうして犬を散歩させてから
「それじゃあ、気をつけて」と言って車で去って行きました。
私もテントと一緒に乾かしていた昨日の半乾き洗濯物を取り込んで8時20分に出発しました。
今日も寄ってみたい芭蕉ゆかりの場所がいくつかあります。
まずは遊行柳。西行が立ち止まって眺めた景色を芭蕉も眺めて、「田一枚植て立ち去る柳かな」と詠んだことで知られています。その柳がいまも(代替わりはしている)その地にあると聞いたので行ってみます。
スマホのナビを頼りに狭い家と家の間を縫っていくと目の前に田んぼがあらわれ、目指す遊行柳はその田の中にありました。両側を山に挟まれた谷間にあり、並んで歩けるくらいのあぜ道の途中に柳が植えられていて、谷間を通る風に柳の枝が揺れています。
芭蕉は古の西行のことなどに思いを巡らせていたかも知れませんが、私はただ田を眺めて何も考えずにボーッと突っ立っています。初夏の暑さに慣れていない体を、そよ風がほどほどに冷ましてくれる心地よい時間でした。
立ち去りがたい思いで出発。芭蕉と同じく栃木県と福島県との県境である境の明神を経て白河の関へと向かいます。
谷間に続く道とその脇にある田んぼ。そして今日はこどもの日。たくさんの鯉のぼりをやり過ごします。なかには山を背にして田んぼの中に一列に連なって泳いでいる鯉たちもいました。
境の明神は峠の上にあり、そこが県境になっています。頑張って坂を登り、明神さまで一息入れ、峠を越えると一気に下ります。そのすこし先を右折してさらに下り、登り返してまた右折すると白河の関が現れます。
まずは隣にある白河関の森公園で昼食。ざるうどんを完食。そしていよいよ国指定史跡の白河関跡へ。そこはわりと広く、土塁などもあります。だいたい3分の2周くらい歩きました。歌枕に詠まれた和歌の名所なので歌碑が多くあります。残念ながら文字は読めないけれど、隣の説明板の中から一首。
都をば 霞とともに立ちしかど 秋風ぞふく白河の関 能因法師
さて、史跡見学を終え、向かうは須賀川の乙字ケ滝。そこまでは丘陵地帯です。緩やかな登りと下りが続きます。道があまり整備されておらず、でこぼこやら穴が空いていたりでとっても走りにくい。
乙字ケ滝は阿武隈川にある滝で、芭蕉もわざわざ立ち寄ったところです。ただ、ちょっと思ったのと違いました。どうやったら乙字に見えるのだろう。それよりその上流の石がガラスが割れたようなのが面白いと思いました。
では、このへんで。
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