さて、いよいよ夕方にはフェリーに乗ります。
昨夜が北海道一周達成の前夜祭だとしたら今日が本番。
朝食のパンは近くのホテルで焼いたもの。昨夜買っておきました。ずっと柔らかいパンばかりだったのでフランスパンの少し硬めのパンが食べたくって仕方がなかったのです。噛むほどに香ばしさと甘みが増してきてたまりませんでした。
フェリー乗り場まではすぐなので、ちょっと小樽水族館のある祝津まで往復してきました。水族館には入りませんでしたが、すぐ上にあるパノラマ展望台ま斜度16%の坂を登りました。荷物を置いてきたのでなんとか漕いで登れました。
ここの展望も遠くまで見渡せて素晴らしかったです。
小樽へ戻る途中、行くときに見つけていた湯の花温泉に立ち寄りました。昨夜は前夜祭で忙しかったので温泉銭湯には行けず、またほとんどすべてが月曜日は休館日となっていたため、月曜に開いていて通り道とくれば寄らない手はありません。
お天気の良い昼間の露天風呂は気持ちまで天に上りそうなくらいでした。
小樽市街に入り、前回6月に来た時に立ち寄った小樽公園にもう一度行きました。前回は雨で公園からの展望がガスで見えなかったので、今日のいい天気ならきっとよく見えるはずです。
行ってみると展望だけでなく、公園の木々の黄葉も見事でした。
一旦宿に戻り、出発の準備をして荷物を自転車に取り付け、ライダーハウスにお別れを言って写真を撮り、回転寿司の和楽という店を目指しました。
この店は石造りの店舗でとても人気があり、1時過ぎに行ったら15、6人が順番を待っていました。
ここでほんとうの打ち上げを行いました。ネタが新鮮なんです。
さて、もう船に乗るんでしょ。いやいや、まだまだ。
ウイスキーにワイン、これらの工場を見学したら、何かが抜けていませんか。
そう、日本酒です。
なんと近くにありました。それもフェリー乗り場へ向かう途中に(もっと時間があれば小樽ビールの工場へも行きたかったな)。
そこは田中酒造所亀甲蔵。
たっぷり見学してお土産ショップへ。ここで試飲です。純米吟醸、純米酒、濁りと続いていよいよ本命、純米大吟醸。
どれも旨味のあるしっかりとした味わいで、特に濁りが気に入りました。一緒に試飲仲間に加わってきた若い方がいました。その方はこれにワインだとかとりんごジュースに大吟醸をミックスしたのなんかも飲み、なにやら酒蔵のスタンプ見たいのを貰っていました。
とても熱心に味わっていました。
本当に北海道を去るときがきました。
自転車1台で乗船を待っていると、気温も下がって来ました。いよいよ順番かというとき(自転車は車の後なので一番最後になります)、ひとりのチャリダーが走って来ました。
おお、仲間がいた。
その青年も同じように思ったのか、すぐに打ち解け、話をしながら乗船しました。
部屋も同じで、一緒に甲板に上がり、去りゆく小樽の街の灯をしばらく眺めていました。
その後も二人でずっとおしゃべりして、楽しい船旅になりました。
もっぱら私がしゃべっていて、若いのに素晴らしい聴き手でした。
彼も敦賀までを3日で走りきるという目標を持って、何かその挑戦で前に進もうとしているようでした。頑張れー!
新潟に到着したら、荷物と自転車を預けて一旦自宅に戻り、病院で骨折の経過の診断を受けて来ます。
では、このへんで。
【データ】
10月28日(月)、晴れ 小樽市から祝津往復と新日本海フェリー乗り場まで 20.67キロ
(ここで一句)
暮早し旅路の今日を噛みしめる